公開日 2021/10/26 22:00
画面は6.8インチに
新型「Kindle Paperwhite」を早速チェック!大画面化で読みやすさがかなりアップした
編集部:平山洸太
Amazonの電子書籍リーダー「Kindle Paperwhite」に、第11世代となる新モデルが登場した。いちはやく使用できる機会を得たので、特徴や使い勝手などについて、インプレッションをお伝えしたい。
最新版のKindle Paperwhite(第11世代)では、ディスプレイサイズが6.8インチに大型化。そのほかレスポンスの向上や内蔵型ライトの強化など、3年越しのアップデートにふさわしい進化を遂げている。
Kindle Paperwhiteといえば、Amazonの電子書籍リーダーのなかでも、一番人気といっていいモデルだ。なお、Kindleシリーズのラインナップは大きく3つで、エントリーの「Kindle」、通常モデルの「Kindle Paperwhite」、最上位モデルの「Kindle Oasis」が用意されている。
今回は、税込16,980円の通常モデル(8GB/広告なし)を試したが、同じ価格でキッズモデルもラインナップされる。同モデルでは、1年間のAmazon Kids+サービス、2年間の保証、保護用のキッズカバーが付属する。
また、Paperwhiteのバリエーションとして、ワイヤレス充電と明るさの自動調整に対応する32GBモデル「シグニチャー エディション」も用意。こちらは税込19,980円で、11月10日の登場を予定している。
■画面の大型化で漫画も読みやすく
今回のモデルでは先述のように、画面が大きくなったのが最も大きなポイント。これまでは6インチの電子ペーパーを搭載していたが、6.8インチに大型化。最上位モデルOasisの7インチに迫る大きさで、文庫本と並べてみるとほぼ同じサイズだ。
特に漫画を読むようなユーザーにとって、これまでの6インチというのは “小さくて読みにくい” と感じる方も少なくなかっただろう。それが一回り以上も大きくなり、かなり読みやすくなった。
また通常の書籍でも、画面が大きいと一度に表示できる文字量が増えるので、やはり読みやすくなる。なお、解像度は従来の300ppiから据え置きだが、文字サイズを小さめに設定しても、フォントはクッキリと表示可能。下位モデルKindleの167ppiではドット感が気になることもあり、予算に余裕があるならPaperwhite以上を選びたいところだ。
余談として、漫画のデータは容量が大きくなりがちなので気をつけたい。本機のストレージは8GBだが、通常の書籍なら数千冊保存できる一方、漫画だと約130冊しか入らない。もし多くの漫画を保存しておきたい場合は、32GBのシグニチャーエディションを選んだほうが良いかもしれない。
■より多くの場面で快適になる“内蔵型ライト”の強化
Kindleシリーズが採用する電子ペーパーのメリットが、反射型のディスプレイということだ。日中の屋外など明るい環境で、スマートフォンの画面が暗くて見づらいという経験はないだろうか。電子ペーパーはそれ自体が発光するのではなく、紙と同じように環境光をあてることで見る仕組みのため、直射日光の当たる場所であっても快適に読書できる。
逆に屋内のような暗いところでは、ディスプレイ表面に設置された内蔵型ライトを利用する。本機では、搭載するLED数を5個から17個に増やすことで、前モデルからさらに高輝度化。試しにiPhone 13と並べてみたが、iPhoneで半分くらいに設定した輝度と、Paperwhiteのフル発光が同じくらいに感じられた。この程度の明るさがあれば、屋内でも困る場面はほとんどなさそうだ。
また今作から、Oasisに搭載されていた「色調調節ライト機能」を新搭載。これまでライトは白一色のみだったが、暖かみのあるアンバーにも変えられるようになった。色は24段階で調節できるほか、指定した時間や日の出/日没に合わせての自動オンオフも可能。夜はアンバーにしてブルーライトを抑えたり、電球色の空間でも馴染む色にできたりと、環境に合わせて活用できる。
■USB Type-Cを採用、バッテリーライフも長く
