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公開日 2017/03/02 14:54
4K放送受信機事業へ本格参入
ピクセラ、2万円以下の4Kチューナーを2018年夏頃発売。4Kテレビ販売も予定
編集部:押野 由宇
ピクセラは、4K放送受信機事業への本格的な参入に向けて、「4K放送受信技術を中心とした成長戦略発表」と題した記者発表会を開催。この発表会にて、2018年夏頃に普及帯のセットトップボックスを発売することを発表した。
ピクセラが開発を進めている4K放送受信機(セットトップボックス:以下、STB)は、普及帯価格のメインチップを基盤に、同社が開発したソフトウェアによって実現したという。販売価格は2万以下を目指すとしている。
2015年〜2018年にかけて、「高度他広帯域衛生デジタル放送(以下、高度BS 4K放送)を受信できないテレビ」の市場規模が累計900万台、2020年までに1,400万台となることに対して発売するものであるという。また、4K放送開始後、STBと4Kモニターをセットにした4Kテレビの販売を予定しているという。
受信機開発のロードマップとして、まずは4K試験放送に合わせ4K放送事業関連企業に向けたSTB、そしてコンシューマー向けに4K放送専用STBおよび2K・4K放送に対応するスマートSTBを展開、実用放送に対応するとしている。
なお、企業向けの試験放送専用受信機は、BS 4K放送専用で地上放送/BS・CS2K放送非対応、CAS非対応、価格未定で2017年夏頃に発売予定とされている。会場ではその試作機が展示されたが、筐体などテスト機段階のもので、完成品とは異なる。
この度発表されたSTBについて、取締役最高執行責任者(COO)の栗原良和氏は「高度BS 4K放送には新しいテクノロジーが使用されており、対応する半導体がないためNHKの支局など限られた場所でしか視聴できない。ピクセラでは、汎用の映像処理チップを用いて、高度BS 4K放送の映像を解析・表示するソフトウェアを開発した。チップを限定せず、4k60pのチップであればソフトを移行することで対応可能なため、低価格化を実現できることが特徴」としている。
さらに低価格化実現の詳細について栗原氏は、「4K高度BS放送について、日本のチップベンダーではソシオネクストが開発を進めているが、ソシオネクスト8Kまで見据えたハイエンドタイプを想定している。弊社ではローエンドにするために、ハイエンドの機能を絞って、現行の汎用チップを使うことで低価格にしている」とコメント。
HDR対応について、BS 4K放送においてHDRにはHLG方式が用いられており、試験放送用STBは同方式に対応する。ただし、ディスプレイは一部業務用モニターなどしかHLG方式に対応していない。担当者は、今後家庭用ディスプレイでHLG対応が進むことでHDR対応が実現できるという。
日本では「4K・8K放送が普及し、多くの視聴者が市販のテレビで4K・8K番組を楽しんでいる」ことなどを目標とした、ハイビジョンを超える超高精細画質の放送政策が推進されている。
ピクセラも、「長年にわたるデジタル放送受信機開発で培われたISDB-T/S関連技術を活用し、日本の4K・8K放送の推進活動の一助として、4K放送受信機の低廉化と一般普及化、映像関連市場の活性化をリードし、放送サービスの高度化を実現するシステム基盤の構築に寄与することを目指す」としている。
詳細な成長戦略について、経営企画本部経営企画部部長の井上康太氏が登壇。自社の強みを「ハードウェアとソフトウェアの両方を設計開発できることで、いち早くトレンドを捉えた製品を開発、提供できること」とコメント。
その上で、「2018年より4K・8K実用放送が開始されることでTVチューナーの需要が高まることや、IoT市場、AR・VR市場、AI ・ビッグデータ市場が勃興することで、その強みを活かせる市場が拡大する」とした。
これを成長機会とし、「マーケティング力、ブランド力、販売力を強化し、自社製品をピクセラブランドとしてエンドユーザーへ提供を行う」こと、「拡大する事業領域において、新たな事業の柱を構築する」こと、「提携、M&Aなどによる協業を積極展開に展開する」ことを経営戦略に挙げた。
ここでの新たな事業の柱として「スマートホームハブ事業」がアピールされた。このスマートホームハブについて井上氏は「STBの進化系であり、家庭内の核として、あらゆる端末と接続、操作ができるというもの。さらにユーザーの情報を収集することで、安全性や快適性といったメリットを提供していく」としている。
また「マルチメディアをより身近に感じさせる、エンターテインメント、コンテンツをスマートホームハブを通して提供していくこと」をコンセプトとして、「ピクセラがIoT、AI・ビッグデータ、AR・VR、翻訳といった技術を包括的に提供できることで実現できる」と述べた。
そして次世代テレビ市場においては、「超高精細テレビと次世代スマートテレビは年平均成長率50%以上と予測し、2020年までに3,300万世帯に普及、デバイス平均価格を77,000円と設定した場合、市場規模は2.5兆円と想定している」とし、これをスマートホームハブの市場規模として見込んでいるという。
