ニュース
HOME > ニュース > モバイル/PCニュース
公開日 2023/09/01 16:26
商談向けの出展のみ
<IFA>ソニー、IFAでドイツ記者に向けて「Xperia 5 V」を発表。今年はブース出展はなし
山本 敦
ドイツの首都・ベルリンでエレクトロニクスショー「IFA 2023」が9月1日に開幕した。ソニーがドイツの記者に向けて開催した「Xperia 5 V」のプレスイベントをレポートしよう。
ソニーの記者説明会は、プレス向けのプレイベント期間に参加者をドイツのメディアに限り、登壇者のプレゼンテーションも全てドイツ語で行った。
壇上でスポットを浴びた製品は、日本国内でも発表されたXperiaの新製品「Xperia 5 V(ファイブ・マーク・ファイブ)」だ。欧州各地域では9月から順次出荷開始が予定されており、通信事業者を通じて販売されるモデルと、家電量販店等でSIMフリーモデルを同時期から展開する。カラーバリエーションは日本のモデルと同じブラック/プラチナシルバー/ブルーの3色が揃う。
日本で発売されるモデルも基本的なスペックは同じとのことなので、詳細はPHILE WEBのニュース記事を参照してほしい。“2つのレンズに3つの画角”を実現したメインカメラは24mm広角カメラのイメージセンサーに特徴がある。サイズを大きくして、フォトダイオードとトランジスタの2構造をブラッシュアップした新世代のExmor T for mobileセンサーは有効画素数が48MP。48mmの望遠撮影時にはセンサーの中央部分を切りだして1200万画素で静止画を記録。光学2倍相当のズーム撮影を可能にした。
前機種のXperia 5 IV(マーク4)からアスペクト比が21:9の6.1型有機ELディスプレイを継承しているが、本体の外形寸法はマーク5がわずかに変わっている。長辺が2mm短くなり、短辺は1mm広くなった。本体の厚みも0.4mm大きくなって、質量はマーク5の方が約10g増えている。マーク4のサイズ感に慣れている方は、マーク5を手に持つとサイズの違いに気が付くかもしれない。ただ、マーク5は側面フレームのエッジを面取りしたシャープなデザインになっているので、筆者はグリップ感が安定する手応えがあった。
Xperia 5 Vはマーク4と同じく、本体に内蔵するスピーカーが2つともフロント側に開口部を向けた「フルステージステレオスピーカー」だ。マーク5ではよりパワフルでS/Nの良いスピーカーアンプに換えたことで、スピーカー再生時の音の立体感も向上した。マーク5はドルビーアトモス再生だけでなく、360 Reality Audioのネイティブコンテンツが再生できる「認定スピーカー内蔵のスマホ」だ。筆者は各フォーマットのコンテンツをマーク4と比較視聴もしているが、音の実在感がより鮮明になり、低音は重心が下がって安定感が増していた。マーク5は質量が10g増したことで筐体の鳴きが抑えられたことも、低音の明瞭度向上に貢献しているのかもしれない。
筆者は今年でIFAの取材を始めて20年になる。筆者が記憶する限り、少なくとも2010年以降ソニーはIFAの「常連」としてメッセ・ベルリンの会場に毎年大きなブースを出展していた。プレス・デイには大がかりなカンファレンスも行っていたが、今年は参加者をドイツのメディアに限り、Xperiaだけを発表する形を採った。一般来場者が訪れる9月1日以降も会場に公開展示スペースは設けない。
2020年の春に新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが世界に広がってから、IFAのように一般の来場者も参加するイベントの位置付け、あるいは在るべき形は大きく変わった。このことを筆者も今年、久しぶりにIFAを取材して肌で感じている。ただ、欧州で人気のシーメンスやボッシュ、ミーレなどの家電ブランドや、アジアからもサムスン電子、LGエレクトロニクスにハイセンス、TCLなどがメッセ・ベルリンに大きなブースを構えて存在感をアピールしているのに、ソニーの名前が出展者リストにないことがとても寂しく感じてしまう。
正確に言えば、ソニーは商談のためにIFAを訪れるトレードビジターのための展示は行っている。IFAの期間中は日本でも販売を開始した完全ワイヤレスイヤホンのフラグシップモデル「WF-1000XM5」のほか、4K有機ブラビアのフラグシップ、デジタル一眼カメラの新製品「α7C II」「α7C R」にスポットを当てるようだ。ソニーが毎年IFAに出展するブースは、新製品がいち早く体験できるタッチ&トライコーナーはいつも大勢の来場者で賑わっていたので、このまま「IFAのソニー」が小さくまとまってしまわないことを願うばかりだ。
