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公開日 2017/01/18 10:44
年内に発売予定

女の子の匂いがするVRゲームも?! コンテンツに連動した匂いを出せるデバイスが登場

編集部:小澤 麻実
スタートアップ企業VAQSO(バクソウ)は、VRコンテンツに連動して匂いを発生させるデバイス「ZaaZ VR(仮)」を開発。17日に発表会を開催した。今年春にはBtoB向け、冬にはBtoC向けの発売を目指しており、現在ハード/ソフト両面のゲーム関連メーカーに採用の働きかけを行っているとのこと。

ZaaZ VR(仮)



VAQSOのCEO 川口健太郎氏(左)とスペシャルアドバイザーの黒川文雄氏(右)
「ZaaZ VR(仮)」はお菓子の“スニッカーズ”とほぼ同じサイズと非常にコンパクト。PS VRやOculus lift、HTC VIVEといったVRヘッドマウントディスプレイに取り付けた専用アダプターに、マグネットで装着するかたちをとる。VRヘッドマウントディスプレイとの通信はBluetoothで行う。

専用アダプターは粘着テープでVRヘッドマウントディスプレイに取り付け。カートリッジはマグネットで簡単に装着できる

装着してプレイしているところ

ZaaZ VRには匂いの元となるオイルを染みこませたカートリッジが内蔵されており、ファンを使って、筐体に空けられた孔から鼻に匂いを届けるしくみだ。ゲーム内容にあわせてプログラム制御でファンを駆動させることで、ゲームにマッチした匂いを発生させる。会場では本製品の活用例として、火薬樽や桃など打ち落とした的によってその匂いがするシューティングゲームのデモが行われていた。

カートリッジには孔が空いており、ファンを駆動させて匂いを届けるしくみ

なお、現状で本機が制御できるのは“匂いがする時間(数秒単位)”だけだが、今後はプレイヤーと対象との距離に応じて風量を調整し、近づくとより匂いが強くなるといったことにも対応する予定だという。

会場では打ち落とした的によってその匂いがするシューティングゲームのデモが行われていた

内蔵できる匂いは現在は3種類しかないが、製品版では香料の含浸方法を変えることで5〜10種類程度内蔵できるようになる予定とのこと。それぞれの匂いが混じったりしないのか?という疑問が湧くが、匂いごとに噴出孔が異なるので大丈夫なのだという。

匂いは数ヶ月程度(1回1時間程度プレイした場合)維持できるとのこと。カートリッジ単体でもBtoC向けに販売予定なので、期限が切れたら交換すればOK。ゲームごとにカートリッジを換えるといった使い方も可能だ。

「2016年は『VR元年』と言われたが、何かが足りないと思っていた。それが『嗅覚』。匂いは体験をより深めてくれるもの」と語るのは、VAQSOのスペシャルアドバイザーを務める黒川文雄氏。VR向けの匂い発生デバイスは他社からも既に出ているが、「Noculus Rift」は1種類の香りしか出せず、「feelreal」は複数対応だが大きすぎると分析。コンパクトかつ複数の匂いに対応するZaaZ VR(仮)の優位性をアピールした。

黒川文雄氏

ZaaZ VR(仮)の優位性をアピール

そもそもVAQSOのCEO 川口健太郎氏は2009年に匂い関連製品会社「ZaaZ」を立ち上げ、8デバイス・300種類以上の匂いを開発したり、パルコの書店内で電子書籍の内容に連動した匂いを流すプロモーションなどに携わっったりした実績を持つ。「フライドチキン、コーヒー、土のにおい……“お風呂上がりの女の子の匂い”なんてのも作った」「ハードの知識だけでなく、匂い自体をどう作るか、保持するかのノウハウも持っている」と語る川口氏。「この分野でのトップシェアを狙う」と意気込んだ。

川口健太郎氏

気になるお値段だが、未定とのこと。ただし黒川氏からは、飽くまで個人の考え、という断りを入れつつ「1万円以内で出せれば」という言葉が飛び出していた。

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