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公開日 2023/12/21 19:03
薄型テレビ/映像記録機器はマイナス成長もカーAVCの市場は拡大
生成AI市場は2030年に約20倍まで拡大、活用でものづくりの現場の成長期待。JEITA記者会見
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)は12月21日に記者会見を開催、「電子情報産業の世界生産見通し」を公表するとともに、小島啓二会長が今年のJEITAの取り組みを振り返りながら、生成AIなど今後JEITAとして注力していくテーマについても説明を行った。
今年の6月にJEITA会長に就任した小島氏は、就任会見で語った「新型コロナを契機としたデジタル化の加速」「企業行動に対する価値認識の変化」「経済安全保障の確保」の3つの課題がより一層加速した年だと振り返る。
特に生成AIの進化は著しく、「急速に進歩するデジタル技術をどう使いこなして社会の中に実装していくかが社会課題の解決や経済成長と直結する」と語り、生成AIに関わるビジネスを強力にサポートしていくと表明。
世界の生成AI市場の需要は、2023年の106億ドルから、2030年には2,110億ドルと約20倍に発展するとの見通しを示しており、特に日本国内においては製造現場における業務支援や製品開発支援などに期待を寄せる。他にも金融や公共、通信・放送分野などにも作業の効率化や創作活動の拡大などで利活用が広がると予測している。
JEITAの取り組みとしては、2018年5月に公開した「AIに関する提言」について、この12月に改訂版を公開。「AIは人と社会、文化の発展のためにあり、積極的に利活用すべき」と明記した上で、「AIの有用性、特徴とリスク、倫理的原則への正しい理解を産官学連携で広め、AIを適切に利活用することが重要」と提言する。
また、デジタルによる社会課題解決の推進という側面からは、CO2の排出量を見える化することで、カーボンニュートラルな社会実現に貢献する「Green x Digitalコンソーシアム」、共通の通信規格を採用することで、複数メーカーのIoT家電を効率的に利用できる「IoT家電による高齢者見守りシステムサービス」なども推進。
次世代の育成として、CEATECにおいて大学研究機関やスタートアップ企業の参画誘致や教育的支援にも取り組んでいると強調。2024年に開催されるCEATEC25周年に向けた準備を整えていると説明した。
質疑応答では、「2024年はデジタル産業にとってどのような年にしたいか」という問いに対し、小島氏は「日本企業が大きく変わりつつあり、ものづくりやガバナンスも含めて非常に強くて安定した国である」と世界中で評価されており、日本への投資に対する関心も非常に高まっていると説明。特に「ものづくり」については日本には他国に対して大きなアドバンテージがあり、「デジタル産業が連動して成長していく最初の年にしたい」と展望を語る。
ハードウェアでは強みを見せる一方、ソフトウェアやクラウド等はビハインドになっていると現状認識を示した上で、製造業に生成AIが活用されていくことで、将来的には一番成長の可能性があるのではないかと期待を寄せる。
また、高齢化や少子化が進む時代において、「スキルや技能を次世代に継承していく」ことが大きな課題になると強調。人間の極めて柔軟な作業能力はものづくりに欠かせないことから、AIを活用しスキルやデータを継承していくとともに、人を育てるために、デジタルのテクノロジーを活用していきたいと語った。
「電子情報産業の世界生産見通し」によると、電子情報産業の世界生産額は、デジタル化への投資拡大によりソリューションサービスは増加したものの、個人消費の動きは鈍く電子機器並びに電子部品・デバイスではマイナスとなり、3兆3,826億ドルと前年比3%減となっている。2024年は、各国でのデジタル化により電子機器やデバイス需要が回復、ソリューションサービスも伸長することでプラス成長を見通している。
薄型テレビについては、世界生産額は9兆2,656億円、うち日系企業の占める割合は約12%の1兆1,049億ドルとなる。新型コロナウイルス流行の影響が弱まり、在宅時間が減少したことやスマートフォンによる動画視聴との競合が強まり、需要が減少したことから2023年はマイナスと見込んでいる。今後はインターネット接続や4K、有機EL、ミニLEDバックライト搭載、量子ドット技術採用といった高画質化につながる機能の需要は増加が期待されるが、世界全体の需要は2024年もマイナスを見通す。
映像記録機器(DVD/Blu-rayプレーヤー、レコーダー)については、テレビ番組の見逃し配信サービスやタイムシフト録画など視聴方法が多様化しており、これまで需要を支えてきた日本における需要が低迷し2桁のマイナスを見込む。2024年もマイナスを見込んでいる。