■新しいプレミアムコンパクト「Xperia 5 V」はドイツ人記者にも好評
ソニーの記者説明会は、プレス向けのプレイベント期間に参加者をドイツのメディアに限り、登壇者のプレゼンテーションも全てドイツ語で行った。
壇上でスポットを浴びた製品は、日本国内でも発表されたXperiaの新製品「Xperia 5 V(ファイブ・マーク・ファイブ)」だ。欧州各地域では9月から順次出荷開始が予定されており、通信事業者を通じて販売されるモデルと、家電量販店等でSIMフリーモデルを同時期から展開する。カラーバリエーションは日本のモデルと同じブラック/プラチナシルバー/ブルーの3色が揃う。
日本で発売されるモデルも基本的なスペックは同じとのことなので、詳細はPHILE WEBのニュース記事を参照してほしい。“2つのレンズに3つの画角”を実現したメインカメラは24mm広角カメラのイメージセンサーに特徴がある。サイズを大きくして、フォトダイオードとトランジスタの2構造をブラッシュアップした新世代のExmor T for mobileセンサーは有効画素数が48MP。48mmの望遠撮影時にはセンサーの中央部分を切りだして1200万画素で静止画を記録。光学2倍相当のズーム撮影を可能にした。
前機種のXperia 5 IV(マーク4)からアスペクト比が21:9の6.1型有機ELディスプレイを継承しているが、本体の外形寸法はマーク5がわずかに変わっている。長辺が2mm短くなり、短辺は1mm広くなった。本体の厚みも0.4mm大きくなって、質量はマーク5の方が約10g増えている。マーク4のサイズ感に慣れている方は、マーク5を手に持つとサイズの違いに気が付くかもしれない。ただ、マーク5は側面フレームのエッジを面取りしたシャープなデザインになっているので、筆者はグリップ感が安定する手応えがあった。
Xperia 5 Vはマーク4と同じく、本体に内蔵するスピーカーが2つともフロント側に開口部を向けた「フルステージステレオスピーカー」だ。マーク5ではよりパワフルでS/Nの良いスピーカーアンプに換えたことで、スピーカー再生時の音の立体感も向上した。マーク5はドルビーアトモス再生だけでなく、360 Reality Audioのネイティブコンテンツが再生できる「認定スピーカー内蔵のスマホ」だ。筆者は各フォーマットのコンテンツをマーク4と比較視聴もしているが、音の実在感がより鮮明になり、低音は重心が下がって安定感が増していた。マーク5は質量が10g増したことで筐体の鳴きが抑えられたことも、低音の明瞭度向上に貢献しているのかもしれない。
■大きなブースを構える欧州・韓国の人気ブランドは存在感を発揮
筆者は今年でIFAの取材を始めて20年になる。筆者が記憶する限り、少なくとも2010年以降ソニーはIFAの「常連」としてメッセ・ベルリンの会場に毎年大きなブースを出展していた。プレス・デイには大がかりなカンファレンスも行っていたが、今年は参加者をドイツのメディアに限り、Xperiaだけを発表する形を採った。一般来場者が訪れる9月1日以降も会場に公開展示スペースは設けない。
2020年の春に新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが世界に広がってから、IFAのように一般の来場者も参加するイベントの位置付け、あるいは在るべき形は大きく変わった。このことを筆者も今年、久しぶりにIFAを取材して肌で感じている。ただ、欧州で人気のシーメンスやボッシュ、ミーレなどの家電ブランドや、アジアからもサムスン電子、LGエレクトロニクスにハイセンス、TCLなどがメッセ・ベルリンに大きなブースを構えて存在感をアピールしているのに、ソニーの名前が出展者リストにないことがとても寂しく感じてしまう。
正確に言えば、ソニーは商談のためにIFAを訪れるトレードビジターのための展示は行っている。IFAの期間中は日本でも販売を開始した完全ワイヤレスイヤホンのフラグシップモデル「WF-1000XM5」のほか、4K有機ブラビアのフラグシップ、デジタル一眼カメラの新製品「α7C II」「α7C R」にスポットを当てるようだ。ソニーが毎年IFAに出展するブースは、新製品がいち早く体験できるタッチ&トライコーナーはいつも大勢の来場者で賑わっていたので、このまま「IFAのソニー」が小さくまとまってしまわないことを願うばかりだ。
- トピック
- SONY
- SONY MOBILE
- XPERIA
- スマートフォン
- IFA2023