ニュース
HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2022/09/02 11:00
9/16発売、税込1.1万円
Maestraudio、ブランド第1弾IEM「MA910S」。新発想のセラミックトゥイーター「RST」搭載
編集部:杉山康介
アユートは、同社が取り扱うMaestraudio(マエストローディオ)のIEM「MA910S」を9月16日より発売する。価格は11,000円(税込)。
Maestraudioは、オーツェイドがintimeブランドで培った「セラミックオーディオテクノロジー」を、より高度にブラッシュアップしたという新IEMブランド。振動解析技術、高度な音響解析技術、セラミック設計技術を駆使した構造を日本国内で組み上げることにより、高い品質を提供し続けることを使命にしているとのことで、MA910Sがブランド第1弾製品となる。
ドライバーは新開発の10mmグラフェンコートダイナミックドライバーと、新発想のもと開発されたという9mmのパッシブ型セラミックコートトゥイーター「RST(Reactive Sympathetic Tweeter)」を1基ずつ搭載する。
セラミックオーディオテクノロジーといえば、intimeブランドのイヤホンに用いられている積層型圧電セラミックトゥイーター「VST(Vertical Support Tweeter)」があるが、20kHz以上の高音は高い直進性を持つため、VSTは同軸化する必要があった。しかしMA910Sでは、ユニバーサルIEMタイプの筐体に収めるため、同軸上から外れても高音が効率的に前方に伝わるセラミックトゥイーターが必要になったという。
そこから生まれたのが、シンバルやオルゴールなどのように分割振動を有するRST。ダイナミックドライバーからの音波をダイアフラムに照射し、振動を誘発する原理となっており、ダイアフラムの寸法や材質、支持方法により音質をコントロールできるとのこと。
本製品のRSTでは、管楽器で多く用いられる赤銅を基材としたダイアフラムを採用し、粒立ちの良い高音を得るため、表面には独自の特殊なセラミックコートを実施。50kHz帯での指向性において、VSTが指向角68°のところ、RSTでは指向角132°を実現している。
10mmダイナミックドライバーのチューニングでは頭部伝達関数に注目し、リスナーが臨場感を感じるために適した周波数特性へと最適化。RSTと組み合わせることで、低域から高域まで歪み感が限りなく少なく、ナチュラルな再生を実現したという。
また、TBI Audio Systems LLCの音響補正デバイス「HDSS」を搭載することにより、小型の樹脂筐体では難しかった広いサウンドステージの獲得を実現。ジャンルを選ばず心地良いリスニングタイプの音を奏でつつ、eスポーツや映画などの空間認知・表現にも適しているとしている。
ケーブルにはシルバーコートOFCとOFCのハイブリッドケーブルを採用し、音の分離感向上と高い定位感を実現。イヤーピースも、シリコンゴムの軟度をわずかに下げたことで高い装着性と遮音性を実現するというオリジナルイヤーピース「iSep01」を付属する。
周波数特性は20Hz-40kHzで感度は100dB、インピーダンスは16Ω。ケーブル長は1.2mで、パッケージにはS/MS/M/LサイズのiSep01イヤーピースやイヤーフック、本革コードリールを同梱。カラーはガーラルブルー/クリアーミントの2色を展開する。
■編集部インプレッション
この度、発売に先駆け本製品を試聴する機会を得たので、簡単ながらインプレッションを記したい。
音域的には非常にフラットバランスで、EDMのディープなベースもしっかり鳴らしてくれるため、説明にもあった通りジャンルを選ばずに使える印象。しかし、やはり特筆すべきは高域の美しさと高い空間表現力だろう。
例えばWake Up, Girls!「少女交響曲」を再生してみると、冒頭のウィンドチャイム一発でそのキャラクター性が理解できる。煌びやかながら金属的なうるささは一切なく、音の消え際まで柔らかく、丁寧に描写してくれる。ボーカルやストリングスを歪み感のない、クリアな音で聴かせてくれる一方、打ち込みドラムのエッジの鋭さも過不足なく再現してくれた。
放送中のアニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』OPの安月名莉子「かたち」では、アコースティックギターを爪弾いた後の余韻や、コンガだろうか、パーカッションドラムの響きがとても生々しい。ジャンルを選ばないイヤホンではあるが、個人的にはアコースティック系の楽器を使った楽曲と、特に相性が良いように感じられた。
