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公開日 2023/09/28 14:01
ドルビー本社で製品発表
Jabra、ドルビーアトモス対応完全ワイヤレス「Elite10」10/12発売、39600円。“世界で最もタフ”「Elite 8 Active」も
PHILE WEB編集部
GNオーディオジャパンは、Jabraの完全ワイヤレスイヤホンとして、ドルビーアトモス対応「Elite 10」、および「Elite 8 Active」の2機種を、本日9月28日より限定店舗にて先行予約開始した。発売は10月12日、予想実売価格はElite 10が39,600円(税込)、Elite 8 Activeが32,780円(税込)となる。
Elite 10とElite 8 Activeは、同社完全ワイヤレスイヤホン「Elite」シリーズにラインナップする最新モデル。ドイツで開催されたコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA2023」で披露、その後日本での取り扱いが発表されており、このたび販売価格が明らかになった。
約3年振りとなるJabra完全ワイヤレスイヤホンの最上位機となるElite 10では、「音質や通話性能、快適さを追求したJabra史上最高の性能」を追求。中でも、同社初のドルビーアトモスによる空間オーディオ対応が大きな特徴となる。
Dolby社とのパートナーシップのもと、ドルビーアトモスに最適化した、臨場感のあるリアルな空間オーディオ再生が可能だとする。またDolbyヘッドトラッキング機能をサポートし、頭の動きに合わせて常にサウンドの中心にいるような体験も味わえるという。
φ10mmスピーカーを搭載。振動板やコーティングなどの素材にもこだわった新設計で、躍動感あふれるクリアでバランスの良いJabraシグネチャーサウンドを実現するとしている。さらにJabra Sound+アプリからイコライザー機能も利用できる。
ノイズキャンセリングは、シリーズ最高を謳う「Jabra アドバンストノイズキャンセリング」機能を搭載。その効果は従来のJabra標準ANCと比較して約2倍強力だとしており、耳の形と周囲の環境に合わせて、強度を自動調整し、常に最適なノイズキャンセリング性能を発揮し保つことができる。またヒアスルー機能も備え、風切り音を抑えて外音を取り込めるとのこと。
装着性を追求し、「Jabraコンフォートフィットテクノロジー」を採用。イヤホン本体はセミオープンデザインとし、耳内の圧力を減らし、圧迫感のない自然な使い心地を実現。また、62,000もの耳の形状を検証して設計され、さらにElite 10専用に新開発した、耳の形状に合わせて形を変える楕円形イヤージェルの作用により、ぴったりフィットしつつも閉塞感のない快適な装着感を可能にする。
通話面では6マイクテクノロジーを搭載。Jabraの技術を集結させたとする高度なアルゴリズムを採用しており、通話時にはノイズ抑制が自動的に有効に。また、周囲の雑音を識別して通話音声だけを拾うことができ、屋内外問わずクリアな通話体験を提供するとのこと。
Bluetoothはバージョン5.3、コーデックはSBC/AACに加えて、LC3、LC3plusにも今後のファームウェアアップデートで対応予定。連続再生時間は最長6時間、ケース併用で27時間の連続使用が行える。またケースはQi規格のワイヤレス充電にも対応する。
フェイスプレート部分がボタン式になっており、各種操作が可能。操作コマンドはアプリからカスタマイズもできる。イヤホン本体はIP57準拠の防水性能を装備する。
Spotify Tap再生や、2台同時接続できるマルチポイントに対応。このほか、Fast PairやSwift Pairによるペアリングも可能。
カラーはチタニウムブラック、クリーム、ココア、マットブラックの4色を用意。Jabraオンラインストアでは全色取り扱いとなるが、Amazonはマットブラックのみ、ビックカメラ/ヨドバシカメラ/e☆イヤホンではチタニウムブラック、クリーム、ココアの3色の取り扱いとなる。
Elite 8 Activeは、スポーツ時の利用にも適した耐久性を持つ “Active” モデルの最上位にあたり、「世界で最もタフ」を謳う密閉型完全ワイヤレスイヤホン。
