公開日 2019/04/26 06:00
【連載】ガジェットTIPS
Bluetoothイヤホンの音、盗み聞きできる? できない?
海上忍
Bluetoothオーディオは、スマートフォンなどの送信側とイヤホンなどの受信側が連携することで成り立ちます。そのどちらかになんらかの細工を施せば、その音を盗み聞きできる可能性はゼロではありませんが、著しく困難といえるでしょう。
なぜなら、Bluetoothでは送信側と受信側は相互に登録(ペアリング)する必要があるからです。近ごろのBluetoothオーディオ機器は、「Bluetooth 2.1+EDR」という規格に準拠していますが、そこではペアリングを実行したときに「リンクキー」と呼ばれる128ビットの秘密データが生成され、実際に通信するときそのリンクキーを使い内容が暗号化されます。
理屈のうえでは、ペアリング時に生成されたリンクキーを偽装すれば通信内容を傍受できることになりますが、リンクキーはECDH(楕円曲線ディフィー・ヘルマン鍵共有)アルゴリズムという安全性の高い方式で生成されるうえ、多くの場合外部からアクセスしにくい基板上のどこかへ保存されます。つまり、信号の傍受には周到な準備とそれなりの機材が必要です。
自宅や職場のように長時間スマートフォン/イヤホンを放置しかねない環境はともかく、電車など公共交通機関で偶然出くわした人のBluetoothオーディオの内容を傍受することは、よほど脆弱なセキュリティホールでも発見されないかぎり、ほぼ不可能です。実際問題、傍受よりもイヤホンからの “音漏れ” で内容を知られてしまうほうが、よほど現実的な危険といえるのではないでしょうか。
なぜなら、Bluetoothでは送信側と受信側は相互に登録(ペアリング)する必要があるからです。近ごろのBluetoothオーディオ機器は、「Bluetooth 2.1+EDR」という規格に準拠していますが、そこではペアリングを実行したときに「リンクキー」と呼ばれる128ビットの秘密データが生成され、実際に通信するときそのリンクキーを使い内容が暗号化されます。
理屈のうえでは、ペアリング時に生成されたリンクキーを偽装すれば通信内容を傍受できることになりますが、リンクキーはECDH(楕円曲線ディフィー・ヘルマン鍵共有)アルゴリズムという安全性の高い方式で生成されるうえ、多くの場合外部からアクセスしにくい基板上のどこかへ保存されます。つまり、信号の傍受には周到な準備とそれなりの機材が必要です。
自宅や職場のように長時間スマートフォン/イヤホンを放置しかねない環境はともかく、電車など公共交通機関で偶然出くわした人のBluetoothオーディオの内容を傍受することは、よほど脆弱なセキュリティホールでも発見されないかぎり、ほぼ不可能です。実際問題、傍受よりもイヤホンからの “音漏れ” で内容を知られてしまうほうが、よほど現実的な危険といえるのではないでしょうか。
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