ニュース
HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2021/04/16 18:54
オーディオ分野は「Bluetooth LE Audio」に期待
Bluetooth市場動向2021が発表。新型コロナの影響を受けつつも「堅調な成長」
編集部:成藤 正宣
世界3万6,000社を超える企業が加盟し、Bluetoothの規格策定や認証、普及活動などを行うBluetooth SIG(Special Interest Group)。この度同団体は、ABIリサーチ社の調査に基づき、2020年の統計データや2025年までの予測などを含む「Bluetooth市場動向2021」を公開。その詳細を、マーケットデベロップメント シニア・ディレクターを務めるチャック・セイビン(Chuck Sabin)氏がオンラインで解説した。
■新型コロナの影響を受けながらも、Bluetooth市場の成長は堅調
ABIリサーチ社のデータによれば、2020年、世界中を席巻した新型コロナウイルスはやはりBluetooth市場にも大きな影響を与えた。倉庫や工場の閉鎖、世界規模の出荷遅延といった社会情勢や働き方の変化により、2020年のBluetoothデバイス年間出荷数は前年からほぼ横ばいの約40億台に終わっている。
セイビン氏によれば、特に影響を受けたのはスマートフォン/オートモーティブ分野のデバイスで、消費者の支出が減り、成長の鈍化が目立つ結果となった。
その一方、自宅で過ごす時間が増えたことで、ウェアラブル/スマートホーム分野が大きく成長。また、位置情報サービスや商用施設のスマート照明といったBluetoothデバイスへの関心が高まり、今後長期的な成長が期待できる分野になったという。
こうしたデータを基に、ABIリサーチでは2021年以降の出荷台数は復調し、2025年には約64億台に登ると予測。特に、スマートフォンやタブレットといったプラットフォーム側にはBluetoothがほぼ普及しきっているため、今後はBluetooth周辺機器が成長を牽引。2025年には年間出荷数の70%を占めることになるという。
セイビン氏も「新型コロナにより市場の全体的な成長は予想のほぼ1年遅れとなったているが、堅調な成長を続けている」と語った。
■オーディオ分野の牽引役は「Bluetooth LE Audio」に期待
続いて、「オーディオストリーミング」「データ転送」「位置情報サービス」「デバイスネットワーク」の4大市場について、それぞれの近況と今後の展望が報告された。
ワイヤレスヘッドホン/スピーカーなどを含むオーディオストリーミング分野は、Bluetooth市場の中で最も大きな分野。2021年も約13億台の出荷が見込まれており、その内50%にあたる約6億3,300万台はBluetoothヘッドホンが占める。また、Bluetoothスピーカーも約3億5,000万台の出荷が予測され、5年間で1.5倍の成長が見込まれるという。
そんなオーディオストリーミング分野の今後を牽引する技術と位置づけられるのが、まもなく本格的な普及を控えた次世代音声規格「Bluetooth LE Audio」だ。省電力性と高品質なコーデックを兼ね備え、さらに1つの音声を複数のデバイスで同時に聴ける「Audio Sharing」をサポート。映画館や空港など公共施設の館内放送を、ワイヤレスイヤホンや補聴器に同時配信するといった、今までにない活用方法が想定されている。
LE Audio対応製品が登場すれば、2021年から2025年にかけてBluetoothイヤホンの出荷台数の成長は毎年3.4倍というペースになるだろう、とセイビン氏は語る。また、補聴器への搭載が進めば、アクセシビリティの向上という面でも貢献できるとした。
2番めに大きなデータ転送分野は、在宅時間やリモートワークの増加から新型コロナ流行以前の予想を大きく上回る成長を記録。2021年は約9億4,000万台以上が出荷され、今後もウェアラブル/ヘルスケアデバイス、PC周辺機器、IoT機器を中心に年平均11%のペースで出荷台数が成長すると予想された。