米国MIL規格(MIL-STD-810H)に準じて湿度や温度、衝撃などにおける高い耐久性が特徴。また、イヤホン本体は完全防塵構造で水面下での利用も可能なレベルとされるIP68に準拠、充電ケースはIP54準拠の防水性能を備える。加速腐食試験(HACT)もクリアし、耐塩水性能も確保。汗にも強い仕様となっている。
本機には「Jabraシェイクグリップテクノロジー」を採用。従来から改良が図られており、イヤホンを覆うシリコンラバーコーティングの範囲が拡大、よりグリップ力が向上して耳にしっかりフィットする。これによりウイングフリーながら固定力が高く、運動時の激しい動きにも外れにくいため、落下もしにくいとアピールする。
ノイズキャンセリング機能としては、アダプティブハイブリッドアクティブノイズキャンセリングを搭載。こちらは従来のJabra標準ANCとの比較で約1.6倍のノイズ低減性能を発揮する。
サウンド面ではφ6mmスピーカーを搭載し、ドルビーオーディオに対応。豊かで広がりある空間サウンドを楽しめるとしている。Elite 10同様にJabra Sound+アプリに対応し、イコライザー機能や操作コマンドのカスタマイズも対応する。
またElite 10同様に、6マイクテクノロジーを搭載し、ノイズキャンセリングアルゴリズムが機能して音声をクリアに届けられる。さらに風切り防止メッシュを備え、どんな環境でも高品質な通話を提供できるとする。
連続再生時間は8時間、ケース併用で最長32時間。5分で1時間再生できる急速充電も対応、ケースはワイヤレス充電もサポートする。
Bluetoothはバージョン5.3、コーデックはSBC/AACに対応、LC3、LC3plusにも今後のファームウェアアップデートで対応予定となる。
本機はネイビー、ブラック、キャラメル、ダークグレーの4色を用意。Jabraオンラインストアでは全色取り扱いし、Amazonではダークグレーのみ、ビックカメラ/ヨドバシカメラ/e☆イヤホンではネイビー、ブラック、キャラメルの3色の取り扱いとなる。
本製品の先行予約開始にあたり本日9月28日、製品説明会を協業パートナーのドルビー社にて開催。製品の説明に先立って、GN Audio APACリテール&オンライン マーケティングディレクター エミテッシュ・パンハニー氏による、ブランドの歴史や、その背景についてのプレゼンが行われた。
GNグループは、1869年にデンマークにて設立。コペンハーゲンに本拠地を置き、150年以上の長い歴史を持つ。社の歩みとしては、1872年にヨーロッパとアジアを結ぶ電信ケーブルを施工したことに始まり、1991年には超強力なノイズキャンセリングマイクを世界で初めて開発。2014年には、同じく世界初のプロダクトとして心拍計を搭載したワイヤレスイヤホンを開発している。また、2021年には初期から中期程度の難聴を抱える方に向けたプロダクト「Enhanceシリーズ」の投入など、常に新たなカテゴリーにアプローチを続けている。
グループ内企業として、現在Jabraを含め、ゲーミングデバイスを販売するSteelseries、補聴器を取り扱うReSoundの3つのブランドを擁するなど、その業態は多岐に渡る。グループの強みとして、3ブランドの研究開発チームは共通であり、研究内容についても相互共有を行うことで、提供する製品は常に高いクオリティを保ち続けているとアピールした。
Jabraは「Elite Sport」を皮切りに、これまでに6モデルの完全ワイヤレスイヤホンを展開。常にユーザーの声を反映した製品開発を続けてきたとし、今回そのEliteシリーズの最新モデルとして、ブランド史上 “最も革新的なイヤホン” だというフラグシップ「Elite 10」、第三者機関による検証を経て “世界で最もタフなイヤホン” を謳う「Elite 8 Active」の2モデルが登場する。
続いて登壇した、GNオーディオジャパン マーケティング部 マーケティングマネージャー 矢吹有紀氏は、同社が独自に行った「完全ワイヤレスイヤホン購入に際しての消費者調査」の結果を説明。
これによると、購入時に最も重視するポイントとして「長時間装着時の快適性」に多くの回答が集まり、続く要素として「高音質」「バッテリーライフ」「操作性」「ノイズキャンセリング」といった結果に。
