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公開日 2024/05/21 19:31
権利者が許可しないゲームのダウンロードは違法
iPhone用レトロゲーム機エミュレータ、App Storeで入手できるものまとめ
多根清史
今年4月、アップルはApp Storeレビューガイドラインを更新し、名指しでレトロゲーム機エミュレータを解禁した。その後、すでに何本かの人気エミュレータが相次いで登場している。以前から定評あるエミュレータがiOSに移植、ないし非公式アプリストアにあった既存のアプリがアップルの承認を追加した格好である。
記事執筆時点(5月20日)時点でApp Storeにて入手できる(近日配信予定を含む)人気エミュレータをざっと紹介しておこう。
■Delta
初代NES(海外版ファミコン)やスーパーファミコンおよびNINTENDO 64、初代ゲームボーイからニンテンドーDSまで、幅広い任天堂製レトロゲーム機を網羅。
さらに美しいコントローラースキンも用意され、数多くのコントローラーにも対応し、ステートセーブやチートコードも利用できる。動作も安定しており、海外での人気も非常に高い。
ただし最近、急きょロゴの変更を余儀なくされた。更新履歴では「Adobeがアプリのアイコンを変更しない限り、法的措置を執ると迫った」ためと説明している。
Deltaの作者であるRiley Testut氏はThe Vergeに送ったメールで、事態は次のように推移したと説明している。
5月7日、Adobeの弁護士はDeltaに対して別のアイコンを探してくるよう毅然とした、しかし丁寧な文書で要請。このメールには明確な脅しはなく、侵害という言葉さえ使っていない
翌日の5月8日、Testut氏はアップルから電子メールを受領。Adobeが「Deltaが知的財産権を侵害している」と主張しているため、Deltaアプリが危険にさらされている可能性を示唆していた
そこでTestut氏はアップルとAdobeの両社に、自分たちのアイコンはギリシャ文字のデルタを様式化したものであり、Aではないことを説明。そして混乱を避けるため、Deltaのロゴを更新すると返信したと語っている。
■RetroArch
長年の歴史あるマルチプラットフォームエミュレータ。アタリ、コモドール、任天堂、セガ、ソニーなどの家庭用ゲーム機およびホビーPCに対応している。
このRetroArch本体、正確にはエミュレータではない。様々なゲーム機別エミュレータコアを統合して、1つのインターフェースで利用できるフロントエンドである。つまり、コアの数だけ対応するゲームハードが増えていく。
現在App Storeで公開中のバージョンは、すでに数え切れないほどのレトロハードに対応。光速船(海外名Vectex)やAtari Lynx、ワンダースワンといったゲームハードや、日本のPC-9801やX68000といった16ビットパソコンまで含まれている。
ただし、一部は自力でBIOS等を用意する必要があり、すべてが直ぐに動かせるわけではない。
ほかユニークな点は、Retro Achievementに対応していることだ。たとえばファミコン版『スーパーマリオブラザーズ』で「ファイヤーフラワーを見つけて集める」というような、レトロゲーム版の実績解除やトロフィーシステムである。
また最初からiPad版も用意されている(Deltaは準備中)ほか、Apple TVにも対応。つまり、AirPlayを介さずにテレビの大画面でプレイ可能である。
■PPSSPP
PSP専用エミュレータ。RetroArchでもPSPコアは内蔵されているが、よりPSPに特化して充実した体験を求める人向けのスタンドアロンアプリである。
高解像度モードや追加機能がサポートされており、iPhone版とiPad版の両方あり。すなわち「iPhone版を無理やり引き延ばす」のではなく、iPadの大画面でPSPゲームを楽しむことができる。
■Gamma
初代PlayStation専用エミュレータ。脱獄したiPhone用のエミュレータを15年ほど作っているZodTTD氏により開発された。
ただし、現在のバージョンは少なからずのタイトルが動かないことが報告されている 。これも当初からiPhone版とiPad版がある。
■Provenance(近日公開予定)
これもRetroArchと同じく、アタリや任天堂、セガやソニーなど複数のハードに対応したフロントエンドだ。
もともと数年前から非公式アプリストアで配布されており、歴史は浅くはない。当初はファミコンやスーファミ、メガドライブに限られていたが、今ではセガサターンやバーチャルボーイにも対応。またPS2やドリームキャスト対応にも取り組んでいる。
記事執筆時点TestFlight経由でベータ版が提供されており、まもなくApp Storeで公開予定。iPhone/iPhone/Apple TV版が用意される見通しだ。
ただし、これら全てのエミュレータアプリにはゲームソフトは付属せず、ユーザー自らが用意する必要がある。