そして、他の分野に比べて規模こそ小さいものの、今後大幅な成長が期待されているのが位置情報サービス/デバイスネットワークサービスの2分野。各国の外出制限によりBluetooth機器の設置が困難となったため、昨年の出荷台数は停滞。しかしそれは一時的なもので、今後はソーシャルディスタンスの確保や人/モノの管理などコロナ禍で有用な役割を果たせることから、両分野ともに毎年平均30%以上のハイペースで成長するだろうと語られた。
■新型コロナの影響を受けながらも、Bluetooth市場の成長は堅調
ABIリサーチ社のデータによれば、2020年、世界中を席巻した新型コロナウイルスはやはりBluetooth市場にも大きな影響を与えた。倉庫や工場の閉鎖、世界規模の出荷遅延といった社会情勢や働き方の変化により、2020年のBluetoothデバイス年間出荷数は前年からほぼ横ばいの約40億台に終わっている。
セイビン氏によれば、特に影響を受けたのはスマートフォン/オートモーティブ分野のデバイスで、消費者の支出が減り、成長の鈍化が目立つ結果となった。
その一方、自宅で過ごす時間が増えたことで、ウェアラブル/スマートホーム分野が大きく成長。また、位置情報サービスや商用施設のスマート照明といったBluetoothデバイスへの関心が高まり、今後長期的な成長が期待できる分野になったという。
こうしたデータを基に、ABIリサーチでは2021年以降の出荷台数は復調し、2025年には約64億台に登ると予測。特に、スマートフォンやタブレットといったプラットフォーム側にはBluetoothがほぼ普及しきっているため、今後はBluetooth周辺機器が成長を牽引。2025年には年間出荷数の70%を占めることになるという。
セイビン氏も「新型コロナにより市場の全体的な成長は予想のほぼ1年遅れとなったているが、堅調な成長を続けている」と語った。
■オーディオ分野の牽引役は「Bluetooth LE Audio」に期待
続いて、「オーディオストリーミング」「データ転送」「位置情報サービス」「デバイスネットワーク」の4大市場について、それぞれの近況と今後の展望が報告された。
ワイヤレスヘッドホン/スピーカーなどを含むオーディオストリーミング分野は、Bluetooth市場の中で最も大きな分野。2021年も約13億台の出荷が見込まれており、その内50%にあたる約6億3,300万台はBluetoothヘッドホンが占める。また、Bluetoothスピーカーも約3億5,000万台の出荷が予測され、5年間で1.5倍の成長が見込まれるという。
そんなオーディオストリーミング分野の今後を牽引する技術と位置づけられるのが、まもなく本格的な普及を控えた次世代音声規格「Bluetooth LE Audio」だ。省電力性と高品質なコーデックを兼ね備え、さらに1つの音声を複数のデバイスで同時に聴ける「Audio Sharing」をサポート。映画館や空港など公共施設の館内放送を、ワイヤレスイヤホンや補聴器に同時配信するといった、今までにない活用方法が想定されている。
LE Audio対応製品が登場すれば、2021年から2025年にかけてBluetoothイヤホンの出荷台数の成長は毎年3.4倍というペースになるだろう、とセイビン氏は語る。また、補聴器への搭載が進めば、アクセシビリティの向上という面でも貢献できるとした。
2番めに大きなデータ転送分野は、在宅時間やリモートワークの増加から新型コロナ流行以前の予想を大きく上回る成長を記録。2021年は約9億4,000万台以上が出荷され、今後もウェアラブル/ヘルスケアデバイス、PC周辺機器、IoT機器を中心に年平均11%のペースで出荷台数が成長すると予想された。
そして、他の分野に比べて規模こそ小さいものの、今後大幅な成長が期待されているのが位置情報サービス/デバイスネットワークサービスの2分野。各国の外出制限によりBluetooth機器の設置が困難となったため、昨年の出荷台数は停滞。しかしそれは一時的なもので、今後はソーシャルディスタンスの確保や人/モノの管理などコロナ禍で有用な役割を果たせることから、両分野ともに毎年平均30%以上のハイペースで成長するだろうと語られた。