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公開日 2023/05/25 13:35
完全ワイヤレスやWi-Fiルーターも登場

ファーウェイ、どこでも血圧が測れるスマートウォッチなど新製品発表。「技術力でさらなる健康支援を目指す」

PHILE WEB編集部
ファーウェイ・ジャパンは5月24日に、フラグシップスマートウォッチ「HUAWEI WATCH Ultimate」や完全ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 5」など新製品を発表。合わせてメディア向け新製品発表・を開催、日本・韓国リージョンプレジデントのヤン・タオ氏らによるプレゼンテーションや、製品体験会が行われた。

ファーウェイデバイス日本・韓国リージョン プレジデント 楊 涛(ヤン・タオ)氏が登壇

新フラグシップスマートフォン「HUAWEI WATCH Ultimate」をはじめ6製品を発表



このたび発表された新製品は、スマートウォッチの新フラグシップモデル「HUAWEI WATCH Ultimate」と血圧計機能搭載モデル「HUAWEI WATCH D」、完全ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 5」、小型計測センサー「HUAWEI S-TAG」、スマートWi-Fiルーター「HUAWEI WiFi AX2 NEW」、および一般発売が決定したイヤホン内蔵スマートウォッチ「HUAWEI WATCH Buds」の計6製品。

新フラグシップスマートフォン「HUAWEI WATCH Ultimate」


新製品郡の中でも目玉となったHUAWEI WATCH Ultimateは、同社スマートウォッチの新たなフラグシップモデル。「従来のハイエンドモデル「GTシリーズ」をはるかに上回るスペックを誇り、スマートウォッチに関する全ての技術を凝縮させたモデル」だとアピールする。

「HUAWEI WATCH Ultimate」

大きな特徴として、一般的なアナログ高級時計を意識した外観デザインと、最大100mの深海ダイビングにも対応する最新防水テクノロジーを採用する。

筐体にはスマートウォッチでは初となる、非晶質ジルコニウムがベースのリキッドメタルを採用。ステンレススチールと比較して、約4.5倍の強度と約2.5倍の硬度を保ちつつ、約17%の軽量化を実現する。さらにボタンなど細部にもこだわられ、高い耐久性を備え、様々なワークアウトシーンで活用できるとする。

サファイアガラスに覆われたスクリーンは有機ELを使用。文字盤を鮮やかに映し出して視認性に優れるだけでなく、快適なタッチ操作も実現しつつ、傷が付きにくく透明度も高い仕上がりになっている。

約1.5インチのLTPO AMOLEDディスプレイを搭載している

本体カラーには、広大な海を連想させるボヤージュブルーカラーを採用。上述の通りアナログ高級時計さながらのデザインで、ビジネスやラグジュアリーなシーンにも適している。

ビジネスエリートをよりファッショナブルに彩る

装着イメージ

ハイレベルな防水性能を搭載。独自の16層の構造による防水設計とミクロ単位の防水フィルターによって、最大100mの水深に対応した。

様々なフィルターを重ねた設計によって、防水性能とダイビングに必要な機能を両立した

ダイビングモードの表示

ダイビング時の記録計測を行うダイブコンピュータを搭載し、新機能の100mまで計測が可能なスキューバダイビングモードを含む、全4種のダイビングモードを装備。内蔵の音声スピーカーによって水中でアラート音を鳴らすことも可能。減圧停止や急上昇ランプなど20を超える通知をディスプレイ、サウンド、バイブレーションを通じて発信し、水中での安全な活動のサポートする。

独自の16層の構造による防水設計を採用

スマートウォッチとして初となる、ホバリング状態を自動検知するホバータイマーを搭載。このほか音声ガイダンスを活用して陸上での無呼吸トレーニングにも対応するとのこと。

ホバリング状態を自動検知するホバータイマーを搭載

本体側面には3種の操作ボタンを搭載。ダイビング時の水中など、画面のタッチ操作が難しい場面でも、ボタンから各種操作が行える。このほか、従来のワークアウトモードや健康管理機能なども多数装備する。

本体側面には3種の操作ボタンを搭載

裏側の測定センサーが点灯する様子

本製品の防水性能について、ファーウェイジャパン 端末統括本部の佐々木 拓也氏は「ファーウェイ独自の18項目におよぶ品質テストをクリアし、一般的な耐水規格であるISSOだけでなく、ダイビング機器の耐水規格認証も取得することで、より安心してマリンスポーツをお楽しみいただける」と性能の高さを強調した。

