トップページへ戻る

ニュース

HOME > ニュース > モバイル/PCニュース

公開日 2022/06/03 18:04
まだ大復活とは言えない段階

2014年発売のiPad Air 2で、Linux 5.18が(途中まで)起動したとの報告【Gadget Gate】

Munenori Taniguchi
もしあなたの引き出しやクローゼットの奥に古いiPadが眠っているなら、また何かの役に立つようになるチャンスがあるかもしれない。アップルが2014年に発売したiPad Air 2で、最新のLinuxカーネルv5.18の起動に成功したと、ソフトウェア開発者のKonrad Dybcio氏とLinux愛好家のquack723氏がTwitterで報告している。



2人はpostmarketOSと呼ばれる、Alpine LinuxベースのディストリビューションをiPadにインストールしたようだ。postmarketOSはAndroidデバイス向けに開発されている小規模ディストリビューションで、起動した様子を写した写真のツイートには “#checkm8” というハッシュタグが添えられている。どうやら、2019年に公開されたブートROM用のエクスプロイト(脆弱性を利用して攻撃するプログラム)のCheckm8を使って、iPadのハードウェアにアクセスしたようにみえる。

またDybcio氏らは、その後のツイートでiPhone 5Sや初代のHomePodなど、プロセッサーにアップルのA7 - A8Xを搭載したデバイスでもLinuxが起動できる可能性があると述べている。

ただ今回の作業はまだ初期段階であり、現状では「iPad上でのブート処理が動いた」というだけの段階のようだ。quack723氏がツイートした写真の画面を見れば、ファイルシステムをマウントできず、ブートプロセスがそこで停止していることがわかる。

USBやBluetoothといった、基本的な外部通信機能が機能していないとも述べており、ネットワークからオーディオ、グラフィックアクセラレーターなどを正しく動作させるのも難しい状態とのことだ。またquack723氏は「よく見るとフレームバッファの一部が正常に動作していないことがわかる」とツイートしている。

とはいえ、少なくともブートの初期段階は動作していることから、可能性がまったくないわけではない。別のプロジェクトだが、Project Sandcastleは2020年に、iPhone 7上でAndroid 10を動作させることに成功している

iPad Air 2は8年前のデバイスのため、M1チップなどを搭載する最新のiPadと比べると、汎用のLinuxを動作させるのに向いているとは言えない。CPUの処理性能もそうだが、RAMも2GBしかないからだ。

それでも、Raspberry Piデバイスなどよりは高性能で、Linuxがきちんと動作可能になれば、最初からバッテリーを備えた簡易なホームサーバーとして、またレトロゲーム機などの用途に再び役立つようになるかもしれない。

Source: Konrad Dybcio(Twitter), quack723(Twitter)
via: Ars Technica



※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新

WEB