長時間使っていても聴き疲れするようなこともなく、本体も軽量なので装着していて負担もあまり感じない。決して派手なキャラクターではないが、1万円という価格ながら完成度の高さを感じさせるイヤホンだ。
Maestraudioは、オーツェイドがintimeブランドで培った「セラミックオーディオテクノロジー」を、より高度にブラッシュアップしたという新IEMブランド。振動解析技術、高度な音響解析技術、セラミック設計技術を駆使した構造を日本国内で組み上げることにより、高い品質を提供し続けることを使命にしているとのことで、MA910Sがブランド第1弾製品となる。
ドライバーは新開発の10mmグラフェンコートダイナミックドライバーと、新発想のもと開発されたという9mmのパッシブ型セラミックコートトゥイーター「RST(Reactive Sympathetic Tweeter)」を1基ずつ搭載する。
セラミックオーディオテクノロジーといえば、intimeブランドのイヤホンに用いられている積層型圧電セラミックトゥイーター「VST(Vertical Support Tweeter)」があるが、20kHz以上の高音は高い直進性を持つため、VSTは同軸化する必要があった。しかしMA910Sでは、ユニバーサルIEMタイプの筐体に収めるため、同軸上から外れても高音が効率的に前方に伝わるセラミックトゥイーターが必要になったという。
そこから生まれたのが、シンバルやオルゴールなどのように分割振動を有するRST。ダイナミックドライバーからの音波をダイアフラムに照射し、振動を誘発する原理となっており、ダイアフラムの寸法や材質、支持方法により音質をコントロールできるとのこと。
本製品のRSTでは、管楽器で多く用いられる赤銅を基材としたダイアフラムを採用し、粒立ちの良い高音を得るため、表面には独自の特殊なセラミックコートを実施。50kHz帯での指向性において、VSTが指向角68°のところ、RSTでは指向角132°を実現している。
10mmダイナミックドライバーのチューニングでは頭部伝達関数に注目し、リスナーが臨場感を感じるために適した周波数特性へと最適化。RSTと組み合わせることで、低域から高域まで歪み感が限りなく少なく、ナチュラルな再生を実現したという。
また、TBI Audio Systems LLCの音響補正デバイス「HDSS」を搭載することにより、小型の樹脂筐体では難しかった広いサウンドステージの獲得を実現。ジャンルを選ばず心地良いリスニングタイプの音を奏でつつ、eスポーツや映画などの空間認知・表現にも適しているとしている。
ケーブルにはシルバーコートOFCとOFCのハイブリッドケーブルを採用し、音の分離感向上と高い定位感を実現。イヤーピースも、シリコンゴムの軟度をわずかに下げたことで高い装着性と遮音性を実現するというオリジナルイヤーピース「iSep01」を付属する。
周波数特性は20Hz-40kHzで感度は100dB、インピーダンスは16Ω。ケーブル長は1.2mで、パッケージにはS/MS/M/LサイズのiSep01イヤーピースやイヤーフック、本革コードリールを同梱。カラーはガーラルブルー/クリアーミントの2色を展開する。
■編集部インプレッション
この度、発売に先駆け本製品を試聴する機会を得たので、簡単ながらインプレッションを記したい。
音域的には非常にフラットバランスで、EDMのディープなベースもしっかり鳴らしてくれるため、説明にもあった通りジャンルを選ばずに使える印象。しかし、やはり特筆すべきは高域の美しさと高い空間表現力だろう。
例えばWake Up, Girls!「少女交響曲」を再生してみると、冒頭のウィンドチャイム一発でそのキャラクター性が理解できる。煌びやかながら金属的なうるささは一切なく、音の消え際まで柔らかく、丁寧に描写してくれる。ボーカルやストリングスを歪み感のない、クリアな音で聴かせてくれる一方、打ち込みドラムのエッジの鋭さも過不足なく再現してくれた。
放送中のアニメ『メイドインアビス 烈日の黄金郷』OPの安月名莉子「かたち」では、アコースティックギターを爪弾いた後の余韻や、コンガだろうか、パーカッションドラムの響きがとても生々しい。ジャンルを選ばないイヤホンではあるが、個人的にはアコースティック系の楽器を使った楽曲と、特に相性が良いように感じられた。
長時間使っていても聴き疲れするようなこともなく、本体も軽量なので装着していて負担もあまり感じない。決して派手なキャラクターではないが、1万円という価格ながら完成度の高さを感じさせるイヤホンだ。
- トピック
- イヤホン