快適な装着感が求められているについて、矢吹氏は「音楽使用だけでなく、コロナ禍の影響で普及したWeb会議など、完全ワイヤレスイヤホンの使用頻度の増加と、用途の拡がりが表れたもの」との見方を示し、「Elite 10」「Elite 8 Active」の2モデルは、装着感を筆頭に、完全ワイヤレスイヤホンに対するあらゆる消費者ニーズに応えられるとアピールした。
続けて、本社所在地のコペンハーゲンより、GN Audioシニアディレクターイアン・スコット・ポッティ氏がリモートで参加。Jabraのデザインについて、ケーススタディを交えながら解説してくれた。
Jabraとして、すべての行動を起こす上で中心にあるのは「共感」。最も大切にしているのは製品を使うユーザーであり、製品は人々の身体、生活や仕事の場においてユニークで特別な位置を占めているとイアン氏。
プロダクトデザインは、フィジカル/デジタルの両側面において重要なファクターとしており、その領域は目にし、触れることのできるすべてだとコメント。Jabra製品を求めるユーザーとの最も親密な関係にある要素であり、社内の素晴らしい才能や能力、最高の製品と体験を生み出すための努力を表す責任の大きい仕事だと語った。
デザインチームは、工業デザイナー、UX(User experience)チームと提携した色材および仕上げデザイナー、GUI(Graphical User Interface)デザイナーで構成。世に送り出されるJabra製品のデザインは、ブランドと、製品が提供する体験を物理的に具現化したものであり、ブランドの誠実さを体現しているという。また、デザインを通じてユーザーのニーズと期待を超え、製品への愛着を持たせる理由を提供することも重要だと説明する。
製品を創る際の重要な基盤となっているのは、「ヒト」「耳」への理解だとしており、Jabraでは従来、フィット感、確実な装着感と快適さを重要視してきた。補聴器ビジネスとのリレーションで何十万もの耳のスキャンデータを有することで、優れたフィット感の実現を可能にし、それは競合他社とは一線を画すJabraならではの魅力だと力を込めた。
また、エンジニアリングや新しいテクノロジーは機能や体験を提供することができるが、製品を使いやすくするのはデザインの領分であるとの考えから、「初めて使用した瞬間に満足頂ければ、繰り返し使用していただける」と、デザインを行う上での狙いも説明してくれた。
プレゼンの最中、2020年に起こされたフラグシップ完全ワイヤレスイヤホンのコンセプトデザイン集を紹介。デザインを詰めていく中で、技術的な構成要素を深く掘り下げ、実現可能性を検討。実際の耳と洗練されたシミュレーションで試作を行ったとのこと。「この探求の上に、Elite Sportを源流としたJabraデザインのDNAがある」とアピールする。
「洗練されたコンセプトアイデアは新しい技術開発の原動力になる」と、イアン氏。それを表す一例として、「Elite 10」と「Elite 8 Active」に採用されたイヤージェルとシェークグリップシリコンを紹介。機能を有する形状開発は、Jabraデザインのさらなる進化を促すと共に「優れた製品コンセプトがあればデザインは視覚的な具現化と、未来を示してくれる」とコメントした。
色、素材、仕上げに対してのアプローチにも優位性があると強調。色の選択は、文化的、性別的、地理的、民族的な繋がりをもたらすとの考えから、消費者に選択肢を与えるカラーバリエーションを用意し、Jabraのブランド力を確立しながら個性も表現できるとアピールする。なお、カラーについてはあくまで素材重視で、機能性、パフォーマンスを高める素材開発から行っているという。
また、あらゆる素材で最高品質を追求し、そに開発には品質と製造工程を考慮。そして、サステナビリティを全ての意思決定の中心に据えており、こうした努力の集大成が今回発表した2モデルだと結んだ。
説明会には上記の通り協業パートナーであるドルビー社より、ドルビージャパンのマーケティング シニア・マネージャー、金重聡一郎氏も登壇。ドルビーアトモスの空間サウンドについて説明してくれた。
今回、Elite 10およびElite 8 Activeの2モデルにはドルビーの技術が搭載されているが、いずれもデコーダーを搭載している訳ではなく、ソフトウェアによる処理を実施していると説明。
Elite 8 Activeに搭載されるドルビーオーディオは、「ステレオのサウンドの音を拡げ、より空間的に聞こえる処理を行う」としており、ドルビーアトモスコンテンツでも、ステレオのコンテンツでも立体感あるサウンドを楽しめるという。なお、ドルビーアトモスのコンテンツは、対応サービス、対応デバイスで再生する必要がある。
