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公開日 2023/02/06 13:06
東京都電機商業組合は、創立60周年記念式典ならびに令和5年新年賀詞交換会を開催し、冒頭に福田勝則理事長があいさつを述べた。
「組合員数1,602店で昭和36年11月に東京商工会議所として設立総会を開催し、翌昭和37年7月7日に中小企業団体法に基づく商工組合として発足しました。発足当初は東京オリンピックが開催(昭和39年10月)され、カラーテレビブームにより大いに活況を呈しました。安売りが大きな問題となっていた時代でもあり、家電業界の危機突破へ総決起大会を開催し、改善に取り組みました」と設立当時を振り返った。
現在、最重要課題と位置付けて取り組むのは “組織増強”。「組合とは相互に助け合う共助の精神が必要です。そのためには1店でも多くの組合加入が必要です。(理事長へ就任した)6年前より組織増強へ取り組み、新たに60店の加入を実現しました。しかしながら、店主の高齢化や後継者不足により止む無く退会する店も多く、現在900店を割り込もうとしています。このような状況に1日も早く歯止めをかけ、相互扶助の基盤づくりに向けた1,000店復活を目指し、『組織増強100作戦』を改めて重点事業と位置づけ、組織をあげて取り組みを強化して参ります」と強い決意を示した。
そのためには若返りも大きなテーマのひとつ。「withコロナで生活様式や仕事環境は変化し、社会の流れも大きく変わって来ています。我々組合もそれに順応していかなくてはなりません。組織が活性化し、これからも魅力ある組合として継続していくためには、柔軟で斬新な考え方を持つ若い力が必要。青年部の組織も一から見直したい」と再構築を進めていく。
大型商品の納品や設置も大きな課題として顕在化している。家電商品の大型化・重量化が進むと同時に、組合員の高齢化や人手不足の悩みは深刻だ。解決策として取り組む協業支援は、都内全域を網羅した体制を目指す考えを示した。
「地域電器店は社会のインフラとして、その役割はますます重要となってくると確信しています。これまでの経験や培ってきた強みにさらに磨きをかけ、その役目を果たして参ります。本日を機にこれから10年、さらには100周年を目指し、次の世代を担う方々が希望を持てる相互に助け合う共助の精神を醸成して参ります」と一丸となりさらなる成長へ力を込めた。
来賓として祝辞を述べた東京都知事・小池百合子氏は「記念すべき東京都電機商業組合の創立60周年のお祝いの会でございます。60年前と言いますとおばあちゃんのうちに火鉢がありました。たった60年前はそうやって暖をとっていて、売るものも劇的に変わった60年ではないでしょうか。皆様方の歴史は、本当に産業の革命の歴史を見るようなものではないかと思います」と家電を取り巻く60年におよぶ歴史を振り返った。
東京都が展開するLED電球交換事業、家庭の省エネルギー化の普及促進を担う東京都省エネマイスター店、省エネ家電の普及を目指す東京ゼロエミポイントなど、数々の事業における東京都電機商業組合の協力に感謝の意を伝えるとともに、電気代の高騰とうでも関心の高まる東京ゼロエミポイントは申請受付期間を来年度末まで延長し、ポイントも上乗せする方針であることを説明した。
「電気製品を取り巻く状況はどんどん変わっていきますが、消費者にとって一番の接点であり、電球の付け替えなど高齢化に伴いサポートが必要になる時代でもあります。都民の生活のど真ん中の製品やシステムばかり。これからも皆様のお店が都民に身近な存在として、消費者との接点を果たしていただきますようお願い申し上げます」と今後の活躍に大きな期待を寄せた。
全国電機商業組合連合会会長・峯田季志氏は、新型コロナウイルスの感染拡大や急激な円安、商品不足など取り巻く環境が厳しさを増すなか、東京都電機商業組合が全国に誇る数々の素晴らしい実績をあげてきたことを挙げ、「なかでも特筆すべきは組織増強活動です。福田さんが理事長に就任して以降、組織増強100作戦を最重要課題に掲げ、約5年の間に60店の新規会員獲得を達成されました。全国的に見ても非常に例を見ない数字です」と大きな成果に注目した。
「超高齢化社会にあり、街の電気店は社会のインフラになると私は常々申し上げて参りました。家電難民をつくらないという強い想い、使命感を持つことが本当に大事」と訴え、「私は3つのことを皆さんにお願いしています」と説明した。
1つ目はカーボンニュートラルを宣言し、省エネ家電製品や再生エネルギー機器の販売にしっかりと取り組んでいくこと。2つ目はSDGsへ参画し、地域でも存在感溢れる活動を行っていくこと。そして、3つ目はDX化だ。「いまデジタル庁では、デジタル社会の利便性を誰一人取り残されずに享受できる環境をつくるデジタル推進の取り組みを進めています。われわれ全国電商連もデジタル推進よびかけ員として協力して参ります」。
「これからは専門的チェーンの強みとデジタル融合が成長・発展のカギとなります」と語る峯田氏。「積極的に推進し、しっかりと対応していかなければなりません。また、組合は共存共栄、相互扶助の推進が大切です。新しい社会、新しい課題にしっかりと向き合い、次の世代の皆様が希望を持てる業界となるように、皆様と一緒になって取り組んで参ります」とあいさつを締めくくった。
来賓で小池百合子東京都知事が祝辞
東京都電機商業組合の創立60周年記念式典、若返りなどテーマに組織増強を訴える
