ニュース
HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2023/07/25 19:07
“世界最高ノイキャン”などアピール
ソニー、新旗艦完全ワイヤレス「WF-1000XM5」開発秘話をスタッフ陣が明かす。ピアニスト山中千尋も登壇
編集部:小野佳希
ソニーは、完全ワイヤレスイヤホンの新フラグシップ機「WF-1000XM5」についてメディア向け説明会を開催。開発スタッフが製品の特徴を説明した。また、ジャズピアニストの山中千尋さんも登壇し同機の魅力を語るとともに、生演奏も披露した。
WF-1000XM5は、同社が“1000Xシリーズ”として展開するプレミアムモデルの最新機。JEITAが定める測定基準にもとづき“世界最高ノイズキャンセリング”を実現したと謳っているほか、音質や通話性能もブラッシュアップする一方、本体サイズは小型/軽量化。従来機「WF-1000XM4」よりも耳からの飛び出しを抑え、装着感の向上も図っている。
ソニーマーケティングの麥谷(むぎたに)周一統括部長は、1000Xシリーズが累計で200万台以上売り上げるほどの人気を獲得していると紹介。1995年にソニーが初めて民生用のノイズキャンセリング技術を投入したことにも触れ、今回のWF-1000XM5を「そうして培ってきた技術を余すことなく投入するとともに、自らを超えていく製品」だとアピールした。
そして、テレワークやリモート会議の定着などでイヤホンへのニーズが広がっていることにも言及し、ソニー史上最高を実現したという通話品質や、マルチポイント接続に対応していることなども紹介。プライベートでの音楽リスニングだけでなく、ビジネスシーンでの要求にも応える製品であるとし、「どんな時でもユーザーのパートナーとして活用できる能力を高めていくことをお約束する」と語った。
音質設計を担当したソニーの菊池浩平氏は、「いま、我々が持つ技術を惜しみなく入れ込むことができた製品になった」とコメント。大きな特徴のひとつであるノイズキャンセリング性能について「ほぼすべての周波数で能力が向上しているが、例えば、電車に乗った時の車輪の擦れるキーっという高い音だったり、電車の走行音そのものといったノイズに対して、特に性能の進化を実感いただけると思う」と、具体例を挙げながら説明した。
また、音質の進化については、ドライバーの口径が先代の6mmから8.4mmへと大きくなったことに加え、振動板の構造も大きく寄与していると説明。中央のドーム部と外側のエッジ部で異なる材料を組み合わせることで、低域から高域まで歪みのない再生が実現できたのだという。
そして、1000Xシリーズは、音楽ジャンルや年代によらず楽曲が持つ魅力を素直に引き出すことを目指していると紹介。それをベースに、今回のWF-1000XM5では前モデルに比べて低域の余韻やボーカルの伸び、空間の奥行き表現などがさらに向上していると語った。
加えて、往年のレコードをリマスターしたような古い楽曲から最新ヒット曲まで、楽曲を問わず対応できるように音質設計しているともコメント。「楽曲制作は年代によって考え方や流行のようなものも違うので、あらゆる年代の楽曲に対応できるよう音を仕上げるのは相当苦労した」とのこと。
その甲斐あって「その目標をかなり高い次元で実現できた」と胸を張る菊池氏。「例えば、シングル版とアルバム版で若干マスタリングを変えているような音源で、そのわずかな違いを聴きわけられるので、ぜひお気に入りの楽曲をこの製品で聴き込んでみていただけたら」と言葉を続けた。
メカ設計を担当した松原大氏は、「たんに小型化したというわけではなく、装着感の向上に重きを置いて設計した」と説明。近年は音楽や映画だけでなく、SNSのショート動画やポッドキャスト、オンライン会議まで、イヤホンの使用シーンが広がっているという状況に触れ、「長時間装着できる快適さが、今まで以上に重要視されてきていると感じている」と、設計の背景を語った。
なお、ドライバーユニットは音質向上だけでなく小型化も見据えて新規開発したとのこと。「音響性能を向上させながらも、配置効率のいいドライバーユニットの開発を、音響設計チームやデバイス開発チームと一緒に進めてきた」という。
具体的には、今回のドライバーユニットは口径を大きくしながらも薄型化を実現。また、デバイス面では「LinkBuds S」で初採用したSIP(システム・イン・パッケージ)技術を進化させて小型化を実現したという。
「子供のころから家族そろってソニー製品のファン」だという山中千尋さんは、事前に本機を試した感想を「まるで本当に天井の高いコンサートホールで聴いているようだった」と称賛。オーケストラの再生では、ピアニッシシモの微細な音も立ち上がりがしっかりと感じられる一方で、音量が上がるパートでも音割れや音の破綻が起こらなかったという。
