公開日 2020/10/27 12:04
親の子育て意識の向上にも効果
写真でほめる子育て習慣「ほめ写」は子どもの自己肯定感だけでなく親の自己肯定感も高める
PHILE WEB ビジネス編集部・竹内純
■コロナ禍に実感する“写真の力”
写真で子どもをほめることで、子どもの自己肯定感を向上させる新たな子育て習慣「ほめ写」を発信・啓発する「ほめ写プロジェクト」は、この度「ほめ写プロジェクトオンライン発表会」を開催。このほど行った追加研究により、「ほめ写」が親の自己肯定感や親の子育て意識の向上にも効果が認められると発表した。
教育評論家・親野 智可等氏が、脳科学者・篠原菊紀氏、発達心理学者・岩立京子氏やパートナー企業の協力のもと2018年8月に発足した「ほめ写プロジェクト」では、「ほめ写」が子どもの自己肯定感を向上させるだけでなく、親の意識や態度にも変化をもたらし、それが子どもの自己肯定感の向上につながる一因になっているのではないかとの仮説に基づき、岩立京子氏(東京家政大学子ども学部子ども支援学科 教授)監修のもと、2019年7月より幼稚園・小学校に通う親子を対象に研究を実施した。
自己肯定感に関する実態調査では、親の自己肯定感が高いほど、子どもの自己肯定感が高くなる相関関係が認められた。また、親から子へのコミュニケーションがよく行われている家庭や、親の子育てに対する効力感(子育てをしっかりできている感覚)が高いと、親の自己肯定感が高くなることが判明した。さらに、家庭での3週間にわたる「ほめ写」実証実験の結果からは、親から子どもへのコミュニケーション量が増大すると、親の子育てに対する効力感や自己肯定感が向上することがわかった。
岩立氏は「3週間という短い期間の中でも変化が起きています。写真により思い出を振り返る機会が生まれます。ほめ写がきっかけとなり、子どもの自己肯定感と親の自己肯定感が互いに高めあっていることがわかりました」と説明した。
■ほめ写が“家族”という安全基地をつくる
コロナ禍での自粛期間は親子関係にも様々な影響を与えていると考えられる。「自粛期間中の未就学児の子育てに関する意識調査」によると、7割以上の親が「自粛前と比べて子育てが大変になった」、6割以上が「自粛期間中での子どもを叱る回数が増えた」と回答。 親野氏は「外出自粛期間中に、子供を叱る回数が増えた影響により、この日常に慣れ始めた今でも、親子間での距離が少し生まれてしまっている可能性があります」と指摘する。
ほめ写を実践している子育て中の小澤さん、小野寺さんを招き、親野智可等氏、岩立京子氏とのトークセッションでは、コロナ禍での家庭環境の変化とほめ写の役割について、「なれない在宅ワークでイライラが募りますが、ほめ写コーナーの隣にデスクがあることで、写真を見ると気持ちが穏やかになりました。子供を叱る回数も半分くらいに減ったのではないでしょうか。また、子どもたちもイライラしている私を見て、『ニコニコしないと』とやさしく声を掛けてくれ、自己肯定感の高い子に育ってくれているんだなと思いました」(小澤さん)、「撮り貯めた写真の整理を子どもたちと行いました。お互いのほめ写作品づくりでコミュニケーションも増え、穏やかに過ごすことができました」(小野寺さん)と、コロナ禍のほめ写の効果を実感したという。
これに対して親野氏は「写真をもとにしてお互いの心が結びつく。とても素晴らしいことです」、岩立氏は「四六時中顔を合わせていると息が詰まってきます。自分を見失いがちなコロナ禍にこそ、家族との心地よい関係性が大事。ほめ写をエンジョイしてほしい」と語る。
ほめ写による自身への変化についても、「子どもが取り組んでいることを、これはほめ写にしようときちんと見守れるようになりました」(小澤さん)、「心のゆとり、余裕が生まれました。家のいろいろなところにほめ写があると、やさしい気持ちになれます。その気持ちのままに子どもに接することができ、自身の自己肯定感も高まってきていると思います」(小野寺さん)と訴える。
これに対して岩立氏は「子どもだけではない。親の変化も著しいですね。余裕がない現代社会でもやさしくなれる、子どもに暖かい関心を向けられる。家族は原点です。ほめ写が“家族”という安全基地づくりにきっかけになります」、親野氏は「子育ての初心に戻れる。それこそが写真の持つ力」と力を込めた。
親野氏は「ほめ写を世界中に広めていきたい。自分にとって何が本当に大切なのものなのか。ほめ写はそれを考えるきっかけになります」。岩立氏は「子育ては、子どもも親を育てていきます。新しい親子の物語をつくっていく上で、ほめ写が重要な役割を担います」とトークセッションを締めくくった。
「ほめ写プロジェクト」のメインパートナーをつとめる富士フイルムでは、すぐにほめ写が始められる「ほめ写スターターキット」を用意。また、同プロジェクトのホームページからは、「ほめ写デザインテンプレート」を無料でダウンロードすることができる。
