公開日 2020/12/27 07:00
香る“オーディオ豆“爆誕
「音楽を楽しむためのコーヒー」にマッチする音楽ジャンルは? 飲んで確かめた
編集部:杉山康介
当社・音元出版に入社して早2年、まだまだ勉強中の身ではあるが、ひとつ分かったことがある。オーディオはマニアッ…奥深い趣味ということだ。
もちろん記者も音楽が好きで入社した身なので、「音楽をより良い音で楽しむ」ことの面白さは十二分に体験しているし、手軽に音楽が聴ける現代だからこそ、そこを伝えていくことには意義があると感じている。ただそれはそれとしてオシャレなこともやっていきたい。トレンドを敏感にキャッチして、より良いライフスタイルを提案するのもメディアの役割だからだ。別にモテたいとかじゃなくて。
そんな折に見つけたのが、JBL PROFESSIONALやAKGなどのプロ向け製品を取り扱うヒビノと、東京・奥沢にあるスペシャルティコーヒー専門店「EBONY COFFEE」のコラボレーションから生まれた「ヒビノ×EBONY COFFEE オリジナル・コーヒー」だ。なんでも本商品は、「日常で音楽を聴きながら過ごすシーンをイメージ」してブレンドされているという。
音楽を聴きながら飲みたいコーヒー、まさにファイルウェブで取り上げるにぴったりではないだろうか。果たしてどのようなものなのか、実際に飲んでみた。
■クオリティを保つために“あえてレシピを固定しない”オリジナルブレンド
ご存知の方も多いかもしれないが、コーヒーは“沼”である。実はコーヒーには香りに関係する成分が600以上、あるいは800以上も含まれているとされており、良質なコーヒーともなるとジャスミンやバラのような香りを持つものや、ライムなど柑橘系の味わいのもの、コショウやジンジャーに似た風味のものなど、キャラクターも実に多種多彩だ。
しかも、例えば一口に「ブラジル」と言っても、ブラジルのなんという農園が作っているのか、畑は標高何mにあるのか、収穫後にどのような処理がなされるのかなど、多くの要素が味に影響してくるため、一度ハマると抜け出せない面白さがある。不純な導入をしたが、記者も数年前から両足ズブズブにハマっている身だ。
「ヒビノ×EBONY COFFEE オリジナル・コーヒー」を手掛けるEBONY COFFEEは「世界に5%程度しか流通していないスペシャルティコーヒーの中でも、ハイエンドの品質の豆のみを取り扱うスペシャルティコーヒー専門店」だという。オーディオで言えば “フラグシップ級” の豆のみを取り扱っているとなれば、期待しないわけにはいかない。
ラインナップは中煎りの「シティ・ロースト」と、深煎りの「フレンチ・ロースト」の2種類。一般的なブレンドといえば、ブラジル50%/コロンビア50%というようにレシピを固定しているものがほとんどだが、本商品は通年ブレのない出来になるよう、旬の豆を厳選して作っているそうだ。実際、ラベルにも配合比率などは一切記載されておらず、味への自信や「スペックでなくコーヒーそのものを楽しんでほしい」という思いを感じさせる。
そして最大の特徴は「音楽を聴きながら飲みたいブレンド」であること。当社には雑誌「オーディオアクセサリー」「アナログ」などでも使っている自慢の試聴室がある。これを使わない手はないだろう。同じくコーヒー沼に浸かっている編集部員・平山とともに、音楽を聴きながら本コーヒーを飲んでみた。さあ、ここからは大人の時間だ…。
■ピアノや協奏曲が似合う「シティ・ロースト」
まずは「シティ・ロースト」から。販売ページでは「柔らかな果実味とふくよかなコク、フローラルな香りにほんのり甘い余韻が心地良い、透明感のあるフレーバーに仕上げています。ジューシーさとボディ感の調和を重視した、バランスの良い香味」と紹介されているブレンドだ。
杉山:酸味をかなり抑えてありますけど、苦味以上に豆や芋、穀物的な甘味が強く出ている印象があります。
平山:ベリーっぽい印象がありますね。例えるならモカ・シダモのような…。飲みごたえはしっかりしてますけど後味がスッと消えるので、すごくクリーンな飲み口で飲みやすい。オーディオ的に言えばS/Nの高い味してますね。
杉山:音楽としては、ショパンの「子犬のワルツ」や「英雄ポロネーズ」など、ピアノ系の楽曲と相性いいですね。
平山:確かに! 明るめの協奏曲やピアノソロがマッチする印象です。あとクラシックだけでなく、Earth Wind&Fireの「September」みたいなポップスとも案外合うかもしれません。
杉山:Stevie Wonderの「Isn't she lovely」とかもいいですね。明るめな楽曲や、跳ねるような曲調の音楽であれば割と幅広いジャンルとマッチするコーヒーかな、と思いました。