また、楽曲の作り手としては「ここにベースがあってこちらにピアノ、ここにドラム…といったように、演奏時の位置もわかるようにこだわってマスタリングしている」とコメント。「スピーカーやイヤホンによっては、特定の音域をブーストしてしまったりということもあるのですが、このWF-1000XM5はそういったことがない」とし、「すべての音が包まれるように再現されるとともに、ちゃんとノイズキャンセリングも効いて、まさにコンサートホールにいるような感覚だった」と言葉を続けた。
WF-1000XM5は、同社が“1000Xシリーズ”として展開するプレミアムモデルの最新機。JEITAが定める測定基準にもとづき“世界最高ノイズキャンセリング”を実現したと謳っているほか、音質や通話性能もブラッシュアップする一方、本体サイズは小型/軽量化。従来機「WF-1000XM4」よりも耳からの飛び出しを抑え、装着感の向上も図っている。
ソニーマーケティングの麥谷(むぎたに)周一統括部長は、1000Xシリーズが累計で200万台以上売り上げるほどの人気を獲得していると紹介。1995年にソニーが初めて民生用のノイズキャンセリング技術を投入したことにも触れ、今回のWF-1000XM5を「そうして培ってきた技術を余すことなく投入するとともに、自らを超えていく製品」だとアピールした。
そして、テレワークやリモート会議の定着などでイヤホンへのニーズが広がっていることにも言及し、ソニー史上最高を実現したという通話品質や、マルチポイント接続に対応していることなども紹介。プライベートでの音楽リスニングだけでなく、ビジネスシーンでの要求にも応える製品であるとし、「どんな時でもユーザーのパートナーとして活用できる能力を高めていくことをお約束する」と語った。
音質設計を担当したソニーの菊池浩平氏は、「いま、我々が持つ技術を惜しみなく入れ込むことができた製品になった」とコメント。大きな特徴のひとつであるノイズキャンセリング性能について「ほぼすべての周波数で能力が向上しているが、例えば、電車に乗った時の車輪の擦れるキーっという高い音だったり、電車の走行音そのものといったノイズに対して、特に性能の進化を実感いただけると思う」と、具体例を挙げながら説明した。
また、音質の進化については、ドライバーの口径が先代の6mmから8.4mmへと大きくなったことに加え、振動板の構造も大きく寄与していると説明。中央のドーム部と外側のエッジ部で異なる材料を組み合わせることで、低域から高域まで歪みのない再生が実現できたのだという。
そして、1000Xシリーズは、音楽ジャンルや年代によらず楽曲が持つ魅力を素直に引き出すことを目指していると紹介。それをベースに、今回のWF-1000XM5では前モデルに比べて低域の余韻やボーカルの伸び、空間の奥行き表現などがさらに向上していると語った。
加えて、往年のレコードをリマスターしたような古い楽曲から最新ヒット曲まで、楽曲を問わず対応できるように音質設計しているともコメント。「楽曲制作は年代によって考え方や流行のようなものも違うので、あらゆる年代の楽曲に対応できるよう音を仕上げるのは相当苦労した」とのこと。
その甲斐あって「その目標をかなり高い次元で実現できた」と胸を張る菊池氏。「例えば、シングル版とアルバム版で若干マスタリングを変えているような音源で、そのわずかな違いを聴きわけられるので、ぜひお気に入りの楽曲をこの製品で聴き込んでみていただけたら」と言葉を続けた。
メカ設計を担当した松原大氏は、「たんに小型化したというわけではなく、装着感の向上に重きを置いて設計した」と説明。近年は音楽や映画だけでなく、SNSのショート動画やポッドキャスト、オンライン会議まで、イヤホンの使用シーンが広がっているという状況に触れ、「長時間装着できる快適さが、今まで以上に重要視されてきていると感じている」と、設計の背景を語った。
なお、ドライバーユニットは音質向上だけでなく小型化も見据えて新規開発したとのこと。「音響性能を向上させながらも、配置効率のいいドライバーユニットの開発を、音響設計チームやデバイス開発チームと一緒に進めてきた」という。
具体的には、今回のドライバーユニットは口径を大きくしながらも薄型化を実現。また、デバイス面では「LinkBuds S」で初採用したSIP(システム・イン・パッケージ)技術を進化させて小型化を実現したという。
「子供のころから家族そろってソニー製品のファン」だという山中千尋さんは、事前に本機を試した感想を「まるで本当に天井の高いコンサートホールで聴いているようだった」と称賛。オーケストラの再生では、ピアニッシシモの微細な音も立ち上がりがしっかりと感じられる一方で、音量が上がるパートでも音割れや音の破綻が起こらなかったという。
また、楽曲の作り手としては「ここにベースがあってこちらにピアノ、ここにドラム…といったように、演奏時の位置もわかるようにこだわってマスタリングしている」とコメント。「スピーカーやイヤホンによっては、特定の音域をブーストしてしまったりということもあるのですが、このWF-1000XM5はそういったことがない」とし、「すべての音が包まれるように再現されるとともに、ちゃんとノイズキャンセリングも効いて、まさにコンサートホールにいるような感覚だった」と言葉を続けた。
- トピック
- SONY
- 完全ワイヤレスイヤホン