写真で子どもをほめることで、子どもの自己肯定感を向上させる新たな子育て習慣「ほめ写」を発信・啓発する「ほめ写プロジェクト」は、この度「ほめ写プロジェクトオンライン発表会」を開催。このほど行った追加研究により、「ほめ写」が親の自己肯定感や親の子育て意識の向上にも効果が認められると発表した。
教育評論家・親野 智可等氏が、脳科学者・篠原菊紀氏、発達心理学者・岩立京子氏やパートナー企業の協力のもと2018年8月に発足した「ほめ写プロジェクト」では、「ほめ写」が子どもの自己肯定感を向上させるだけでなく、親の意識や態度にも変化をもたらし、それが子どもの自己肯定感の向上につながる一因になっているのではないかとの仮説に基づき、岩立京子氏(東京家政大学子ども学部子ども支援学科 教授)監修のもと、2019年7月より幼稚園・小学校に通う親子を対象に研究を実施した。
自己肯定感に関する実態調査では、親の自己肯定感が高いほど、子どもの自己肯定感が高くなる相関関係が認められた。また、親から子へのコミュニケーションがよく行われている家庭や、親の子育てに対する効力感(子育てをしっかりできている感覚)が高いと、親の自己肯定感が高くなることが判明した。さらに、家庭での3週間にわたる「ほめ写」実証実験の結果からは、親から子どもへのコミュニケーション量が増大すると、親の子育てに対する効力感や自己肯定感が向上することがわかった。
岩立氏は「3週間という短い期間の中でも変化が起きています。写真により思い出を振り返る機会が生まれます。ほめ写がきっかけとなり、子どもの自己肯定感と親の自己肯定感が互いに高めあっていることがわかりました」と説明した。
■ほめ写が“家族”という安全基地をつくる
コロナ禍での自粛期間は親子関係にも様々な影響を与えていると考えられる。「自粛期間中の未就学児の子育てに関する意識調査」によると、7割以上の親が「自粛前と比べて子育てが大変になった」、6割以上が「自粛期間中での子どもを叱る回数が増えた」と回答。 親野氏は「外出自粛期間中に、子供を叱る回数が増えた影響により、この日常に慣れ始めた今でも、親子間での距離が少し生まれてしまっている可能性があります」と指摘する。
ほめ写を実践している子育て中の小澤さん、小野寺さんを招き、親野智可等氏、岩立京子氏とのトークセッションでは、コロナ禍での家庭環境の変化とほめ写の役割について、「なれない在宅ワークでイライラが募りますが、ほめ写コーナーの隣にデスクがあることで、写真を見ると気持ちが穏やかになりました。子供を叱る回数も半分くらいに減ったのではないでしょうか。また、子どもたちもイライラしている私を見て、『ニコニコしないと』とやさしく声を掛けてくれ、自己肯定感の高い子に育ってくれているんだなと思いました」(小澤さん)、「撮り貯めた写真の整理を子どもたちと行いました。お互いのほめ写作品づくりでコミュニケーションも増え、穏やかに過ごすことができました」(小野寺さん)と、コロナ禍のほめ写の効果を実感したという。
これに対して親野氏は「写真をもとにしてお互いの心が結びつく。とても素晴らしいことです」、岩立氏は「四六時中顔を合わせていると息が詰まってきます。自分を見失いがちなコロナ禍にこそ、家族との心地よい関係性が大事。ほめ写をエンジョイしてほしい」と語る。
ほめ写による自身への変化についても、「子どもが取り組んでいることを、これはほめ写にしようときちんと見守れるようになりました」(小澤さん)、「心のゆとり、余裕が生まれました。家のいろいろなところにほめ写があると、やさしい気持ちになれます。その気持ちのままに子どもに接することができ、自身の自己肯定感も高まってきていると思います」(小野寺さん)と訴える。
これに対して岩立氏は「子どもだけではない。親の変化も著しいですね。余裕がない現代社会でもやさしくなれる、子どもに暖かい関心を向けられる。家族は原点です。ほめ写が“家族”という安全基地づくりにきっかけになります」、親野氏は「子育ての初心に戻れる。それこそが写真の持つ力」と力を込めた。
親野氏は「ほめ写を世界中に広めていきたい。自分にとって何が本当に大切なのものなのか。ほめ写はそれを考えるきっかけになります」。岩立氏は「子育ては、子どもも親を育てていきます。新しい親子の物語をつくっていく上で、ほめ写が重要な役割を担います」とトークセッションを締めくくった。
「ほめ写プロジェクト」のメインパートナーをつとめる富士フイルムでは、すぐにほめ写が始められる「ほめ写スターターキット」を用意。また、同プロジェクトのホームページからは、「ほめ写デザインテンプレート」を無料でダウンロードすることができる。
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