公開日 2019/07/29 06:00
完全ワイヤレスとして、業界最高水準(※)となるノイズキャンセリング性能を誇るこの夏、注目すべきアイテムが、ソニー「WF-1000XM3」だ。静けさのなかに「いい音」が際立つ、いま必聴のイヤホンだ。そのWF-1000XM3の実力を評論家の海上忍氏がチェックした。
■業界最高クラス(※)のノイズキャンセリング性能
(※)完全ワイヤレス型ノイズキャンセリングヘッドホン市場において。2019年6月1日時点、ソニー調べ、電子情報技術産業協会(JEITA)基準に則る
イヤホンほど現代日本人のライフスタイルに密着したオーディオ機器はない。スマートフォンの普及が直接的なきっかけではあるが、通勤通学時におけるプライベート空間の必要性など、そもそも潜在的なニーズが存在したことは確か。今年でデビュー40周年のウォークマンを擁するソニーは、イヤホン市場を創出しいまなおリードする企業であり、そのような可能性を知悉していたに違いない。
そのソニーから新しい完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」が満を持して発表された。同社初の完全ワイヤレスイヤホンとして登場した「WF-1000X」から約2年、今回の製品はモデル名からして初代WF-1000Xの正統進化版ということがわかる。すなわち完全ワイヤレスかつノイズキャンセル対応ということだ。
この製品名から推測できる情報がもう1つある。そう、ソニーが2018年秋に発表したノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000XM3」。WF-1000XM3はただノイズキャンセリング対応というだけでなく、WH-1000XM3の技術が投入されているのだ。
その技術とは、「デュアルノイズセンサーテクノロジー」と「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」。前者はユニット内外に各1基設置したマイクで集音する技術で、後者は集めた音を使い騒音を打ち消す効果がある逆位相の音を生成するソニー独自のプロセッサだ。WF-1000XM3ではモバイル向けに最適化/省電力化された「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」を名乗るが、WH-1000XM3と共通のノイズキャンセリング技術を搭載している。
この高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e、ノイズ除去以外にも重要な役割がある。ダイサイズは小さいながらも24bit DACとアンプを搭載、音響設計技術も搭載されている。いわば完全ワイヤレスイヤホン用統合チップセットであり、ソニーならではの大きな強みだ。
完全ワイヤレスならではの新機構もある。詳細非公開の新Bluetoothチップはそのひとつで、L/Rの信号を同時に伝送する(以後、本稿では仮にセパレート伝送と呼ぶ)。従来の完全ワイヤレスイヤホンは、左右一方がL/R両方の信号をまとめてスマートフォンなどから受信し、もう片方へL/Rのいずれかを送信することでステレオ再生を実現していたが(リレー伝送)、セパレート伝送ではそのような無駄がない。左右ユニット間でバッテリーの減少ペースに差があったり、動画視聴時に音声が遅れて聞こえたりといった問題が起こりにくいこともポイントだ。
しかもこの新Bluetoothチップ、現在流通しているスマートフォンでそのままセパレート伝送できる。セパレート伝送対応チップをスマホが搭載したり、別途アプリが必要などといったことがなく、iPhoneにせよAndroidにせよBluetoothオーディオに対応してさえいればいい。
音質設計も抜かりない。口径6mmのドライバーユニットは外磁型磁気回路を採用し駆動力を向上、振動板形状の最適化により迅速なレスポンスを発揮する。オーディオ信号圧縮時に失われた情報を補完しハイレゾ相当にアップスケーリングする「DSEE HX」を完全ワイヤレスイヤホンとして初めて搭載、アプリに搭載されたイコライザ機能で音質調整できる点も新しい。
■完全ワイヤレスイヤホンに新時代到来を告げる快作
その進化の度合いは、装着後すぐに訪れる静けさから、ただちに実感できる。業界最高クラスを謳うノイズキャンセル効果はてきめんだ。さらに「アダプティブサウンドコントロール」では、スマホアプリ「Sony | Headphones Connect」がそのときの移動速度や周囲の騒音を測定、歩行中なのか電車で移動中なのか4種の移動パターンから最適なものを選び、ノイズキャンセリング機能を自動制御してくれる。
ノイズキャンセルの効果はかなりのもの。アプリに電車で移動中と判断されるやいなや、普通車両に乗っているにもかかわらずグリーン車2階席のような静けさが訪れるのだ。不自然な圧迫感や閉塞感はなく、周囲の騒々しさだけが引いたかのよう。地下鉄の走行音も、じゅうぶん音楽に浸れるレベルにまで低減される。この点、新開発のノイズキャンセリングプロセッサ「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」と片側2基のマイクを活用した「デュアルノイズセンサーテクノロジー」の効果だろう。