カーAVC機器(カーナビ、カーオーディオ他)については、長らく続いてきた半導体不足が解消に向かい、自動車販売台数が伸長したことから市場が拡大。2023年は微増、今後コネクテッドサービスを利用した快適なドライブのニーズが高まることや電気自動車が伸長していくなかで、IVI市場はさらに拡大すると予測している。
今年の6月にJEITA会長に就任した小島氏は、就任会見で語った「新型コロナを契機としたデジタル化の加速」「企業行動に対する価値認識の変化」「経済安全保障の確保」の3つの課題がより一層加速した年だと振り返る。
特に生成AIの進化は著しく、「急速に進歩するデジタル技術をどう使いこなして社会の中に実装していくかが社会課題の解決や経済成長と直結する」と語り、生成AIに関わるビジネスを強力にサポートしていくと表明。
世界の生成AI市場の需要は、2023年の106億ドルから、2030年には2,110億ドルと約20倍に発展するとの見通しを示しており、特に日本国内においては製造現場における業務支援や製品開発支援などに期待を寄せる。他にも金融や公共、通信・放送分野などにも作業の効率化や創作活動の拡大などで利活用が広がると予測している。
JEITAの取り組みとしては、2018年5月に公開した「AIに関する提言」について、この12月に改訂版を公開。「AIは人と社会、文化の発展のためにあり、積極的に利活用すべき」と明記した上で、「AIの有用性、特徴とリスク、倫理的原則への正しい理解を産官学連携で広め、AIを適切に利活用することが重要」と提言する。
また、デジタルによる社会課題解決の推進という側面からは、CO2の排出量を見える化することで、カーボンニュートラルな社会実現に貢献する「Green x Digitalコンソーシアム」、共通の通信規格を採用することで、複数メーカーのIoT家電を効率的に利用できる「IoT家電による高齢者見守りシステムサービス」なども推進。
次世代の育成として、CEATECにおいて大学研究機関やスタートアップ企業の参画誘致や教育的支援にも取り組んでいると強調。2024年に開催されるCEATEC25周年に向けた準備を整えていると説明した。
質疑応答では、「2024年はデジタル産業にとってどのような年にしたいか」という問いに対し、小島氏は「日本企業が大きく変わりつつあり、ものづくりやガバナンスも含めて非常に強くて安定した国である」と世界中で評価されており、日本への投資に対する関心も非常に高まっていると説明。特に「ものづくり」については日本には他国に対して大きなアドバンテージがあり、「デジタル産業が連動して成長していく最初の年にしたい」と展望を語る。
ハードウェアでは強みを見せる一方、ソフトウェアやクラウド等はビハインドになっていると現状認識を示した上で、製造業に生成AIが活用されていくことで、将来的には一番成長の可能性があるのではないかと期待を寄せる。
また、高齢化や少子化が進む時代において、「スキルや技能を次世代に継承していく」ことが大きな課題になると強調。人間の極めて柔軟な作業能力はものづくりに欠かせないことから、AIを活用しスキルやデータを継承していくとともに、人を育てるために、デジタルのテクノロジーを活用していきたいと語った。
「電子情報産業の世界生産見通し」によると、電子情報産業の世界生産額は、デジタル化への投資拡大によりソリューションサービスは増加したものの、個人消費の動きは鈍く電子機器並びに電子部品・デバイスではマイナスとなり、3兆3,826億ドルと前年比3%減となっている。2024年は、各国でのデジタル化により電子機器やデバイス需要が回復、ソリューションサービスも伸長することでプラス成長を見通している。
薄型テレビについては、世界生産額は9兆2,656億円、うち日系企業の占める割合は約12%の1兆1,049億ドルとなる。新型コロナウイルス流行の影響が弱まり、在宅時間が減少したことやスマートフォンによる動画視聴との競合が強まり、需要が減少したことから2023年はマイナスと見込んでいる。今後はインターネット接続や4K、有機EL、ミニLEDバックライト搭載、量子ドット技術採用といった高画質化につながる機能の需要は増加が期待されるが、世界全体の需要は2024年もマイナスを見通す。
映像記録機器(DVD/Blu-rayプレーヤー、レコーダー)については、テレビ番組の見逃し配信サービスやタイムシフト録画など視聴方法が多様化しており、これまで需要を支えてきた日本における需要が低迷し2桁のマイナスを見込む。2024年もマイナスを見込んでいる。
カーAVC機器(カーナビ、カーオーディオ他)については、長らく続いてきた半導体不足が解消に向かい、自動車販売台数が伸長したことから市場が拡大。2023年は微増、今後コネクテッドサービスを利用した快適なドライブのニーズが高まることや電気自動車が伸長していくなかで、IVI市場はさらに拡大すると予測している。
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