トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > レビュー記事一覧

公開日 2020/11/27 06:40
[PR]ソフト開発力を活かした“ブランドらしさ”溢れるモデル

1台で複数のサウンドが楽しめる?HiBy初の完全ワイヤレスが魅力的!

野村 ケンジ

前のページ 1 2 次のページ

HiBy Music(以下、HiBy)は、中国東莞(ドンガン/とうかん)に本拠を置くポータブルオーディオブランドで、これまで10年以上にわたり音楽再生ソフトウェアやDAP、イヤホン、DACなどの開発を手がけてきた実績を持つ。そんなHiByから、同ブランド初となる完全ワイヤレスイヤホン「WH3」が登場した。

HiBy「WH3」(予想実売価格 税抜18,000円前後)

しかも、これがなかなかに個性的な製品だったりする。完全ワイヤレスイヤホンとしてはまだ希少なハイブリッド・ドライバー構成を採用。しかも、ダイナミック型とBA型のクロスオーバーポイントを調整できる、「デジタルクロスオーバー機能」が備わっているのだ。

確かなソフトウェア開発力とチップセット選びで実現した「デジタルクロスオーバー」

一般的にハイブリッド・ドライバー構成の製品は、フィルターや抵抗などを利用して、各ドライバーが担当する周波数帯域の分割、つまりクロスオーバーを実現しているが、イヤホンというミニマムサイズ筐体の都合上、技術的にかなり難しいのは確かだ。それをHiByでは、自社でデジタルクロスオーバープログラムを開発し、それをBluetoothオーディオSoCにインストールすることで実現している。

BAドライバーとダイナミックドライバー、それぞれが担当する周波数帯域の割り振りを、WH3では「デジタルクロスオーバー」によって行う

もちろん、この機能を実現するためには、プログラムを実行できるだけのSoCでなければならない。「WH3」にQualcomm社製SoC「QCC5121」を採用したのはこのためで、上位シリーズ、デュアルコアDSPならではの余裕ある演算能力やメモリ能力を利用してダイナミック型とBA型とで異なる帯域バランスを生成。さらに、各ユニット個別にアンプ部をレイアウトすることで、高精細な2ウェイシステムを構築しているという。

また、デジタルクロスオーバーはiOS/Android OS両対応アプリ「HiBy Blue」を使用して、40Hz〜19kHzまで1Hz単位で調整可能。音の好みや楽曲に合わせて、きめ細やかな調整ができるようになっている。ここまで精密なデジタルクロスオーバーは、完全ワイヤレスイヤホンはおろか、イヤホン/ヘッドホン全体でもほとんど見当たらない。

専用のスマートフォンアプリ「HiBy Blue」を経由して、デジタルクロスオーバーの値を40Hz〜19kHzの範囲で変更できる

これぞ、音楽プレーヤーアプリなどソフトウェア開発を得意とするHiByならではの、他社にはない独自の製品アプローチであり、「WH3」の大きな特徴といっていいだろう。

操作や接続方式などカスタマイズできる箇所が豊富。独自の高音質コーデックにも対応

「HiBy Blue」アプリでは、デジタルクロスオーバーのほか、イヤホン本体タッチパネル操作のカスタマイズや、左右同時伝送技術「TWS Plus」のオン/オフを設定することもできる。また、接続コーデックやバッテリー残量、アンテナ強度なども確認でき、今後のイヤホン本体アップデートもこちらのアプリを利用して行う予定だったりと、なかなかに重宝するソフトだったりもする。

HiBy BlueではWH3のバッテリー/通信状態の確認や、タッチ操作のカスタマイズなども行える

Bluetoothコーデックについては、SBCやAAC、aptXをサポート。さらに、HiBy独自のコーデックである「UAT」にも対応しているので、ハイレゾ級のワイヤレス再生を行うこともできる。これは、なかなかのアドバンテージといえる。

実際HiBy「R3Pro Saber」とUAT接続してみたところ、さすがに有線接続とイコールとまではいかないものの、ワイヤレスであることを忘れてしまいそうなくらいの良質なサウンドを体験することができた。いよいよ、完全ワイヤレスイヤホンもこのレベルの音質を競う時代が来たかと、とても喜ばしく思った。

デジタルクロスオーバーの調整で、複数のイヤホンを使い分けるように楽しめる

前のページ 1 2 次のページ

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新

WEB