Elite 10では、同じく空間的にサウンドを拡げる技術を備えつつ、さらにDolbyヘッドトラッキング機能を搭載する。空間的なサウンド再生に、ヘッドトラッキングが加わることで、さらに臨場感・没入感溢れる体験ができるというのが大きな特長になっているとのことだ。
さらに、ドルビーアトモスコンテンツの提供状況についても解説。毎月新しいコンテンツが増えていくので「数字として表すのは難しい」としながら、現在で全世界では16の音楽ストリーミングサービスが対応。また2022年の米ビルボードトップ100のアーティストのうち、87パーセントがドルビーアトモスで楽曲をリリースしているという。
さらに、世界の850以上の音楽スタジオがドルビーアトモスでの音楽制作に対応。このように、コンテンツを “作る・届ける・再生する” の3つに対応していることが、ドルビーの技術の大きな特長だと強調した。
なお、上述のスタジオ数には映画スタジオや、テレビスタジオは含まれていないとのこと。個人でスタジオセットを組むユーザーや、Appleの提供する「Logic Pro」だけでもドルビーアトモス楽曲を制作できるため、それらを含めるとより膨大な数になるという。
フォーマットとして「ドルビーアトモスとドルビーアトモスミュージックは異なるものなのか?」という質問が多いそうだが、使用する技術は「両者同じもの」だとコメント。映画や映像の配信で使われる音の技術がドルビーアトモス、映像のない音楽ストリーミングサービスなどで使用されるものをドルビーアトモスミュージックと便宜的に呼称しているのだという。
日本国内で利用できる配信サービスは、NetflixやDisney+、U-NEXTなどの映像サービスのほか、音楽配信ではAmazon Music、Apple Musicなどが挙げられる。さらに、NeSTREAM LIVE、Live Extremeといった、イベント配信サービスでも採用事例が増えていることと紹介してくれた。
ドルビー社で行われた発表会では、Elite 10に搭載されるヘッドトラッキング機能を、ドルビーの提供するサウンドデモで実際に体験可能なブースや、ドルビーアトモスのミキシングルームの見学なども実施。Jabraの新モデルに搭載されるドルビー技術を実際に体感することができた。
Elite 10とElite 8 Activeは、同社完全ワイヤレスイヤホン「Elite」シリーズにラインナップする最新モデル。ドイツで開催されたコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA2023」で披露、その後日本での取り扱いが発表されており、このたび販売価格が明らかになった。
約3年振りとなるJabra完全ワイヤレスイヤホンの最上位機となるElite 10では、「音質や通話性能、快適さを追求したJabra史上最高の性能」を追求。中でも、同社初のドルビーアトモスによる空間オーディオ対応が大きな特徴となる。
Dolby社とのパートナーシップのもと、ドルビーアトモスに最適化した、臨場感のあるリアルな空間オーディオ再生が可能だとする。またDolbyヘッドトラッキング機能をサポートし、頭の動きに合わせて常にサウンドの中心にいるような体験も味わえるという。
φ10mmスピーカーを搭載。振動板やコーティングなどの素材にもこだわった新設計で、躍動感あふれるクリアでバランスの良いJabraシグネチャーサウンドを実現するとしている。さらにJabra Sound+アプリからイコライザー機能も利用できる。
ノイズキャンセリングは、シリーズ最高を謳う「Jabra アドバンストノイズキャンセリング」機能を搭載。その効果は従来のJabra標準ANCと比較して約2倍強力だとしており、耳の形と周囲の環境に合わせて、強度を自動調整し、常に最適なノイズキャンセリング性能を発揮し保つことができる。またヒアスルー機能も備え、風切り音を抑えて外音を取り込めるとのこと。
装着性を追求し、「Jabraコンフォートフィットテクノロジー」を採用。イヤホン本体はセミオープンデザインとし、耳内の圧力を減らし、圧迫感のない自然な使い心地を実現。また、62,000もの耳の形状を検証して設計され、さらにElite 10専用に新開発した、耳の形状に合わせて形を変える楕円形イヤージェルの作用により、ぴったりフィットしつつも閉塞感のない快適な装着感を可能にする。