個人的に歓迎したいのが、バッテリーの充電端子にUSB Type-Cを採用したという点だ。これはKindleシリーズで初。micro USBを搭載するデバイスが減ってきたこともあり、USB Type-Cに統一できるのはありがたい。また、バッテリーライフは最大10週間の利用が可能になっているなど、前モデル比で約65%向上させたとのこと。
本体サイズは125W×174H×8.1Dmm。大画面化にともなって、前モデルから横が9mm、縦が7mm大きくなっている。しかしベゼルが薄くなることで、見た目の印象的にも、よりスタイリッシュな仕上がりに感じる。
また重さは205gと、10gほど重くなった。とはいえ、実際手に持ってみると、男性の場合、片手で左右をつかむことも可能。つまんで持っても大丈夫なくらいだし、これなら長時間の読書でも快適に使用できる。
これは従来モデルでも同様だったが、本体背面が傷つきやすい点には注意したい。マット調のラバー加工がされていて、さらさらした感触で滑りにくくて良いのだが、机においただけで端に傷ができてしまった。同じく指紋も目立ちやすいので、傷や汚れが気になる方は、保護ケースも一緒に検討したい。
◇
スマートフォンやiPad miniなどのタブレット端末で電子書籍を読む方が多いと思う。しかし、Kindleのような電子書籍リーダーでは、より快適な読書が楽しめる。電子ペーパーは目に優しいし、一度フル充電してしまえば、数週間はバッテリーを気にする必要のない点もメリットだ。
特に本機は画面が6.8インチになったことで、漫画もより快適に読めるようになった。もちろん、文庫本などのテキストでも、一度に表示できる量が増えるので、圧倒的に読みやすい。内蔵型ライトも強化されるなど、使いやすさにも磨きがかかった。
新規にKindleシリーズを購入するユーザーには間違いなくPaperwhiteがおすすめだし、前モデルのPaperwhiteから買い替えたとしても、大型化した画面を体験できるだろう。逆に、上位モデルのOasisとの差が減ってしまったので、わざわざ倍近い価格のOasisを購入する必要が減ったともいえる。
電子書籍を読むために考えられたスペックもさることながら、スマートフォンなどで読むのとは違い、通知や他のアプリを気にしなくていいというメリットもある。そういった点から、快適に読書を楽しみたいユーザーだけでなく、集中して本を読みたいユーザーにもぜひ試してみてほしいモデルだ。
最新版のKindle Paperwhite(第11世代)では、ディスプレイサイズが6.8インチに大型化。そのほかレスポンスの向上や内蔵型ライトの強化など、3年越しのアップデートにふさわしい進化を遂げている。
Kindle Paperwhiteといえば、Amazonの電子書籍リーダーのなかでも、一番人気といっていいモデルだ。なお、Kindleシリーズのラインナップは大きく3つで、エントリーの「Kindle」、通常モデルの「Kindle Paperwhite」、最上位モデルの「Kindle Oasis」が用意されている。
今回は、税込16,980円の通常モデル(8GB/広告なし)を試したが、同じ価格でキッズモデルもラインナップされる。同モデルでは、1年間のAmazon Kids+サービス、2年間の保証、保護用のキッズカバーが付属する。
また、Paperwhiteのバリエーションとして、ワイヤレス充電と明るさの自動調整に対応する32GBモデル「シグニチャー エディション」も用意。こちらは税込19,980円で、11月10日の登場を予定している。
■画面の大型化で漫画も読みやすく
今回のモデルでは先述のように、画面が大きくなったのが最も大きなポイント。これまでは6インチの電子ペーパーを搭載していたが、6.8インチに大型化。最上位モデルOasisの7インチに迫る大きさで、文庫本と並べてみるとほぼ同じサイズだ。
特に漫画を読むようなユーザーにとって、これまでの6インチというのは “小さくて読みにくい” と感じる方も少なくなかっただろう。それが一回り以上も大きくなり、かなり読みやすくなった。
また通常の書籍でも、画面が大きいと一度に表示できる文字量が増えるので、やはり読みやすくなる。なお、解像度は従来の300ppiから据え置きだが、文字サイズを小さめに設定しても、フォントはクッキリと表示可能。下位モデルKindleの167ppiではドット感が気になることもあり、予算に余裕があるならPaperwhite以上を選びたいところだ。
