トップページへ戻る

ニュース

HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース

公開日 2017/08/31 06:00
来年1月にライセンス開始

<IFA>パナソニック、「HDR10+」を強力推進。無償で各社に技術供与

編集部:風間雄介
パナソニックはドイツ現地時間30日、ベルリンの「IFA2017」会場でプレスカンファレンスを開催した。また、その後ブースをいち早く開放し、会期前に出展内容を公開した。本項ではプレスカンファレンスの模様をダイジェストで紹介しよう。

プレスカンファレンスで新製品群の発表を行った小川理子執行役員

HDR10+をサムスン、20世紀フォックスとともに推進

パナソニックは先日、同社とサムスン、20世紀フォックスの3社で、HDRの新規格「HDR10+」を推進することを表明した。プレスカンファレンスでは、このHDR10+についての発表も行われた。

HDR10+の概要

HDR10+は、HDR10のスタティックなメタデータのみという仕様を拡張し、シーン毎のダイナミックなメタデータを記録するフォーマット。これにより、シーン毎に最適なHDR表現が可能になる。2017年には4K業務用ディスプレイがファームウェアアップデートでHDR10+に対応する予定だ。

業務用の4K/HDR対応マスターモニター「TX-65EZW1004」

20世紀FOX エグゼクティブ・バイス・プレジデントで、フォックス・イノベーション・ラボのマネージングディレクターを務めるDanny Kaye氏は、「次世代ディスプレイの画質を最適化するもの」とHDR10+を高く評価。明るさや色、コントラストをシーンによって自動的に最適化する技術とHDR10+を説明し、映画制作者のビジョンを正確に再現できる実力があると語った。

20世紀FOX エグゼクティブ・バイス・プレジデントのDanny Kaye氏

なお、このHDR10+は、オープンでライセンス料が無償であることが特徴。このため上記3社以外も規格に参加しやすい。

2018年1月にはHDR10+のライセンスを3社協同で開始し、ライセンス会社を設立。テレビメーカーやプレーヤー/レコーダーメーカー、STBメーカー、SoC提供会社などに、ダイナミックメタデータ技術を年会費のみ、ライセンス料無償で提供する。

パナソニックが現在販売している4Kテレビは、ファームウェアアップデートでHDR10+に対応できるものもあるという。ちなみにサムスンの2017年モデルの4Kテレビは、すべてHDR10+をサポートし、2016年モデルの4Kテレビについても、2017年下半期のファームウェアアップデートにてHDR10+に対応する予定だ。

EZ1000など、すでに同社が発表している民生用有機ELテレビも展示していた

なおUHD BDについては、現在サムスンがBDAに、HDR10+を規格に盛り込むよう働きかけているという。無事承認されたら、HDR10+収録のUHD BDが登場する可能性がある。

HDR10+については、後日パナソニックのキーマンに取材を行う予定。よりくわしい情報をお届けする予定なので

HDR関連ではそのほか、“LUMIX”DC-GH5が、9月末のファームウェアアップデートで、HLGの撮影に対応することも紹介された。世界初の4K/HDR撮影可能な民生用デジタルカメラだ、と小川氏が強くアピールした。

DC-GH5が9月末のファームウェアアップデートでHLGの撮影に対応する

そのほかプレスカンファレンスでは、同社が現在力を入れている、4K有機ELテレビの特徴に関する説明にも時間が割かれた。

その一環として、「ワンダーウーマン」や「スター・ウォーズ フォースの覚醒」などを手がけた著名カラーリストで、Company 3社の創業者であるStefan Sonnenfeld氏によるビデオメッセージも上映された。Sonnenfeld氏は、同氏が映像チェックに使っているというパナソニックの4K有機EL“VIERA”EZ1000シリーズの画質について紹介。その色再現性の高さについて太鼓判を押した。

著名カラーリストのStefan Sonnenfeld氏

なおカンファレンスの前半では、パナソニックが注力するスマートホーム、スマートシティに関する取り組みが紹介された。

スマートホームやスマートシティは、パナソニックヨーロッパ会長兼CEOのLaurent Abadie氏が紹介した

エネルギー消費よりエネルギー創出が多い社会を目指す

特に、パナソニックだけでなく10団体が連携しスマートシティとして再開発する「Tsunashima サスティナブル・スマートタウン(Tsunashima SST)」を強くアピール。環境への負荷がこれまでより格段に低くなるだけでなく、都市型であること、持続的に進化し続けることなど、Tsunashima SSTならではの特徴が説明された。

電動バイクなど環境負荷の低い商品に同社のバッテリー技術を供給する

「Tsunashima サスティナブル・スマートタウン(Tsunashima SST)」を強くアピール

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 ヨドバシcomのブラックフライデー、Amazon・楽天より安い商品も! AirPodsなど特価に
2 「Amazonブラックフライデー」先行セールスタート! すぐ在庫切れ要注意の「瞬殺」必至商品はコレ
3 レコードプレーヤーは “2強” テクニクス「SL-1500C」&デノン「DP-3000NE」がつばぜり合い<ハイファイオーディオ売れ筋ランキング10月>
4 【プロレビュー有】老舗デノンの技術が結集! “音が良いサウンドバー”代表選手「DHT-S218」の魅力に迫る!
5 【レビューあり】「ビクター史上、最高傑作」から高コスパ機まで。どれを買うべき?ビクター製イヤホン2024年モデル総まとめ
6 【ミニレビュー】特許技術で電源ノイズを光に変換、空きコンセントに挿し込むPERFECTIONの「PFT-ANE1」
7 「なんだこれ?」 「イヤホンの音じゃない」。B&W最新イヤホン/ヘッドホンをプロ2人が語り尽くす
8 LINN×Qobuzで広がるハイクオリティなストリーミングの世界。最新SELEKTシリーズ「Classic Hub」の音質に迫る
9 final、“ゲーム専用イヤホン”ワイヤレスモデル「VR3000 Wireless」。USBドングルで超低遅延接続を実現
10 ボーズ、ながら聴き完全ワイヤレス「Bose Ultra Open Earbuds」に新色カーボンブルー/サンセットイリデッセンス
11/27 9:28 更新

WEB