ただし、設定にはややセンシティブなところが。電車で移動しているとき耳穴への密着具合を少し緩めたところ、耳障りな走行音が飛び込んできた。耳穴との間に少しでもすき間があると、ノイズキャンセル効果が損なわれるのだろう。ユニット内外のマイクで集音し逆位相の音波を生成する都合上、“正しい装着”が大前提だからだ。サイズや形状が微妙に異なる計7種のイヤーピースが同梱されているのは、ノイズキャンセルの効果を確実にするための配慮と考えられる。
接続性はJR山手線や京急線に乗車してテスト。iPhone Xにペアリングして音途切れの有無を試したが、延べ4日/計6時間の間に発生したのは、京急横浜駅ホームを品川方面へ向けて車両が動き出した瞬間の1回だけ。それなりの速度で移動しており、Wi-FiやBluetoothやWi-Fiなど2.4GHz帯が混雑する場所であることを考慮すると、上々の結果といえるだろう。
周囲への対応にも配慮がある。音楽を聴きつつ周囲の音を取り込む「アンビエントサウンドモード」を備えるほか、一時的に音楽のボリュームを大きく下げ周囲の音に注意を払う「クイックアテンションモード」を新たに追加。突然話しかけられたときや、電車が緊急停車したときなど“咄嗟の判断”が求められる場面でも安心だ。
進化は音質面にもはっきり現れている。Bluetoothオーディオ(SBC/AAC)では伝送時に高域をカットオフするため、音の微妙なニュアンスが失われてしまいがちだが、新たに導入された「DSEE HX」を有効にすると音場の広さや奥行き感、音のキレが改善される。イコライザーによる調整とは異なり、各帯域の量感/バランスは変更されないため聴きやすく、違和感がないところもいい。
S/Nのよさも特筆しておきたい。高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1eに内蔵のDACとアンプによる効果か、Bluetoothイヤホンに特有のヒスノイズも抑えられている。外磁型6mmのダイナミックドライバーは制動よく、どのジャンルも上手く鳴らすが、それは高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1eの使いこなしに成功しているからだろう。
このように、効果的な新機能満載のWF-1000XM3。ノイズキャンセルの効き、音途切れの少なさ、クイックアテンションモードの便利さやDSEE HXによる音質改善効果などなど、刮目すべきフィーチャーを挙げ出すとキリがないほど。ここまでくればイヤホンにしてイヤホンに非ず、スマートフォンと一体でのライフパートナー的役割にも新たな可能性が見えてくる。ソニーの総合力が凝縮された、完全ワイヤレスイヤホンに新時代到来を告げる快作だ。
(PR企画 協力:ソニーマーケティング株式会社)
【PR】業界最高クラス(※)のノイズキャンセリング性能を実現した注目機に迫る
ソニー「WF-1000XM3」実力検証!“静か”だからこそ“高音質”が際立つ完全ワイヤレスイヤホン
海上 忍完全ワイヤレスとして、業界最高水準(※)となるノイズキャンセリング性能を誇るこの夏、注目すべきアイテムが、ソニー「WF-1000XM3」だ。静けさのなかに「いい音」が際立つ、いま必聴のイヤホンだ。そのWF-1000XM3の実力を評論家の海上忍氏がチェックした。
■業界最高クラス(※)のノイズキャンセリング性能
(※)完全ワイヤレス型ノイズキャンセリングヘッドホン市場において。2019年6月1日時点、ソニー調べ、電子情報技術産業協会(JEITA)基準に則る
イヤホンほど現代日本人のライフスタイルに密着したオーディオ機器はない。スマートフォンの普及が直接的なきっかけではあるが、通勤通学時におけるプライベート空間の必要性など、そもそも潜在的なニーズが存在したことは確か。今年でデビュー40周年のウォークマンを擁するソニーは、イヤホン市場を創出しいまなおリードする企業であり、そのような可能性を知悉していたに違いない。
そのソニーから新しい完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」が満を持して発表された。同社初の完全ワイヤレスイヤホンとして登場した「WF-1000X」から約2年、今回の製品はモデル名からして初代WF-1000Xの正統進化版ということがわかる。すなわち完全ワイヤレスかつノイズキャンセル対応ということだ。
この製品名から推測できる情報がもう1つある。そう、ソニーが2018年秋に発表したノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000XM3」。WF-1000XM3はただノイズキャンセリング対応というだけでなく、WH-1000XM3の技術が投入されているのだ。
その技術とは、「デュアルノイズセンサーテクノロジー」と「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」。前者はユニット内外に各1基設置したマイクで集音する技術で、後者は集めた音を使い騒音を打ち消す効果がある逆位相の音を生成するソニー独自のプロセッサだ。WF-1000XM3ではモバイル向けに最適化/省電力化された「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」を名乗るが、WH-1000XM3と共通のノイズキャンセリング技術を搭載している。
