トップページへ戻る

ニュース

HOME > ニュース > Gadgetニュース

公開日 2022/11/11 14:13
日本での提供はいつ?

アップル、「衛星経由の緊急SOS」を11月末提供。4億5000万ドル投資

多根清史
アップルは11月10日(米現地時間)、iPhone 14シリーズでの「衛星経由の緊急SOS」機能が、今月末から米国およびカナダで提供開始することをプレスリリースで発表した。具体的なリリース日や、必須となるiOSのバージョンについては、まだ明らかにされていない。

衛星経由の緊急SOSを支える通信インフラ開発に、アップルはAdvanced Manufacturing Fund経由で4億5000万ドル(約640億円)を投資。この資金の大半は、同社の衛星パートナーであるGlobalstarに提供されるとのことだ。ちなみにAdvanced Manufacturing Fundとは、アップルが米国製造業の発展のため、R&Dや設備投資を支援すべく、2017年に設立したファンドである。

この投資により、特別に設計・製造した新型アンテナが、アラスカ、フロリダ、ハワイ、ネバダ、プエルトリコ、テキサスなど、Globalstarの全ての地上局に設置されるとのこと。iPhone 14ユーザーがWi-Fiや携帯電話通信の電波が届かない場所でも緊急サービスにテキストメッセージを送ったり、「探す」アプリを使って衛星経由で自分の位置を共有でき、圏外でも安心できると謳われている。

ただし衛星に緊急SOSを送るには、空と水平線が直接見える理想的な環境であれば、メッセージの送信に15秒、(森林の)葉が薄い、または中ぐらいに茂った木の下では1分以上かかることがあるという。遮へい物が多かったり、密林のただ中では助けが呼びにくいのかもしれない(緊急サービスも駆けつけにくそうだが)。

今回のリリースで興味深いのは、「衛星経由の緊急SOS」の仕組みが詳しく説明されていることだ。iPhoneユーザーが緊急SOSを発信すると、時速約1万6000kmで地球低軌道を周回するGlobalstarの24基の衛星の1つがメッセージを受信する。さらに衛星は、世界中の要所に設置された専用の地上局にメッセージを送るという。

地上局で受信されたメッセージは、救助を要請できる緊急サービスや、最寄りの緊急サービス拠点でテキストメッセージを受信できない場合、アップルのトレーニングを受けた緊急スペシャリストがいる中継センターに転送されるとのことだ。

アップルのサポート文書では、本機能は「2022年11月に予定されているiOS 16ソフトウェアアップデート」が必須だと述べられている。メジャーアップデートのiOS 16.2は12月中旬だと予想されているが、その前にiOS 16.1.xなどのマイナーアップデートが配信されるのかもしれない。

またアップルは、2022年内に同機能を利用できる国を拡大するとも噂されている。すでにGlobalstarの日本法人が存在していることもあり、続報を待ちたいところだ。

Source: Apple
via: MacRumors

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新

WEB