ファーウェイジャパン 端末統括本部 佐々木 拓也氏

ダイビング機器の耐水規格認証も取得する

発表会にはフリーダイバーとして活躍する原 哲雄氏がゲスト登壇。すでに何度かWATCH Ultimateをダイビングで使用したという原氏は、「ダイビングでは途中の深度や、その都度自分がいる正確な深度を把握し、理解することが非常に重要」だと説明。WATCH Ultimateによる各種通知は「バイブレーションの振動はウェットスーツ越しでも十分に伝わる、アラーム音も深いの水中でもしっかり聞こえた」とのことで、ダイビングサポート機能の精度の高さを実感したという。

フリーダイバーとして活躍する原 哲雄氏

WATCH Ultimateの使い心地の良さを力説していた

トレーニング後にスマートフォンで、実際の深度や浮上のスピード、水温といった詳細なデータをチェックできる点もメリットだとコメント。原氏は今年7月末に大会に出場予定とのことで、「WATCH Ultimateを使用しようと思っている。今後もWATCH Ultimateと共に世界中の海を旅をするのが楽しみだ」と語った。

また、同社はワークアウト機能の中でもランニングに大きく力を入れているとし、今回WATCH Ultimateのアンバサダーとして、オリンピック種目男子長距離走 金メダリストのモハメド・ファラー氏を迎えたことが発表された。佐々木氏は「よりグローバルに本機の性能をアピールしていきたい」とした。

金メダリストのモハメド・ファラー氏がアンバサダーに就任

このHUAWEI WATCH Ultimateをはじめ、ランニング専用モデル「HUAWEI WATCH GT Runner」といった同社スマートウォッチと組み合わせて活用することもできる、小型センサー「HUAWEI S-TAG」も登場。

「HUAWEI S-TAG」

ディスプレイを装備しない丸型デザインのランニング向け小型計測センサーで、約7.5gの本センサーをシューズや腰などに装着し、HUAWEIヘルスケアアプリと連携することで、ランニングデータなどをより詳細に計測できる。これにより、より多角的なモニタリングが可能となり、専門的なデータを取得する。

ヘルスケアアプリで詳細なデータが確認できる(注 : 日本語表示UIは写真から変更となる可能性がある)

シューズ装着のイメージ

具体的には、一般的な歩数や消費カロリーだけでなく、足の上下動比率や滞空時間といったより詳細なデータを計測することできるとのこと。このように取得したデータを元に、ランニングフォームの指標を13項目に分けて表示することで、総合的に分析でき、さらなる記録更新を目指すことが可能だとアピールする。

より専門的で詳細なモニタリングが可能

なお、「現時点ではランニングにフォーカスして詳細なデータを取得できる製品となっているが、今後は様々なワークアウトに対応していく予定」とのこと。その一つとして、日本企業の(株)テクノクラフトとの新たな提携戦略を発表した。

(株)テクノクラフト 代表取締役 栂坂 昌業氏もゲスト登壇した

(株)テクノクラフトが提供するゴルフスイング計測アプリに、HUAWEI WATCH UltimateとHUAWEI S-TAGが対応予定。上述したランニングのフォームデータと同様に、ゴルフのスイング情報を取得して、フォームを改善できるという。

S-TAGを装着してランニングやゴルフスイングを行うデモンストレーションも実施していた

血圧測定できる「HUAWEI WATCH D」や完全ワイヤレスイヤホンも登場


HUAWEI WATCH Dは、血圧計を内蔵したモデル。通常のスマートウォッチと同様に手首に装着し、測定姿勢を取るだけで、いつでも手軽に血圧測定が行える点が特徴となる。

「HUAWEI WATCH D」

本体に圧電式マイクロポンプを搭載。手首のカフの中に空気を送り込むことで、19×19×2.5mmのコンパクトサイズながら最大圧力40kPaの高圧縮、計測対応範囲40 - 230mmHgを実現する。

一般的な血圧計のカフの幅が140mmに対して、WATCH Dは30mm幅を採用。この短さでも測定結果の精度を確保するため、独自の血圧測定アルゴリズム「HUAWEI TruBP」や、サンドイッチ構造の耐久ベルトを採用するなどしている。