「ホームIoT事業、AI・ビッグデータ事業も今後の成長が期待される市場であり、自社開発製品・サービスを提供していくとし、各事業をもって自社ブランドを高めていく」という。また、2019年9月期には営業利益率10%、営業利益10億円達成を中期目標として発表した。
ピクセラが開発を進めている4K放送受信機(セットトップボックス:以下、STB)は、普及帯価格のメインチップを基盤に、同社が開発したソフトウェアによって実現したという。販売価格は2万以下を目指すとしている。
2015年〜2018年にかけて、「高度他広帯域衛生デジタル放送(以下、高度BS 4K放送)を受信できないテレビ」の市場規模が累計900万台、2020年までに1,400万台となることに対して発売するものであるという。また、4K放送開始後、STBと4Kモニターをセットにした4Kテレビの販売を予定しているという。
受信機開発のロードマップとして、まずは4K試験放送に合わせ4K放送事業関連企業に向けたSTB、そしてコンシューマー向けに4K放送専用STBおよび2K・4K放送に対応するスマートSTBを展開、実用放送に対応するとしている。
なお、企業向けの試験放送専用受信機は、BS 4K放送専用で地上放送/BS・CS2K放送非対応、CAS非対応、価格未定で2017年夏頃に発売予定とされている。会場ではその試作機が展示されたが、筐体などテスト機段階のもので、完成品とは異なる。
この度発表されたSTBについて、取締役最高執行責任者(COO)の栗原良和氏は「高度BS 4K放送には新しいテクノロジーが使用されており、対応する半導体がないためNHKの支局など限られた場所でしか視聴できない。ピクセラでは、汎用の映像処理チップを用いて、高度BS 4K放送の映像を解析・表示するソフトウェアを開発した。チップを限定せず、4k60pのチップであればソフトを移行することで対応可能なため、低価格化を実現できることが特徴」としている。
さらに低価格化実現の詳細について栗原氏は、「4K高度BS放送について、日本のチップベンダーではソシオネクストが開発を進めているが、ソシオネクスト8Kまで見据えたハイエンドタイプを想定している。弊社ではローエンドにするために、ハイエンドの機能を絞って、現行の汎用チップを使うことで低価格にしている」とコメント。
HDR対応について、BS 4K放送においてHDRにはHLG方式が用いられており、試験放送用STBは同方式に対応する。ただし、ディスプレイは一部業務用モニターなどしかHLG方式に対応していない。担当者は、今後家庭用ディスプレイでHLG対応が進むことでHDR対応が実現できるという。
日本では「4K・8K放送が普及し、多くの視聴者が市販のテレビで4K・8K番組を楽しんでいる」ことなどを目標とした、ハイビジョンを超える超高精細画質の放送政策が推進されている。
ピクセラも、「長年にわたるデジタル放送受信機開発で培われたISDB-T/S関連技術を活用し、日本の4K・8K放送の推進活動の一助として、4K放送受信機の低廉化と一般普及化、映像関連市場の活性化をリードし、放送サービスの高度化を実現するシステム基盤の構築に寄与することを目指す」としている。
詳細な成長戦略について、経営企画本部経営企画部部長の井上康太氏が登壇。自社の強みを「ハードウェアとソフトウェアの両方を設計開発できることで、いち早くトレンドを捉えた製品を開発、提供できること」とコメント。
その上で、「2018年より4K・8K実用放送が開始されることでTVチューナーの需要が高まることや、IoT市場、AR・VR市場、AI ・ビッグデータ市場が勃興することで、その強みを活かせる市場が拡大する」とした。
これを成長機会とし、「マーケティング力、ブランド力、販売力を強化し、自社製品をピクセラブランドとしてエンドユーザーへ提供を行う」こと、「拡大する事業領域において、新たな事業の柱を構築する」こと、「提携、M&Aなどによる協業を積極展開に展開する」ことを経営戦略に挙げた。
ここでの新たな事業の柱として「スマートホームハブ事業」がアピールされた。このスマートホームハブについて井上氏は「STBの進化系であり、家庭内の核として、あらゆる端末と接続、操作ができるというもの。さらにユーザーの情報を収集することで、安全性や快適性といったメリットを提供していく」としている。
また「マルチメディアをより身近に感じさせる、エンターテインメント、コンテンツをスマートホームハブを通して提供していくこと」をコンセプトとして、「ピクセラがIoT、AI・ビッグデータ、AR・VR、翻訳といった技術を包括的に提供できることで実現できる」と述べた。
そして次世代テレビ市場においては、「超高精細テレビと次世代スマートテレビは年平均成長率50%以上と予測し、2020年までに3,300万世帯に普及、デバイス平均価格を77,000円と設定した場合、市場規模は2.5兆円と想定している」とし、これをスマートホームハブの市場規模として見込んでいるという。
「ホームIoT事業、AI・ビッグデータ事業も今後の成長が期待される市場であり、自社開発製品・サービスを提供していくとし、各事業をもって自社ブランドを高めていく」という。また、2019年9月期には営業利益率10%、営業利益10億円達成を中期目標として発表した。