公開日 2018/05/29 10:10
DSD 22.6MHz/PCM 768kHz/32bitまで対応
エソテリック「D-05X」レビュー。ファイル再生における同社の飛躍を象徴するD/Aコンバーター
逆木 一
国産ハイエンドブランドとして、デジタル再生にも独自の取り組みを続けてきたエソテリック。「D-05X」は、ロングセラーとなったD/Aコンバーター「D-05」の後継機となる。旭化成エレクトロニクスの最新鋭DACを新たに採用し、また34bitによる独自アルゴリズムを搭載した、エソテリックの“現在進行形”の音を逆木一氏が解説する。
■デジタルの地平を切り開いてきた、エソテリックの最新鋭DAC
長い歴史と確固たるブランドを持ち、なおかつ現在も第一線であり続けている国内メーカーを考えると、あまり数は多くないように思う。エソテリックはそのようなメーカーの代表格だと言っても、さして異論は出てこないのではないだろうか。
エソテリックは伝統ある国内メーカーの中でも特に、デジタル再生の地平を切り開くという点で大きな役割を果たしてきた。その姿勢はファイル再生が広く浸透した昨今においても変わることなく、高音質再生のために技術を突き詰めたディスクトランスポートとDACのセパレートシステムだけでなく、ネットワークプレーヤー「N-05」をリリースしたことにも見て取れる。
多くのハイエンドメーカーがディスクプレーヤー以降の「プレーヤー」を投入できていない現状で、ネットワークプレーヤーも含めたデジタル再生の全領域で意欲的な製品を投入しているエソテリックは稀有な存在と言える。しかも、N-05は同ブランドのネットワークプレーヤーとしては初号機でありながら、先端の機能と高いユーザビリティを両立させ、最初から高い完成度を実現している。ファイル再生を志すユーザーにしてみれば、エソテリックのような国内ブランドの存在は実に心強く感じることだろう。
今回紹介するD-05Xは、エソテリックブランド30周年の節目に登場したSACDトランスポート「P-05X」と対になるDACで、単体でもUSB-DACとして使用することができる。旭化成エレクトロニクスの最新鋭DACチップ「AK4497」を駆使した特許技術の34bit D/A処理や、エソテリックのお家芸とも言える強靭な筐体に大容量電源など、技術的なハイライトは枚挙に暇がない。
■極めて情報量が多く、溢れ出す音の奔流に身を委ねる
本機の試聴は音元出版の試聴室にて、筆者が持ち込んだオーディオPCのcanarino Filsと組み合わせて再生ソフトにはRoonを用いて行った。
全音域に渡ってエネルギーの横溢した、聴いていて非常に充実感のある音だ。ファイル再生は滲みの無さや音像の安定感に優れる一方で、相対的に中低域の存在感が薄まるように言われることが多いと感じられるのだが、本機では全くそのようなことがない。
■デジタルの地平を切り開いてきた、エソテリックの最新鋭DAC
長い歴史と確固たるブランドを持ち、なおかつ現在も第一線であり続けている国内メーカーを考えると、あまり数は多くないように思う。エソテリックはそのようなメーカーの代表格だと言っても、さして異論は出てこないのではないだろうか。
エソテリックは伝統ある国内メーカーの中でも特に、デジタル再生の地平を切り開くという点で大きな役割を果たしてきた。その姿勢はファイル再生が広く浸透した昨今においても変わることなく、高音質再生のために技術を突き詰めたディスクトランスポートとDACのセパレートシステムだけでなく、ネットワークプレーヤー「N-05」をリリースしたことにも見て取れる。
多くのハイエンドメーカーがディスクプレーヤー以降の「プレーヤー」を投入できていない現状で、ネットワークプレーヤーも含めたデジタル再生の全領域で意欲的な製品を投入しているエソテリックは稀有な存在と言える。しかも、N-05は同ブランドのネットワークプレーヤーとしては初号機でありながら、先端の機能と高いユーザビリティを両立させ、最初から高い完成度を実現している。ファイル再生を志すユーザーにしてみれば、エソテリックのような国内ブランドの存在は実に心強く感じることだろう。
今回紹介するD-05Xは、エソテリックブランド30周年の節目に登場したSACDトランスポート「P-05X」と対になるDACで、単体でもUSB-DACとして使用することができる。旭化成エレクトロニクスの最新鋭DACチップ「AK4497」を駆使した特許技術の34bit D/A処理や、エソテリックのお家芸とも言える強靭な筐体に大容量電源など、技術的なハイライトは枚挙に暇がない。
■極めて情報量が多く、溢れ出す音の奔流に身を委ねる
本機の試聴は音元出版の試聴室にて、筆者が持ち込んだオーディオPCのcanarino Filsと組み合わせて再生ソフトにはRoonを用いて行った。
全音域に渡ってエネルギーの横溢した、聴いていて非常に充実感のある音だ。ファイル再生は滲みの無さや音像の安定感に優れる一方で、相対的に中低域の存在感が薄まるように言われることが多いと感じられるのだが、本機では全くそのようなことがない。