血圧計測の対応範囲は40〜230mmHgを実現

サンドイッチ構造の耐久ベルトを採用

ファーウェイ・ジャパン 端末総括本部 マーケティング部 部長代理の片山 将氏が登壇し、製品の特徴を紹介。本製品は「ユーザーにあらゆる面で安心して本製品を使用してもらえるよう、日本の管理医療機器認証を取得している」とのこと。

ファーウェイ・ジャパン 端末総括本部 マーケティング部 部長代理 片山 将氏

HUAWEI WATCH Dの開発背景には、日本の血圧患者事情があると説明。いま日本では約4千万人の高血圧患者がいるという。「その多くが自覚しないまま生活している」と現状の問題点を挙げ、血圧測定を誰でも手軽に行えるHUAWEI WATCH Dを通じて、「高血圧であることを早く認知し、心不全といった重大な病気の予兆を知ることができる」とアピールした。

一般的な家庭用血圧計と比較して約25分の1のサイズ

もう一つ登場したスマートウォッチ「HUAWEI WATCH Buds」は、スマートウォッチの中に完全ワイヤレスイヤホンを内蔵する1台2役の製品だ。今年の3月にクラウドファンディングにて先行発売を行い、目標を大きく上回る支援を得たことで、この度一般発売が決定した。

「HUAWEI WATCH Buds」

精密なマイクロ回転軸設計により、本体の物理ボタンを押すことで文字盤ディスプレイが開き、その下に完全ワイヤレスイヤホンが収納されているという画期的なデザインを採用する。イヤホンはディスプレイの裏側にマグネットで吸着でき、上下左右の向きに関係なく収納可能だ。

ディスプレイ部分がパカッと開いて完全ワイヤレスの出し入れが行える

マグネット装着で取り外ししやすい!

スマートウォッチとイヤホンの機能を維持しながらも、21層にわたる高度な立体構造を採用し、細部を小さくすることに成功したとのこと。また、文字盤にはWATCH Buds専用のものを用意し、イヤホンのバッテリー残量も一目で確認できるデザインになっている。

21層にわたる高度な立体構造によって今回のデザインを実現した

滑らかな3Dカーブドガラスのディスプレイも特徴

イヤホンは片耳4gと小型軽量で、八角形の円柱型デザインを採用。柔らかなカット面で装着時の耳への負担も軽減でき、八角形とすることで小型ながらも、落とした際転がりにくいように配慮されている。

イヤホン自体はコンパクトながらも高性能で、音質にも自信をみせる

八角形の円柱型デザイン

4つのマグネットと自社開発のマイクロ平面振動板ドライバーを搭載。「イヤホンが小さくなったことで音質面を心配されるかもしれないが、本機は音質面でも妥協していない」と片山氏。イヤホンの内部空間利用率が90%で、必要な部品を隙間なく詰め込むことで、コンパクトサイズと妥協なき高性能を両立しているという。

さらに、左右の区別がない点も大きな特徴だと強調。加速度センサーをはじめとしたマッチングテクノロジーにより、イヤホンを装着した際に自動で左右を識別してステレオ再生を開始する仕様になっている。

イヤホン自体はイヤホンは片耳4gの小型・軽量仕様!

デザイン性の高さに注目のインナーイヤー型ANC完全ワイヤレス


HUAWEI FreeBuds 5は、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載するインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン。

「HUAWEI FreeBuds 5」

目を引くのは、従来モデルから一新された外観デザインだ。水滴など自然の中の美しさから着想を得て、曲線的で近未来感のある仕上がりとなっている。このデザイン性が評価され、本機は「iFデザインアワード2023」も受賞している。

水滴といった自然の中の美しさから着想を得た形状デザイン

装着イメージ

また、美しい外観ながらも、本体形状は1万人以上の耳サンプルを用いたシュミレーションデータをもとに設計されており、耳にぴたりと馴染む快適な装着感も両立する。

ファーウェイ・ジャパン 端末統括本部 マーケティング部 PRマネージャーの飯沼 ひかり氏は、FreeBuds 5について「デザインの美しさと軽やかで快適な装着感を備え、音質にもこだわった1台」と説明する。