この高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e、ノイズ除去以外にも重要な役割がある。ダイサイズは小さいながらも24bit DACとアンプを搭載、音響設計技術も搭載されている。いわば完全ワイヤレスイヤホン用統合チップセットであり、ソニーならではの大きな強みだ。
完全ワイヤレスならではの新機構もある。詳細非公開の新Bluetoothチップはそのひとつで、L/Rの信号を同時に伝送する(以後、本稿では仮にセパレート伝送と呼ぶ)。従来の完全ワイヤレスイヤホンは、左右一方がL/R両方の信号をまとめてスマートフォンなどから受信し、もう片方へL/Rのいずれかを送信することでステレオ再生を実現していたが(リレー伝送)、セパレート伝送ではそのような無駄がない。左右ユニット間でバッテリーの減少ペースに差があったり、動画視聴時に音声が遅れて聞こえたりといった問題が起こりにくいこともポイントだ。
しかもこの新Bluetoothチップ、現在流通しているスマートフォンでそのままセパレート伝送できる。セパレート伝送対応チップをスマホが搭載したり、別途アプリが必要などといったことがなく、iPhoneにせよAndroidにせよBluetoothオーディオに対応してさえいればいい。
音質設計も抜かりない。口径6mmのドライバーユニットは外磁型磁気回路を採用し駆動力を向上、振動板形状の最適化により迅速なレスポンスを発揮する。オーディオ信号圧縮時に失われた情報を補完しハイレゾ相当にアップスケーリングする「DSEE HX」を完全ワイヤレスイヤホンとして初めて搭載、アプリに搭載されたイコライザ機能で音質調整できる点も新しい。
■完全ワイヤレスイヤホンに新時代到来を告げる快作
その進化の度合いは、装着後すぐに訪れる静けさから、ただちに実感できる。業界最高クラスを謳うノイズキャンセル効果はてきめんだ。さらに「アダプティブサウンドコントロール」では、スマホアプリ「Sony | Headphones Connect」がそのときの移動速度や周囲の騒音を測定、歩行中なのか電車で移動中なのか4種の移動パターンから最適なものを選び、ノイズキャンセリング機能を自動制御してくれる。
ノイズキャンセルの効果はかなりのもの。アプリに電車で移動中と判断されるやいなや、普通車両に乗っているにもかかわらずグリーン車2階席のような静けさが訪れるのだ。不自然な圧迫感や閉塞感はなく、周囲の騒々しさだけが引いたかのよう。地下鉄の走行音も、じゅうぶん音楽に浸れるレベルにまで低減される。この点、新開発のノイズキャンセリングプロセッサ「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e」と片側2基のマイクを活用した「デュアルノイズセンサーテクノロジー」の効果だろう。
ただし、設定にはややセンシティブなところが。電車で移動しているとき耳穴への密着具合を少し緩めたところ、耳障りな走行音が飛び込んできた。耳穴との間に少しでもすき間があると、ノイズキャンセル効果が損なわれるのだろう。ユニット内外のマイクで集音し逆位相の音波を生成する都合上、“正しい装着”が大前提だからだ。サイズや形状が微妙に異なる計7種のイヤーピースが同梱されているのは、ノイズキャンセルの効果を確実にするための配慮と考えられる。
接続性はJR山手線や京急線に乗車してテスト。iPhone Xにペアリングして音途切れの有無を試したが、延べ4日/計6時間の間に発生したのは、京急横浜駅ホームを品川方面へ向けて車両が動き出した瞬間の1回だけ。それなりの速度で移動しており、Wi-FiやBluetoothやWi-Fiなど2.4GHz帯が混雑する場所であることを考慮すると、上々の結果といえるだろう。
周囲への対応にも配慮がある。音楽を聴きつつ周囲の音を取り込む「アンビエントサウンドモード」を備えるほか、一時的に音楽のボリュームを大きく下げ周囲の音に注意を払う「クイックアテンションモード」を新たに追加。突然話しかけられたときや、電車が緊急停車したときなど“咄嗟の判断”が求められる場面でも安心だ。
進化は音質面にもはっきり現れている。Bluetoothオーディオ(SBC/AAC)では伝送時に高域をカットオフするため、音の微妙なニュアンスが失われてしまいがちだが、新たに導入された「DSEE HX」を有効にすると音場の広さや奥行き感、音のキレが改善される。イコライザーによる調整とは異なり、各帯域の量感/バランスは変更されないため聴きやすく、違和感がないところもいい。
S/Nのよさも特筆しておきたい。高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1eに内蔵のDACとアンプによる効果か、Bluetoothイヤホンに特有のヒスノイズも抑えられている。外磁型6mmのダイナミックドライバーは制動よく、どのジャンルも上手く鳴らすが、それは高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1eの使いこなしに成功しているからだろう。
このように、効果的な新機能満載のWF-1000XM3。ノイズキャンセルの効き、音途切れの少なさ、クイックアテンションモードの便利さやDSEE HXによる音質改善効果などなど、刮目すべきフィーチャーを挙げ出すとキリがないほど。ここまでくればイヤホンにしてイヤホンに非ず、スマートフォンと一体でのライフパートナー的役割にも新たな可能性が見えてくる。ソニーの総合力が凝縮された、完全ワイヤレスイヤホンに新時代到来を告げる快作だ。
(PR企画 協力:ソニーマーケティング株式会社)