PHILE WEB ビジネス編集部・竹内純■街の電気屋さんは社会インフラとしてますます重要に
東京都電機商業組合は、創立60周年記念式典ならびに令和5年新年賀詞交換会を開催し、冒頭に福田勝則理事長があいさつを述べた。
「組合員数1,602店で昭和36年11月に東京商工会議所として設立総会を開催し、翌昭和37年7月7日に中小企業団体法に基づく商工組合として発足しました。発足当初は東京オリンピックが開催(昭和39年10月)され、カラーテレビブームにより大いに活況を呈しました。安売りが大きな問題となっていた時代でもあり、家電業界の危機突破へ総決起大会を開催し、改善に取り組みました」と設立当時を振り返った。
現在、最重要課題と位置付けて取り組むのは “組織増強”。「組合とは相互に助け合う共助の精神が必要です。そのためには1店でも多くの組合加入が必要です。(理事長へ就任した)6年前より組織増強へ取り組み、新たに60店の加入を実現しました。しかしながら、店主の高齢化や後継者不足により止む無く退会する店も多く、現在900店を割り込もうとしています。このような状況に1日も早く歯止めをかけ、相互扶助の基盤づくりに向けた1,000店復活を目指し、『組織増強100作戦』を改めて重点事業と位置づけ、組織をあげて取り組みを強化して参ります」と強い決意を示した。
そのためには若返りも大きなテーマのひとつ。「withコロナで生活様式や仕事環境は変化し、社会の流れも大きく変わって来ています。我々組合もそれに順応していかなくてはなりません。組織が活性化し、これからも魅力ある組合として継続していくためには、柔軟で斬新な考え方を持つ若い力が必要。青年部の組織も一から見直したい」と再構築を進めていく。
大型商品の納品や設置も大きな課題として顕在化している。家電商品の大型化・重量化が進むと同時に、組合員の高齢化や人手不足の悩みは深刻だ。解決策として取り組む協業支援は、都内全域を網羅した体制を目指す考えを示した。
「地域電器店は社会のインフラとして、その役割はますます重要となってくると確信しています。これまでの経験や培ってきた強みにさらに磨きをかけ、その役目を果たして参ります。本日を機にこれから10年、さらには100周年を目指し、次の世代を担う方々が希望を持てる相互に助け合う共助の精神を醸成して参ります」と一丸となりさらなる成長へ力を込めた。
■電気製品は生活のど真ん中
来賓として祝辞を述べた東京都知事・小池百合子氏は「記念すべき東京都電機商業組合の創立60周年のお祝いの会でございます。60年前と言いますとおばあちゃんのうちに火鉢がありました。たった60年前はそうやって暖をとっていて、売るものも劇的に変わった60年ではないでしょうか。皆様方の歴史は、本当に産業の革命の歴史を見るようなものではないかと思います」と家電を取り巻く60年におよぶ歴史を振り返った。
東京都が展開するLED電球交換事業、家庭の省エネルギー化の普及促進を担う東京都省エネマイスター店、省エネ家電の普及を目指す東京ゼロエミポイントなど、数々の事業における東京都電機商業組合の協力に感謝の意を伝えるとともに、電気代の高騰とうでも関心の高まる東京ゼロエミポイントは申請受付期間を来年度末まで延長し、ポイントも上乗せする方針であることを説明した。
「電気製品を取り巻く状況はどんどん変わっていきますが、消費者にとって一番の接点であり、電球の付け替えなど高齢化に伴いサポートが必要になる時代でもあります。都民の生活のど真ん中の製品やシステムばかり。これからも皆様のお店が都民に身近な存在として、消費者との接点を果たしていただきますようお願い申し上げます」と今後の活躍に大きな期待を寄せた。
全国電機商業組合連合会会長・峯田季志氏は、新型コロナウイルスの感染拡大や急激な円安、商品不足など取り巻く環境が厳しさを増すなか、東京都電機商業組合が全国に誇る数々の素晴らしい実績をあげてきたことを挙げ、「なかでも特筆すべきは組織増強活動です。福田さんが理事長に就任して以降、組織増強100作戦を最重要課題に掲げ、約5年の間に60店の新規会員獲得を達成されました。全国的に見ても非常に例を見ない数字です」と大きな成果に注目した。
「超高齢化社会にあり、街の電気店は社会のインフラになると私は常々申し上げて参りました。家電難民をつくらないという強い想い、使命感を持つことが本当に大事」と訴え、「私は3つのことを皆さんにお願いしています」と説明した。
1つ目はカーボンニュートラルを宣言し、省エネ家電製品や再生エネルギー機器の販売にしっかりと取り組んでいくこと。2つ目はSDGsへ参画し、地域でも存在感溢れる活動を行っていくこと。そして、3つ目はDX化だ。「いまデジタル庁では、デジタル社会の利便性を誰一人取り残されずに享受できる環境をつくるデジタル推進の取り組みを進めています。われわれ全国電商連もデジタル推進よびかけ員として協力して参ります」。
「これからは専門的チェーンの強みとデジタル融合が成長・発展のカギとなります」と語る峯田氏。「積極的に推進し、しっかりと対応していかなければなりません。また、組合は共存共栄、相互扶助の推進が大切です。新しい社会、新しい課題にしっかりと向き合い、次の世代の皆様が希望を持てる業界となるように、皆様と一緒になって取り組んで参ります」とあいさつを締めくくった。
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