ファーウェイ・ジャパン 端末統括本部 マーケティング部 PRマネージャー 飯沼 ひかり氏

新設計の11mmマグネットダイナミックドライバーを搭載。ユニットの中央に気流の通り道を設ける設計を取り入れることで、ドライバーの駆動力が35%向上した。また、2つのドーナツ上のマグネットを搭載するデュアルマグネットリング機構を採用したことで、磁気密度が飛躍的に改善して感度が向上したという。これらの技術により、より迫力のある低音とクリアなボーカルの両立を実現した。

ドライバーユニットは新たに刷新されている

コーデックはLDACにも対応し、ハイレゾ認証も取得した。このほか、5分の充電で約2時間再生が可能な「超急速充電」などバッテリー性能も強化される。

LDACコーデック対応も特徴

また、ノイズキャンセリングも大きく進化。片側に3つのマイクを内蔵する「トリプルマイク ノイズキャンセリング」により、ノイズ低減効果が向上。さらにアプリで効果レベルを、周囲の環境に合わせて自動調整するダイナミック、うるさい環境に最適な標準、ノイズの少ない場所に最適なくつろぎの3種のモードから選択できる。

ノイズキャンセリングも前モデルから進化!

ノイキャンモードも3種用意

そして、HUAWEI WiFi AX2 NEWは、5GHz/2.4GHz帯域のデュアルバンドに対応するスマートWi-Fiルーター。5GHz帯域はWi-Fi 6に対応するほか、IPv6(IPoE/IPv4 over IPv6)仕様にも対応し、さらに遅延の少ない安定したインターネット接続を実現するという。

「HUAWEI WiFi AX2 NEW」

同社Wi-Fiルーター製品の展示もズラリ

■力を注ぐスポーツ&ヘルスケア事業。新製品モデルの性能の高さもアピール



発表会には、ファーウェイデバイス日本・韓国リージョン プレジデントの楊 涛(ヤン・タオ)氏が登壇。同社が手掛ける、日本におけるスポーツ&ヘルスケア事業の軌跡や事業戦略について紹介した。

ヘルス&フィットネス分野に力を入れている

ファーウェイではこれまでに、39億円超を投資して「HUAWEI Health lab」を設立するなど、スポーツ&ヘルスケア事業に注力。全世界で100ヶ所を超える医療機関との共同研究や、50編を超える医学論文の発表、そして累計で800を超える特許を取得してきたとアピールする。

そうした研究開発をもとに、科学的な運動指導をサポートするアプリ「HUAWEI Health」の提供や、TruSleepやTruRelax、TruFitといった正確な健康データを観測する独自テクノロジー、先端的な皮膚温度センサーなどを搭載したスポーツ・ヘルスケア製品を展開している。

たとえば、TruSeenバイタルサインのモニタリング機能は、2016年から2022年までの7年間で5世代目にまで進化。最新の5.0+では、新たに血圧測定に対応した。睡眠モニタリング「TruSleep」もアップデートを続け、最新3.0では、心拍数や心拍変動、体動などに基づく生理的パラメーターなど、計測およびサポート機能の向上を実現。アプリを通じてより専門的な睡眠記録や改善のアドバイスも行っている。

TruSeenバイタルサインのモニタリング機能についても解説

最新のTruSleep 3.0ではこれまで以上の計測機能とサポート機能の提供を実現している

また、ヤン・タオ氏は「スマートウェアラブル製品が直面する課題」として、一例に心拍数モニタリング精度を挙げる。ランニングやスイミングなど、ワークアウトによって手首の動きや装着状態が異なることに加え、個人ごとの着用時の角度や緩み具合、また皮膚の色など、さまざまに計測に影響する要因があり、精度の維持が難しいのだという。

そこで同社は、円形のレイアウトで光センサーを増やすことで外部干渉を軽減したり、肌の色の濃淡に応じた光センサーの調整するなどして、手首の研究を細分化してより正確な計測を実現。動き回っても安定して心拍数を記録できるようになったとのこと。

こうした技術・製品アップデートにより、健康がより一層重視される昨今において、「今後もより科学的にトレーニングに特化した製品を生み出し、人々の健康を支援していきたい」と語った。

加えて、今後はローカルパートナーとの協業や、運動に関するフィットネスや食事分析の豊富なサービスを提供していきたいとアピール。さらに日本での市場展開を拡大し、主に建設現場、健康経営、介護・福祉、運転サポートといった4つの分野で新たなサービス提供も考えており、「テクノロジーの進化を通じてこれまで以上に社会に貢献していきたい」と力を込めた。

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