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公開日 2024/07/18 10:25
CEOのリントナー氏が説明
100周年を迎えるIFA、次の時代に向けてブランド刷新。2024年の取り組みとは
編集部:平山洸太
ドイツ・ベルリンで毎年行われる、家電とエレクトロニクスの展示会「IFA」。今年はついに100周年の節目となり、期間としては9月6日から10日にかけて実施される予定だ。
開催に先立ち、IFAを運営する「IFA Management Gmbh」のCEOを務める、ライフ・リントナー氏が来日。100周年に向けた取り組みや計画についてプレゼンが行われた。
まずIFAとは、上述の通り家電・エレクトロニクスの展示会で、規模としては世界最大級となる。昨年は49か国から2285の企業が出展を行い、138の国から18万2000人が来場したほか、101の国から2647のメディアが取材。出展企業の47%がヨーロッパ圏以外であり、グローバルなイベントだと強調している。
今回プレゼンを行ったリントナー氏は、昨年10月にCEOへ就任。テクノロジー業界で25年以上の経験があり、ソニーとサムスンで要職を努めていたという。
なおご存じの方も多いと思うが、IFAは前回の2023年から運営体制が変更された。当時は暫定的にCEOが置かれていたが、リントナー氏の就任により、体制も固まりつつあるのかもしれない。
リントナー氏は、IFAについて「非常にユニークな特徴を持っている」と話す。1930年(第7回)には、かのアインシュタインが開幕スピーチに登壇。その後も100年の歴史のなかで、象徴的な製品が発表され、世に知れ渡ってきたという。
新体制で100周年を迎えるにあたり、IFAのリブランディングを実施した。IFAの意味を「Innovation For All」と定め、若者にも響くようなものを目指したという。ちなみにIFAはもともと、Internationale Funkausstellung(英語ではInternational Broadcast Show)の略語だった。
ロゴについても、黒一色のものに変更。さらにテレビのカラーバーから着想を得て、カラフルなビジュアルとなっている。これまでの遺産にとどまらず、ブランドを新しくし、新しいオーディエンスを引き付けたいとのことだ。
IFAの会場は、これまでベルリン郊外にあった、メッセ・ベルリンというコンベンションセンターで行われていた。今回はこの18万平米の会場に加えて、ベルリン中央駅にも会場を設置。新しい会場ではグローバルマーケット用として、主にOEMやODMの商談を想定しているという。
2つの会場にわけた理由については、昨年の会場では仕切りで区切られていただけだったため、「誤ってメディアやインフルエンサーが入ってしまう」ことがあったとリントナー氏。これにより一般来場者に「IFAって面白くないという誤ったイメージを与えてしまう」ことを避けるため、クリアにわけたと説明した。なお、2つの会場間はシャトルバスを運行することで統一感を保ちたいという。
今年のIFAの展示エリアは、以下の10種類。リントナー氏によると、これらの領域を「特に今年注目頂きたい」としている。
・生活空間とエンターテインメント
・家電製品
・スマートホーム
・コミュニケーションとコネクティビティ
・オーディオ製品
・コンピューティングとゲーム
・写真、ビデオおよびコンテンツ制作
・フィットネスとデジタルヘルス
・モビリティ
・IFA NEXT(これからのテクノロジー、スタートアップのためのエリア)
なお日本企業については、スタートアップも含めて10社ほどが出展する。具体的には、パナソニック、ソニー、シャープ、ヤマハなどとなる。
ニコンとキヤノンは参加しないが「復帰していただきたい」とリントナー氏。今後はデジタルイメージング系企業の出展も強化していきたいという。すでに次回に向けて動いており、ドイツ企業であるライカ社については「感触だが、来年から出展頂けるのでは」と話していた。
ちなみにリントナー氏には、ぜひ日本企業が「実力を出す場としてIFAを活用いただきたい」と話す。日本企業と韓国企業に在籍していた経験から、中国は6割完成したところで市場に製品を出すが、韓国は85%くらい、日本は110%くらいという印象だそうだ。そこで、「より多くの日本企業に出展していただきたいというのが私が願っていること」だと同氏は述べた。
100周年を記念した取り組みとしては、メッセ・ベルリン内にある、12000人を収容できるサマーガーデンという屋外エリアにて、コンサートの実施を企画しているとのこと。展示会にエンターテインメントを入れることで、「テクノロジーと文化が融合している展示会」を目指すそうだ。なお、コンサートは来年以降も続ける予定だという。
サマーガーデンのコンサートについては、開幕の前夜祭となる9月5日の夜に、シンガーソングライターのブライアン・アダムスが登場予定。またもう一つの目玉として、オープニングのキーノートでは、ドイツのショルツ首相も登壇するとしている。まだ交渉中なものの、フットボールのエムバペ選手やハーランド選手も招く計画をしているという。
また、100周年を記念したランディングページをウェブに開設。アーティストがIFAで撮影した動画などをモーメント(瞬間)として切り取り、100個のモーメントを掲載している。さらに、ベルリン市内では “100周年の歴史を物語るような傑作と呼ばれるような製品” を8月17日まで展示中。IFAの会期中はメッセ・ベルリンにて同様の展示を行う予定となっている。