余談として、漫画のデータは容量が大きくなりがちなので気をつけたい。本機のストレージは8GBだが、通常の書籍なら数千冊保存できる一方、漫画だと約130冊しか入らない。もし多くの漫画を保存しておきたい場合は、32GBのシグニチャーエディションを選んだほうが良いかもしれない。
■より多くの場面で快適になる“内蔵型ライト”の強化
Kindleシリーズが採用する電子ペーパーのメリットが、反射型のディスプレイということだ。日中の屋外など明るい環境で、スマートフォンの画面が暗くて見づらいという経験はないだろうか。電子ペーパーはそれ自体が発光するのではなく、紙と同じように環境光をあてることで見る仕組みのため、直射日光の当たる場所であっても快適に読書できる。
逆に屋内のような暗いところでは、ディスプレイ表面に設置された内蔵型ライトを利用する。本機では、搭載するLED数を5個から17個に増やすことで、前モデルからさらに高輝度化。試しにiPhone 13と並べてみたが、iPhoneで半分くらいに設定した輝度と、Paperwhiteのフル発光が同じくらいに感じられた。この程度の明るさがあれば、屋内でも困る場面はほとんどなさそうだ。
また今作から、Oasisに搭載されていた「色調調節ライト機能」を新搭載。これまでライトは白一色のみだったが、暖かみのあるアンバーにも変えられるようになった。色は24段階で調節できるほか、指定した時間や日の出/日没に合わせての自動オンオフも可能。夜はアンバーにしてブルーライトを抑えたり、電球色の空間でも馴染む色にできたりと、環境に合わせて活用できる。
■USB Type-Cを採用、バッテリーライフも長く
個人的に歓迎したいのが、バッテリーの充電端子にUSB Type-Cを採用したという点だ。これはKindleシリーズで初。micro USBを搭載するデバイスが減ってきたこともあり、USB Type-Cに統一できるのはありがたい。また、バッテリーライフは最大10週間の利用が可能になっているなど、前モデル比で約65%向上させたとのこと。
本体サイズは125W×174H×8.1Dmm。大画面化にともなって、前モデルから横が9mm、縦が7mm大きくなっている。しかしベゼルが薄くなることで、見た目の印象的にも、よりスタイリッシュな仕上がりに感じる。
また重さは205gと、10gほど重くなった。とはいえ、実際手に持ってみると、男性の場合、片手で左右をつかむことも可能。つまんで持っても大丈夫なくらいだし、これなら長時間の読書でも快適に使用できる。
これは従来モデルでも同様だったが、本体背面が傷つきやすい点には注意したい。マット調のラバー加工がされていて、さらさらした感触で滑りにくくて良いのだが、机においただけで端に傷ができてしまった。同じく指紋も目立ちやすいので、傷や汚れが気になる方は、保護ケースも一緒に検討したい。
スマートフォンやiPad miniなどのタブレット端末で電子書籍を読む方が多いと思う。しかし、Kindleのような電子書籍リーダーでは、より快適な読書が楽しめる。電子ペーパーは目に優しいし、一度フル充電してしまえば、数週間はバッテリーを気にする必要のない点もメリットだ。
特に本機は画面が6.8インチになったことで、漫画もより快適に読めるようになった。もちろん、文庫本などのテキストでも、一度に表示できる量が増えるので、圧倒的に読みやすい。内蔵型ライトも強化されるなど、使いやすさにも磨きがかかった。
新規にKindleシリーズを購入するユーザーには間違いなくPaperwhiteがおすすめだし、前モデルのPaperwhiteから買い替えたとしても、大型化した画面を体験できるだろう。逆に、上位モデルのOasisとの差が減ってしまったので、わざわざ倍近い価格のOasisを購入する必要が減ったともいえる。
電子書籍を読むために考えられたスペックもさることながら、スマートフォンなどで読むのとは違い、通知や他のアプリを気にしなくていいというメリットもある。そういった点から、快適に読書を楽しみたいユーザーだけでなく、集中して本を読みたいユーザーにもぜひ試してみてほしいモデルだ。