公開日 2023/09/29 16:08
モーター回転時の回転ムラや微振動を低減
テクニクス、新モーター搭載のダイレクトドライブ式アナログプレーヤー「SL-1200GR2」
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
パナソニックは、オーディオブランドのテクニクスより、ダイレクトドライブアナログプレーヤー「SL-1200GR」を10月下旬より発売する。シルバーとブラックの2色展開で、価格は250,000円(税込)。
新モーター駆動技術「ΔΣ-Drive」を搭載。ΔΣ-Driveについては「信号処理による新しい視点からの音質向上のアプローチ」と謳っており、モーター回転時の回転ムラや微振動を軽減するために、同社のフルデジタルアンプ開発で培ってきたPWM方式を応用した技術が採用されている。
ΔΣ変換技術により、駆動信号の誤差を低減し、高精度PWM生成技術により低歪な駆動信号を得られるとし、ワウ・フラッターやS/Nでは測定できないほどのモーターのわずかな回転ムラや微振動を抑えることが可能と説明する。
電源回路には「Multi-Stage Silent Power Supply」を採用。テクニクスでは長年スイッチング電源のローノイズ化を研究してきており、本製品においても、スイッチング周波数を可聴帯域よりも高くするといった、フルデジタルアンプ開発で培ってきたノウハウが投入されている。
電源の後段には「SL-1000R」と同等のノイズ除去回路「Current Injection Active Noise Cancelling」を搭載し、検出されたノイズを抽出して、逆相の電流を投入することでノイズキャンセルを実現。これらの組み合わせにより、高い電流供給能力と低ノイズを両立したとしている。
プラッターは、アルミダイカストに不要共振を抑制するため、デッドニングラバーを裏面全体に貼り合わせた2層構造を採用。裏面には剛性を高めるための強化リブを追加し、ラバーとの密着度を高め、高い振動減衰特性を実現している。
プラッター形状についても、精密なシミュレーションにより慣性質量の増加と低振動化を実現。プラッター質量はゴムシートを含めて約2.5kgで、振動に強く安定した回転を実現している。
シャーシは、BMC(バルク・モールディング・コンパウンド)とアルミダイカストを一体化した2層構造。高剛性と制振性に配慮したシンプルな構造としている。表面は塗装仕上げが施され、アルミダイカスト部はマットで落ち着いた印象に仕上げたとする。
インシュレーターは高い振動減衰特性と長期信頼性を兼ね備えた特殊シリコンラバーを採用。高剛性一体加工ボルトとともに成形された構造で縦方向の振動を、マイクロセルポリマーによる円筒形のチューブで横方向の振動をそれぞれ抑制。シリコンラバーの硬度も専用チューニングし、外部からの振動によるハウリングの発生を効果的に抑制する。
トーンアームはテクニクス伝統のスタティックバランス型のユニバーサルS字型トーンアームを継承。パイプはアルミニウム、ジンバルサスペンション構造のトーンアーム軸受部には、切削加工のハウジングを使用した高精度ベアリングを採用し、熟練の職人による組み立て・調整により、高い初動感度を実現している。
幅広い種類のカートリッジに対応するために、標準のウエイトに加えて補助ウエイトを付属。適用カートリッジ質量は18.7 - 25.1gとなっている(補助ウエイト使用時、付属ヘッドシェル含む)。
ケーブルの着脱が可能なPHONO端子を搭載。音質劣化の少ない金メッキを施し、金属シールド構造で外来ノイズ混入の影響を低減している。
本体カラーは上述の通り、シルバーとブラックの2色をラインナップ。シルバーモデルは従来ブラックだった部品などもシルバーのメッキパーツに変更、ブラックモデルはトーンアームや操作ボタン類もすべてブラックを採用。いずれも上位機のデザインを踏襲した高品位な外観に仕上げたとアピールする。
開発担当者であり、テクニクスブランド事業推進室の知念 毅氏のコメントは以下の通り。
「ターンテーブルは、カートリッジの種類や針圧、インシュレーター等を変え、音の変化を楽しむ使い方をされるお客様もおられます。そこで、お客様のチューニングが素直に音に反映できるよう意識し音作りに専念しました。
今回搭載した「ΔΣ-Drive」はモーターのわずかな回転ムラや微振動を抑える効果があり、音質の観点では、音の滲みが減り情報量が増えるところが特長であるとわかりました。