開催に先立ち、IFAを運営する「IFA Management Gmbh」のCEOを務める、ライフ・リントナー氏が来日。100周年に向けた取り組みや計画についてプレゼンが行われた。
まずIFAとは、上述の通り家電・エレクトロニクスの展示会で、規模としては世界最大級となる。昨年は49か国から2285の企業が出展を行い、138の国から18万2000人が来場したほか、101の国から2647のメディアが取材。出展企業の47%がヨーロッパ圏以外であり、グローバルなイベントだと強調している。
今回プレゼンを行ったリントナー氏は、昨年10月にCEOへ就任。テクノロジー業界で25年以上の経験があり、ソニーとサムスンで要職を努めていたという。
なおご存じの方も多いと思うが、IFAは前回の2023年から運営体制が変更された。当時は暫定的にCEOが置かれていたが、リントナー氏の就任により、体制も固まりつつあるのかもしれない。
リントナー氏は、IFAについて「非常にユニークな特徴を持っている」と話す。1930年(第7回)には、かのアインシュタインが開幕スピーチに登壇。その後も100年の歴史のなかで、象徴的な製品が発表され、世に知れ渡ってきたという。
■「IFA」ブランドを刷新
新体制で100周年を迎えるにあたり、IFAのリブランディングを実施した。IFAの意味を「Innovation For All」と定め、若者にも響くようなものを目指したという。ちなみにIFAはもともと、Internationale Funkausstellung(英語ではInternational Broadcast Show)の略語だった。
ロゴについても、黒一色のものに変更。さらにテレビのカラーバーから着想を得て、カラフルなビジュアルとなっている。これまでの遺産にとどまらず、ブランドを新しくし、新しいオーディエンスを引き付けたいとのことだ。
IFAの会場は、これまでベルリン郊外にあった、メッセ・ベルリンというコンベンションセンターで行われていた。今回はこの18万平米の会場に加えて、ベルリン中央駅にも会場を設置。新しい会場ではグローバルマーケット用として、主にOEMやODMの商談を想定しているという。
2つの会場にわけた理由については、昨年の会場では仕切りで区切られていただけだったため、「誤ってメディアやインフルエンサーが入ってしまう」ことがあったとリントナー氏。これにより一般来場者に「IFAって面白くないという誤ったイメージを与えてしまう」ことを避けるため、クリアにわけたと説明した。なお、2つの会場間はシャトルバスを運行することで統一感を保ちたいという。
■日本からはスタートアップを含めて10社が出展予定
今年のIFAの展示エリアは、以下の10種類。リントナー氏によると、これらの領域を「特に今年注目頂きたい」としている。
・生活空間とエンターテインメント
・家電製品
・スマートホーム
・コミュニケーションとコネクティビティ
・オーディオ製品
・コンピューティングとゲーム
・写真、ビデオおよびコンテンツ制作
・フィットネスとデジタルヘルス
・モビリティ
・IFA NEXT(これからのテクノロジー、スタートアップのためのエリア)
なお日本企業については、スタートアップも含めて10社ほどが出展する。具体的には、パナソニック、ソニー、シャープ、ヤマハなどとなる。
ニコンとキヤノンは参加しないが「復帰していただきたい」とリントナー氏。今後はデジタルイメージング系企業の出展も強化していきたいという。すでに次回に向けて動いており、ドイツ企業であるライカ社については「感触だが、来年から出展頂けるのでは」と話していた。
ちなみにリントナー氏には、ぜひ日本企業が「実力を出す場としてIFAを活用いただきたい」と話す。日本企業と韓国企業に在籍していた経験から、中国は6割完成したところで市場に製品を出すが、韓国は85%くらい、日本は110%くらいという印象だそうだ。そこで、「より多くの日本企業に出展していただきたいというのが私が願っていること」だと同氏は述べた。
会場内でコンサートを実施、ドイツの首相も登壇予定
100周年を記念した取り組みとしては、メッセ・ベルリン内にある、12000人を収容できるサマーガーデンという屋外エリアにて、コンサートの実施を企画しているとのこと。展示会にエンターテインメントを入れることで、「テクノロジーと文化が融合している展示会」を目指すそうだ。なお、コンサートは来年以降も続ける予定だという。
サマーガーデンのコンサートについては、開幕の前夜祭となる9月5日の夜に、シンガーソングライターのブライアン・アダムスが登場予定。またもう一つの目玉として、オープニングのキーノートでは、ドイツのショルツ首相も登壇するとしている。まだ交渉中なものの、フットボールのエムバペ選手やハーランド選手も招く計画をしているという。
また、100周年を記念したランディングページをウェブに開設。アーティストがIFAで撮影した動画などをモーメント(瞬間)として切り取り、100個のモーメントを掲載している。さらに、ベルリン市内では “100周年の歴史を物語るような傑作と呼ばれるような製品” を8月17日まで展示中。IFAの会期中はメッセ・ベルリンにて同様の展示を行う予定となっている。
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