通話面では6マイクテクノロジーを搭載。Jabraの技術を集結させたとする高度なアルゴリズムを採用しており、通話時にはノイズ抑制が自動的に有効に。また、周囲の雑音を識別して通話音声だけを拾うことができ、屋内外問わずクリアな通話体験を提供するとのこと。
Bluetoothはバージョン5.3、コーデックはSBC/AACに加えて、LC3、LC3plusにも今後のファームウェアアップデートで対応予定。連続再生時間は最長6時間、ケース併用で27時間の連続使用が行える。またケースはQi規格のワイヤレス充電にも対応する。
フェイスプレート部分がボタン式になっており、各種操作が可能。操作コマンドはアプリからカスタマイズもできる。イヤホン本体はIP57準拠の防水性能を装備する。
Spotify Tap再生や、2台同時接続できるマルチポイントに対応。このほか、Fast PairやSwift Pairによるペアリングも可能。
カラーはチタニウムブラック、クリーム、ココア、マットブラックの4色を用意。Jabraオンラインストアでは全色取り扱いとなるが、Amazonはマットブラックのみ、ビックカメラ/ヨドバシカメラ/e☆イヤホンではチタニウムブラック、クリーム、ココアの3色の取り扱いとなる。
Elite 8 Activeは、スポーツ時の利用にも適した耐久性を持つ “Active” モデルの最上位にあたり、「世界で最もタフ」を謳う密閉型完全ワイヤレスイヤホン。
米国MIL規格(MIL-STD-810H)に準じて湿度や温度、衝撃などにおける高い耐久性が特徴。また、イヤホン本体は完全防塵構造で水面下での利用も可能なレベルとされるIP68に準拠、充電ケースはIP54準拠の防水性能を備える。加速腐食試験(HACT)もクリアし、耐塩水性能も確保。汗にも強い仕様となっている。
本機には「Jabraシェイクグリップテクノロジー」を採用。従来から改良が図られており、イヤホンを覆うシリコンラバーコーティングの範囲が拡大、よりグリップ力が向上して耳にしっかりフィットする。これによりウイングフリーながら固定力が高く、運動時の激しい動きにも外れにくいため、落下もしにくいとアピールする。
ノイズキャンセリング機能としては、アダプティブハイブリッドアクティブノイズキャンセリングを搭載。こちらは従来のJabra標準ANCとの比較で約1.6倍のノイズ低減性能を発揮する。
サウンド面ではφ6mmスピーカーを搭載し、ドルビーオーディオに対応。豊かで広がりある空間サウンドを楽しめるとしている。Elite 10同様にJabra Sound+アプリに対応し、イコライザー機能や操作コマンドのカスタマイズも対応する。
またElite 10同様に、6マイクテクノロジーを搭載し、ノイズキャンセリングアルゴリズムが機能して音声をクリアに届けられる。さらに風切り防止メッシュを備え、どんな環境でも高品質な通話を提供できるとする。
連続再生時間は8時間、ケース併用で最長32時間。5分で1時間再生できる急速充電も対応、ケースはワイヤレス充電もサポートする。
Bluetoothはバージョン5.3、コーデックはSBC/AACに対応、LC3、LC3plusにも今後のファームウェアアップデートで対応予定となる。
本機はネイビー、ブラック、キャラメル、ダークグレーの4色を用意。Jabraオンラインストアでは全色取り扱いし、Amazonではダークグレーのみ、ビックカメラ/ヨドバシカメラ/e☆イヤホンではネイビー、ブラック、キャラメルの3色の取り扱いとなる。
■ユーザーの声を反映したプロダクトを常に届けるGNグループの強み
本製品の先行予約開始にあたり本日9月28日、製品説明会を協業パートナーのドルビー社にて開催。製品の説明に先立って、GN Audio APACリテール&オンライン マーケティングディレクター エミテッシュ・パンハニー氏による、ブランドの歴史や、その背景についてのプレゼンが行われた。
GNグループは、1869年にデンマークにて設立。コペンハーゲンに本拠地を置き、150年以上の長い歴史を持つ。社の歩みとしては、1872年にヨーロッパとアジアを結ぶ電信ケーブルを施工したことに始まり、1991年には超強力なノイズキャンセリングマイクを世界で初めて開発。2014年には、同じく世界初のプロダクトとして心拍計を搭載したワイヤレスイヤホンを開発している。また、2021年には初期から中期程度の難聴を抱える方に向けたプロダクト「Enhanceシリーズ」の投入など、常に新たなカテゴリーにアプローチを続けている。