■「フレンチ・ロースト」はジャズ喫茶のような雰囲気
続いては「フレンチ・ロースト」だ。こちらは今年の10月から新たにラインナップに加わったもので、「密度のある滑らかな触感、深煎りでも焦げ臭を感じさせない、コーヒー本来の香りを活かしたローストに仕上げました。奥行きのある豊かなボディを感じつつ、クリーンで上品さを備えた味わい」だと紹介されている。
平山:後味にブラウンシュガー的なコクと甘味がありますね。飲みごたえも深煎りらしくどっしりしていますけど、こちらもクリーンなので案外飲みやすく、音楽を邪魔しない印象です。
杉山:いわゆる深煎りコーヒーらしいどっしり感、ストロングな苦味ですね。薄暗くて年季の入ったジャズ喫茶をイメージさせるような雰囲気で…個人的にこれはアート・ブレーキーの「Moanin'」、それもレコードで聴きながら飲むのがベストマッチだと思います。
平山:ジャズとの相性が抜群に良いですよね。とはいえジャズしか合わないというわけでもなく、例えばキリンジの「エイリアンズ」みたいなしっとりした音楽も、一層雰囲気が出ますね。
杉山:それぞれテイストの違うブレンドですけど、S/Nが高くて飲みやすい点は共通してますよね。200g入りで1,400円と、一般的なお店で売っているコーヒー豆より割高ではありますが、逆に言えば数百円の上乗せでフラグシップの味が楽しめるわけなので、音楽をより楽しむために敢えていいコーヒーを飲む、というのも面白いのではないでしょうか…。
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編集O:君たち仕事ほったらかして何やってんの?
杉山:ゲェッ! 上司!?
杉山:この局面、怒られずに乗り切るためにはミイラ取りをミイラにするしかない!
編集O:いや年の瀬の忙しいタイミングでそれはマジでやばいから…
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編集O:最高のコーヒーを嗜みながら音楽を楽しむ。人生にはこういう時間も必要ですね。
杉山:分かっていただけたようで何よりです。特に今は自宅で過ごす時間が増えているわけですし、いつも飲むコーヒーもグレードアップしてみれば、おうち時間がより豊かなものになるかと思います。「ヒビノ×EBONY COFFEE オリジナル・コーヒー」、読者の皆様も試してみてはいかがでしょうか。
もちろん記者も音楽が好きで入社した身なので、「音楽をより良い音で楽しむ」ことの面白さは十二分に体験しているし、手軽に音楽が聴ける現代だからこそ、そこを伝えていくことには意義があると感じている。ただそれはそれとしてオシャレなこともやっていきたい。トレンドを敏感にキャッチして、より良いライフスタイルを提案するのもメディアの役割だからだ。別にモテたいとかじゃなくて。
そんな折に見つけたのが、JBL PROFESSIONALやAKGなどのプロ向け製品を取り扱うヒビノと、東京・奥沢にあるスペシャルティコーヒー専門店「EBONY COFFEE」のコラボレーションから生まれた「ヒビノ×EBONY COFFEE オリジナル・コーヒー」だ。なんでも本商品は、「日常で音楽を聴きながら過ごすシーンをイメージ」してブレンドされているという。
音楽を聴きながら飲みたいコーヒー、まさにファイルウェブで取り上げるにぴったりではないだろうか。果たしてどのようなものなのか、実際に飲んでみた。
■クオリティを保つために“あえてレシピを固定しない”オリジナルブレンド
ご存知の方も多いかもしれないが、コーヒーは“沼”である。実はコーヒーには香りに関係する成分が600以上、あるいは800以上も含まれているとされており、良質なコーヒーともなるとジャスミンやバラのような香りを持つものや、ライムなど柑橘系の味わいのもの、コショウやジンジャーに似た風味のものなど、キャラクターも実に多種多彩だ。
しかも、例えば一口に「ブラジル」と言っても、ブラジルのなんという農園が作っているのか、畑は標高何mにあるのか、収穫後にどのような処理がなされるのかなど、多くの要素が味に影響してくるため、一度ハマると抜け出せない面白さがある。不純な導入をしたが、記者も数年前から両足ズブズブにハマっている身だ。
「ヒビノ×EBONY COFFEE オリジナル・コーヒー」を手掛けるEBONY COFFEEは「世界に5%程度しか流通していないスペシャルティコーヒーの中でも、ハイエンドの品質の豆のみを取り扱うスペシャルティコーヒー専門店」だという。オーディオで言えば “フラグシップ級” の豆のみを取り扱っているとなれば、期待しないわけにはいかない。