日本ではゲームの権利を持つ個人や企業が許可していないゲーム等をダウンロードすることは、即違法となる。たとえ自ら所有しているゲームでも関係なく「侵害コンテンツのダウンロード」として2年以下の懲役または200万円以下の罰金、またはその両方を科される可能性があるため、注意されたい。
記事執筆時点(5月20日)時点でApp Storeにて入手できる(近日配信予定を含む)人気エミュレータをざっと紹介しておこう。
■Delta
初代NES(海外版ファミコン)やスーパーファミコンおよびNINTENDO 64、初代ゲームボーイからニンテンドーDSまで、幅広い任天堂製レトロゲーム機を網羅。
さらに美しいコントローラースキンも用意され、数多くのコントローラーにも対応し、ステートセーブやチートコードも利用できる。動作も安定しており、海外での人気も非常に高い。
ただし最近、急きょロゴの変更を余儀なくされた。更新履歴では「Adobeがアプリのアイコンを変更しない限り、法的措置を執ると迫った」ためと説明している。
Deltaの作者であるRiley Testut氏はThe Vergeに送ったメールで、事態は次のように推移したと説明している。
5月7日、Adobeの弁護士はDeltaに対して別のアイコンを探してくるよう毅然とした、しかし丁寧な文書で要請。このメールには明確な脅しはなく、侵害という言葉さえ使っていない
翌日の5月8日、Testut氏はアップルから電子メールを受領。Adobeが「Deltaが知的財産権を侵害している」と主張しているため、Deltaアプリが危険にさらされている可能性を示唆していた
そこでTestut氏はアップルとAdobeの両社に、自分たちのアイコンはギリシャ文字のデルタを様式化したものであり、Aではないことを説明。そして混乱を避けるため、Deltaのロゴを更新すると返信したと語っている。
■RetroArch
長年の歴史あるマルチプラットフォームエミュレータ。アタリ、コモドール、任天堂、セガ、ソニーなどの家庭用ゲーム機およびホビーPCに対応している。
このRetroArch本体、正確にはエミュレータではない。様々なゲーム機別エミュレータコアを統合して、1つのインターフェースで利用できるフロントエンドである。つまり、コアの数だけ対応するゲームハードが増えていく。
現在App Storeで公開中のバージョンは、すでに数え切れないほどのレトロハードに対応。光速船(海外名Vectex)やAtari Lynx、ワンダースワンといったゲームハードや、日本のPC-9801やX68000といった16ビットパソコンまで含まれている。
ただし、一部は自力でBIOS等を用意する必要があり、すべてが直ぐに動かせるわけではない。
ほかユニークな点は、Retro Achievementに対応していることだ。たとえばファミコン版『スーパーマリオブラザーズ』で「ファイヤーフラワーを見つけて集める」というような、レトロゲーム版の実績解除やトロフィーシステムである。
また最初からiPad版も用意されている(Deltaは準備中)ほか、Apple TVにも対応。つまり、AirPlayを介さずにテレビの大画面でプレイ可能である。
■PPSSPP
PSP専用エミュレータ。RetroArchでもPSPコアは内蔵されているが、よりPSPに特化して充実した体験を求める人向けのスタンドアロンアプリである。
高解像度モードや追加機能がサポートされており、iPhone版とiPad版の両方あり。すなわち「iPhone版を無理やり引き延ばす」のではなく、iPadの大画面でPSPゲームを楽しむことができる。
■Gamma
初代PlayStation専用エミュレータ。脱獄したiPhone用のエミュレータを15年ほど作っているZodTTD氏により開発された。
ただし、現在のバージョンは少なからずのタイトルが動かないことが報告されている 。これも当初からiPhone版とiPad版がある。
■Provenance(近日公開予定)
これもRetroArchと同じく、アタリや任天堂、セガやソニーなど複数のハードに対応したフロントエンドだ。
もともと数年前から非公式アプリストアで配布されており、歴史は浅くはない。当初はファミコンやスーファミ、メガドライブに限られていたが、今ではセガサターンやバーチャルボーイにも対応。またPS2やドリームキャスト対応にも取り組んでいる。
記事執筆時点TestFlight経由でベータ版が提供されており、まもなくApp Storeで公開予定。iPhone/iPhone/Apple TV版が用意される見通しだ。
ただし、これら全てのエミュレータアプリにはゲームソフトは付属せず、ユーザー自らが用意する必要がある。
日本ではゲームの権利を持つ個人や企業が許可していないゲーム等をダウンロードすることは、即違法となる。たとえ自ら所有しているゲームでも関係なく「侵害コンテンツのダウンロード」として2年以下の懲役または200万円以下の罰金、またはその両方を科される可能性があるため、注意されたい。
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