グループ内企業として、現在Jabraを含め、ゲーミングデバイスを販売するSteelseries、補聴器を取り扱うReSoundの3つのブランドを擁するなど、その業態は多岐に渡る。グループの強みとして、3ブランドの研究開発チームは共通であり、研究内容についても相互共有を行うことで、提供する製品は常に高いクオリティを保ち続けているとアピールした。
Jabraは「Elite Sport」を皮切りに、これまでに6モデルの完全ワイヤレスイヤホンを展開。常にユーザーの声を反映した製品開発を続けてきたとし、今回そのEliteシリーズの最新モデルとして、ブランド史上 “最も革新的なイヤホン” だというフラグシップ「Elite 10」、第三者機関による検証を経て “世界で最もタフなイヤホン” を謳う「Elite 8 Active」の2モデルが登場する。
■ユーザーファーストの商品開発、プロダクトデザインの妙
続いて登壇した、GNオーディオジャパン マーケティング部 マーケティングマネージャー 矢吹有紀氏は、同社が独自に行った「完全ワイヤレスイヤホン購入に際しての消費者調査」の結果を説明。
これによると、購入時に最も重視するポイントとして「長時間装着時の快適性」に多くの回答が集まり、続く要素として「高音質」「バッテリーライフ」「操作性」「ノイズキャンセリング」といった結果に。
快適な装着感が求められているについて、矢吹氏は「音楽使用だけでなく、コロナ禍の影響で普及したWeb会議など、完全ワイヤレスイヤホンの使用頻度の増加と、用途の拡がりが表れたもの」との見方を示し、「Elite 10」「Elite 8 Active」の2モデルは、装着感を筆頭に、完全ワイヤレスイヤホンに対するあらゆる消費者ニーズに応えられるとアピールした。
続けて、本社所在地のコペンハーゲンより、GN Audioシニアディレクターイアン・スコット・ポッティ氏がリモートで参加。Jabraのデザインについて、ケーススタディを交えながら解説してくれた。
Jabraとして、すべての行動を起こす上で中心にあるのは「共感」。最も大切にしているのは製品を使うユーザーであり、製品は人々の身体、生活や仕事の場においてユニークで特別な位置を占めているとイアン氏。
プロダクトデザインは、フィジカル/デジタルの両側面において重要なファクターとしており、その領域は目にし、触れることのできるすべてだとコメント。Jabra製品を求めるユーザーとの最も親密な関係にある要素であり、社内の素晴らしい才能や能力、最高の製品と体験を生み出すための努力を表す責任の大きい仕事だと語った。
デザインチームは、工業デザイナー、UX(User experience)チームと提携した色材および仕上げデザイナー、GUI(Graphical User Interface)デザイナーで構成。世に送り出されるJabra製品のデザインは、ブランドと、製品が提供する体験を物理的に具現化したものであり、ブランドの誠実さを体現しているという。また、デザインを通じてユーザーのニーズと期待を超え、製品への愛着を持たせる理由を提供することも重要だと説明する。
製品を創る際の重要な基盤となっているのは、「ヒト」「耳」への理解だとしており、Jabraでは従来、フィット感、確実な装着感と快適さを重要視してきた。補聴器ビジネスとのリレーションで何十万もの耳のスキャンデータを有することで、優れたフィット感の実現を可能にし、それは競合他社とは一線を画すJabraならではの魅力だと力を込めた。
また、エンジニアリングや新しいテクノロジーは機能や体験を提供することができるが、製品を使いやすくするのはデザインの領分であるとの考えから、「初めて使用した瞬間に満足頂ければ、繰り返し使用していただける」と、デザインを行う上での狙いも説明してくれた。
プレゼンの最中、2020年に起こされたフラグシップ完全ワイヤレスイヤホンのコンセプトデザイン集を紹介。デザインを詰めていく中で、技術的な構成要素を深く掘り下げ、実現可能性を検討。実際の耳と洗練されたシミュレーションで試作を行ったとのこと。「この探求の上に、Elite Sportを源流としたJabraデザインのDNAがある」とアピールする。