ラインナップは中煎りの「シティ・ロースト」と、深煎りの「フレンチ・ロースト」の2種類。一般的なブレンドといえば、ブラジル50%/コロンビア50%というようにレシピを固定しているものがほとんどだが、本商品は通年ブレのない出来になるよう、旬の豆を厳選して作っているそうだ。実際、ラベルにも配合比率などは一切記載されておらず、味への自信や「スペックでなくコーヒーそのものを楽しんでほしい」という思いを感じさせる。
そして最大の特徴は「音楽を聴きながら飲みたいブレンド」であること。当社には雑誌「オーディオアクセサリー」「アナログ」などでも使っている自慢の試聴室がある。これを使わない手はないだろう。同じくコーヒー沼に浸かっている編集部員・平山とともに、音楽を聴きながら本コーヒーを飲んでみた。さあ、ここからは大人の時間だ…。
■ピアノや協奏曲が似合う「シティ・ロースト」
まずは「シティ・ロースト」から。販売ページでは「柔らかな果実味とふくよかなコク、フローラルな香りにほんのり甘い余韻が心地良い、透明感のあるフレーバーに仕上げています。ジューシーさとボディ感の調和を重視した、バランスの良い香味」と紹介されているブレンドだ。
杉山:酸味をかなり抑えてありますけど、苦味以上に豆や芋、穀物的な甘味が強く出ている印象があります。
平山:ベリーっぽい印象がありますね。例えるならモカ・シダモのような…。飲みごたえはしっかりしてますけど後味がスッと消えるので、すごくクリーンな飲み口で飲みやすい。オーディオ的に言えばS/Nの高い味してますね。
杉山:音楽としては、ショパンの「子犬のワルツ」や「英雄ポロネーズ」など、ピアノ系の楽曲と相性いいですね。
平山:確かに! 明るめの協奏曲やピアノソロがマッチする印象です。あとクラシックだけでなく、Earth Wind&Fireの「September」みたいなポップスとも案外合うかもしれません。
杉山:Stevie Wonderの「Isn't she lovely」とかもいいですね。明るめな楽曲や、跳ねるような曲調の音楽であれば割と幅広いジャンルとマッチするコーヒーかな、と思いました。
■「フレンチ・ロースト」はジャズ喫茶のような雰囲気
続いては「フレンチ・ロースト」だ。こちらは今年の10月から新たにラインナップに加わったもので、「密度のある滑らかな触感、深煎りでも焦げ臭を感じさせない、コーヒー本来の香りを活かしたローストに仕上げました。奥行きのある豊かなボディを感じつつ、クリーンで上品さを備えた味わい」だと紹介されている。
平山:後味にブラウンシュガー的なコクと甘味がありますね。飲みごたえも深煎りらしくどっしりしていますけど、こちらもクリーンなので案外飲みやすく、音楽を邪魔しない印象です。
杉山:いわゆる深煎りコーヒーらしいどっしり感、ストロングな苦味ですね。薄暗くて年季の入ったジャズ喫茶をイメージさせるような雰囲気で…個人的にこれはアート・ブレーキーの「Moanin'」、それもレコードで聴きながら飲むのがベストマッチだと思います。
平山:ジャズとの相性が抜群に良いですよね。とはいえジャズしか合わないというわけでもなく、例えばキリンジの「エイリアンズ」みたいなしっとりした音楽も、一層雰囲気が出ますね。
杉山:それぞれテイストの違うブレンドですけど、S/Nが高くて飲みやすい点は共通してますよね。200g入りで1,400円と、一般的なお店で売っているコーヒー豆より割高ではありますが、逆に言えば数百円の上乗せでフラグシップの味が楽しめるわけなので、音楽をより楽しむために敢えていいコーヒーを飲む、というのも面白いのではないでしょうか…。
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編集O:君たち仕事ほったらかして何やってんの?
杉山:ゲェッ! 上司!?
杉山:この局面、怒られずに乗り切るためにはミイラ取りをミイラにするしかない!
編集O:いや年の瀬の忙しいタイミングでそれはマジでやばいから…
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編集O:最高のコーヒーを嗜みながら音楽を楽しむ。人生にはこういう時間も必要ですね。
杉山:分かっていただけたようで何よりです。特に今は自宅で過ごす時間が増えているわけですし、いつも飲むコーヒーもグレードアップしてみれば、おうち時間がより豊かなものになるかと思います。「ヒビノ×EBONY COFFEE オリジナル・コーヒー」、読者の皆様も試してみてはいかがでしょうか。