ノイズ除去回路の調整や音質部品の選定によりチューニングを重ねることで、この特長を活かしつつ、素直な音に仕上げることができました。
自ら針を落とし、ゆっくりとした時間の中でレコードの持つ魅力を感じていただく、そんな体験をこのSL-1200GR2が演出できれば光栄に思います。」
新モーター駆動技術「ΔΣ-Drive」を搭載。ΔΣ-Driveについては「信号処理による新しい視点からの音質向上のアプローチ」と謳っており、モーター回転時の回転ムラや微振動を軽減するために、同社のフルデジタルアンプ開発で培ってきたPWM方式を応用した技術が採用されている。
ΔΣ変換技術により、駆動信号の誤差を低減し、高精度PWM生成技術により低歪な駆動信号を得られるとし、ワウ・フラッターやS/Nでは測定できないほどのモーターのわずかな回転ムラや微振動を抑えることが可能と説明する。
電源回路には「Multi-Stage Silent Power Supply」を採用。テクニクスでは長年スイッチング電源のローノイズ化を研究してきており、本製品においても、スイッチング周波数を可聴帯域よりも高くするといった、フルデジタルアンプ開発で培ってきたノウハウが投入されている。
電源の後段には「SL-1000R」と同等のノイズ除去回路「Current Injection Active Noise Cancelling」を搭載し、検出されたノイズを抽出して、逆相の電流を投入することでノイズキャンセルを実現。これらの組み合わせにより、高い電流供給能力と低ノイズを両立したとしている。
プラッターは、アルミダイカストに不要共振を抑制するため、デッドニングラバーを裏面全体に貼り合わせた2層構造を採用。裏面には剛性を高めるための強化リブを追加し、ラバーとの密着度を高め、高い振動減衰特性を実現している。
プラッター形状についても、精密なシミュレーションにより慣性質量の増加と低振動化を実現。プラッター質量はゴムシートを含めて約2.5kgで、振動に強く安定した回転を実現している。
シャーシは、BMC(バルク・モールディング・コンパウンド)とアルミダイカストを一体化した2層構造。高剛性と制振性に配慮したシンプルな構造としている。表面は塗装仕上げが施され、アルミダイカスト部はマットで落ち着いた印象に仕上げたとする。
インシュレーターは高い振動減衰特性と長期信頼性を兼ね備えた特殊シリコンラバーを採用。高剛性一体加工ボルトとともに成形された構造で縦方向の振動を、マイクロセルポリマーによる円筒形のチューブで横方向の振動をそれぞれ抑制。シリコンラバーの硬度も専用チューニングし、外部からの振動によるハウリングの発生を効果的に抑制する。
トーンアームはテクニクス伝統のスタティックバランス型のユニバーサルS字型トーンアームを継承。パイプはアルミニウム、ジンバルサスペンション構造のトーンアーム軸受部には、切削加工のハウジングを使用した高精度ベアリングを採用し、熟練の職人による組み立て・調整により、高い初動感度を実現している。
幅広い種類のカートリッジに対応するために、標準のウエイトに加えて補助ウエイトを付属。適用カートリッジ質量は18.7 - 25.1gとなっている(補助ウエイト使用時、付属ヘッドシェル含む)。
ケーブルの着脱が可能なPHONO端子を搭載。音質劣化の少ない金メッキを施し、金属シールド構造で外来ノイズ混入の影響を低減している。
本体カラーは上述の通り、シルバーとブラックの2色をラインナップ。シルバーモデルは従来ブラックだった部品などもシルバーのメッキパーツに変更、ブラックモデルはトーンアームや操作ボタン類もすべてブラックを採用。いずれも上位機のデザインを踏襲した高品位な外観に仕上げたとアピールする。
開発担当者であり、テクニクスブランド事業推進室の知念 毅氏のコメントは以下の通り。
「ターンテーブルは、カートリッジの種類や針圧、インシュレーター等を変え、音の変化を楽しむ使い方をされるお客様もおられます。そこで、お客様のチューニングが素直に音に反映できるよう意識し音作りに専念しました。
今回搭載した「ΔΣ-Drive」はモーターのわずかな回転ムラや微振動を抑える効果があり、音質の観点では、音の滲みが減り情報量が増えるところが特長であるとわかりました。
ノイズ除去回路の調整や音質部品の選定によりチューニングを重ねることで、この特長を活かしつつ、素直な音に仕上げることができました。
自ら針を落とし、ゆっくりとした時間の中でレコードの持つ魅力を感じていただく、そんな体験をこのSL-1200GR2が演出できれば光栄に思います。」