「洗練されたコンセプトアイデアは新しい技術開発の原動力になる」と、イアン氏。それを表す一例として、「Elite 10」と「Elite 8 Active」に採用されたイヤージェルとシェークグリップシリコンを紹介。機能を有する形状開発は、Jabraデザインのさらなる進化を促すと共に「優れた製品コンセプトがあればデザインは視覚的な具現化と、未来を示してくれる」とコメントした。
色、素材、仕上げに対してのアプローチにも優位性があると強調。色の選択は、文化的、性別的、地理的、民族的な繋がりをもたらすとの考えから、消費者に選択肢を与えるカラーバリエーションを用意し、Jabraのブランド力を確立しながら個性も表現できるとアピールする。なお、カラーについてはあくまで素材重視で、機能性、パフォーマンスを高める素材開発から行っているという。
また、あらゆる素材で最高品質を追求し、そに開発には品質と製造工程を考慮。そして、サステナビリティを全ての意思決定の中心に据えており、こうした努力の集大成が今回発表した2モデルだと結んだ。
■2モデルの差異は「ヘッドトラッキング機能の有無」ドルビージャパン金重氏による技術解説
説明会には上記の通り協業パートナーであるドルビー社より、ドルビージャパンのマーケティング シニア・マネージャー、金重聡一郎氏も登壇。ドルビーアトモスの空間サウンドについて説明してくれた。
今回、Elite 10およびElite 8 Activeの2モデルにはドルビーの技術が搭載されているが、いずれもデコーダーを搭載している訳ではなく、ソフトウェアによる処理を実施していると説明。
Elite 8 Activeに搭載されるドルビーオーディオは、「ステレオのサウンドの音を拡げ、より空間的に聞こえる処理を行う」としており、ドルビーアトモスコンテンツでも、ステレオのコンテンツでも立体感あるサウンドを楽しめるという。なお、ドルビーアトモスのコンテンツは、対応サービス、対応デバイスで再生する必要がある。
Elite 10では、同じく空間的にサウンドを拡げる技術を備えつつ、さらにDolbyヘッドトラッキング機能を搭載する。空間的なサウンド再生に、ヘッドトラッキングが加わることで、さらに臨場感・没入感溢れる体験ができるというのが大きな特長になっているとのことだ。
さらに、ドルビーアトモスコンテンツの提供状況についても解説。毎月新しいコンテンツが増えていくので「数字として表すのは難しい」としながら、現在で全世界では16の音楽ストリーミングサービスが対応。また2022年の米ビルボードトップ100のアーティストのうち、87パーセントがドルビーアトモスで楽曲をリリースしているという。
さらに、世界の850以上の音楽スタジオがドルビーアトモスでの音楽制作に対応。このように、コンテンツを “作る・届ける・再生する” の3つに対応していることが、ドルビーの技術の大きな特長だと強調した。
なお、上述のスタジオ数には映画スタジオや、テレビスタジオは含まれていないとのこと。個人でスタジオセットを組むユーザーや、Appleの提供する「Logic Pro」だけでもドルビーアトモス楽曲を制作できるため、それらを含めるとより膨大な数になるという。
フォーマットとして「ドルビーアトモスとドルビーアトモスミュージックは異なるものなのか?」という質問が多いそうだが、使用する技術は「両者同じもの」だとコメント。映画や映像の配信で使われる音の技術がドルビーアトモス、映像のない音楽ストリーミングサービスなどで使用されるものをドルビーアトモスミュージックと便宜的に呼称しているのだという。
日本国内で利用できる配信サービスは、NetflixやDisney+、U-NEXTなどの映像サービスのほか、音楽配信ではAmazon Music、Apple Musicなどが挙げられる。さらに、NeSTREAM LIVE、Live Extremeといった、イベント配信サービスでも採用事例が増えていることと紹介してくれた。
ドルビー社で行われた発表会では、Elite 10に搭載されるヘッドトラッキング機能を、ドルビーの提供するサウンドデモで実際に体験可能なブースや、ドルビーアトモスのミキシングルームの見学なども実施。Jabraの新モデルに搭載されるドルビー技術を実際に体感することができた。
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