公開日 2023/05/02 06:40
アップルTIPS
iPhoneで映える写真を撮る!プロのフォトグラファーに聞いた実践テクニック
山本 敦
今年の大型連休は久しぶりに本格的な旅行にも出かけられそうだ。今回は最新のiPhone 14シリーズで旅の大切な思い出を “映える写真” に残すために、プロのフォトグラファーに「知っておきたい即戦力フォトテクニック」を聞いた。
筆者は今回、インスタグラムでフォローしているふたりのフォトグラファーにiPhoneのカメラを活用する方法を教えていただいた。
SHOHKI ENOさんは美術大学に通い、インダストリアルデザインとグラフィックデザインを専攻したという気鋭の写真家・フォトグラファーだ。
Web:http://iameno.com/
Instagram :@eeeeeeeno
ENOさんの写真は人物のポートレートから風景写真まで、被写体の躍動感を引き立たせる構図がとても魅力的だと筆者は感じている。ENOさんは写真の構図を決める際にはファインダーの中で、つまりiPhoneなどスマホの場合であればプレビュー画面の中で「水平・垂直の線」を意識することを始点としているそうだ。
国内に現存する公立美術館の中では最古の建築として知られる、京都市京セラ美術館の2階西広間をENOさんが撮影した写真をご覧いただこう。
iPhone 14 Proシリーズ、iPhone 14シリーズが搭載する0.5倍の超広角カメラが、1階のフロアから2階のステンドガラスの天井までの空間を広々と捉え、まるでその場所にいるみたいに生々しい臨場感を体験させてくれる。
最近のiPhone 14 Pro/iPhone 14シリーズには、35mm換算で13mm相当の超広角カメラが搭載されている。デジタルカメラの場合も同様だが、実は超広角レンズで写真や動画を撮影すると画像の周辺に歪みが生じやすい。ENOさんの写真は直線が複雑に交差する被写体の「線」を整然と記録しているところにも注目したい。どっしりとした安定感が生まれ、ドアの向こうに広がる空間に視線を誘われる。
ENOさんが同じ京セラ美術館で、iPhone 14 Pro Maxの望遠カメラで撮影したというもう一つの写真も紹介したい。人間の視線が、左上から右下方向に誘導されると心地よく感じる効果を意識して、ENOさんはこの写真の構図を決めたという。ペンダントライトが整然と並ぶリズム感が見事だ。
iPhoneのカメラアプリで写真や動画を撮影する際に「グリッド」、つまりはガイドラインをプレビュー画面に表示すると水平・垂直の方向性がより正確に把握できる。ENOさんがおすすめする機能だ。iOSの「設定」から「カメラ」アプリを選択。構図のメニューから「グリッド」をオンにしよう。
iPhone 13 Proシリーズ以降のProモデルから、超広角カメラを使って被写体まで最短2cmまで近付いてマクロ撮影(近接撮影)が楽しめるようになった。ENOさんがiPhone 14 Pro Maxのカメラを使って花にクローズアップした写真は、ガラス玉のように輝く水滴と鮮やかな色彩が力強く映える。普段から見慣れた被写体も、iPhone 14 Proシリーズのマクロ撮影を使うと、まるで異世界の空間を切り取ったような不思議な写真や動画に仕上がる。
iPhone 14 Proシリーズのカメラはフォーカス合わせが瞬時に、かつ正確にできるところが魅力だ。ENOさんは、iPhoneのカメラの特性や様々な機能をふだんから試して、それぞれの特徴をよく把握しておくことで、映える写真を残せる機会も増えるのではないかと語ってくれた。
次に話を聞いたのは、旅をテーマにインスタグラムなどのSNSに魅力的な写真や動画の数々を公開しているトラベルインスタグラマーのKyoko Uedaさんだ。Uedaさんにはこの春に京都へ足を運んだフォトツアーの成果をうかがった。
Web:https://phototravel-japan.com/
Instagram : @kyoko1903
Uedaさんは、旅先で映える写真を撮るために大事なことは「下準備」だという。Uedaさん自身も旅に出る前に、その場所について入念に下調べを行い、撮りたい写真のイメージを可能な限り具体的に思い描くそうだ。
京都の北野天満宮でUedaさんが撮影した写真をご覧いただきたい。絵馬掛け所から本殿を望む写真は鮮やかな朱色が冴え渡る。Uedaさんは、これから写真に撮る風景をプレビューする段階で、色彩のバランスや映える色の配置に気を配っているという。
iPhone 14 Proシリーズのカメラには、連携するハードウェアとソフトウェア、さらには機械学習のアルゴリズムを組み合わせた新しいパイプラインである「フォトニックエンジン」が搭載されている。このフォトニックエンジンにより明るさが足りない環境でも、シンプルにシャッターを切るだけで明るく精細感にも富む写真が撮れる。
仁和寺にほど近い旧邸御室にて、Uedaさんが舞妓の女性を撮影した写真にも注目したい。落ち着いた陰影のバランスにより、写真の向こう側にしっとりとした空気感が漂っている。被写体の暗部を引き締めることによって自然な立体感が生まれている。
iOSに標準搭載されている「写真」アプリの「編集」機能を使えば、iPhoneで撮影した写真の色あいや明暗のバランスが後から自在に調整できる。Uedaさんもよく「写真」アプリで整えた作品をSNSに投稿しているという。さらに細かいところまで写真の補正を行う場合、UedaさんはiOS版のAdobe Photoshop Lightroomもおすすめだという。iOS版は主要な機能が無料で試せるところも魅力だ。
iPhone 14 Proシリーズは3つのレンズが異なるカメラを使い分けることで様々な写真や動画が撮れる。24mm広角カメラには画面のアイコンをタップするだけで、ズーム比率を2倍に素速く切り換えられる望遠撮影機能がある。
Uedaさんもお気に入りだというこの機能を使うと、被写体とカメラの間に一定の距離がつくれる。例えば料理の上に「スマホの影」が落ちることなく、色鮮やかな被写体を明るく引き立たせることができる。そしてiPhone 14 Proシリーズには光学3倍の望遠カメラもある。被写体の情報をぎゅっと詰め込んだような圧縮感のある風景写真を撮りたい時に、UedaさんはよくiPhone 14 Proの望遠カメラを活用するそうだ。
これから旅に出る機会にぜひ、プロのフォトグラファーによるiPhoneのフォトテクニックを実践してみてほしい。
■便利な「グリッド機能」。構図を意識しながら安定感あふれる写真を撮る
筆者は今回、インスタグラムでフォローしているふたりのフォトグラファーにiPhoneのカメラを活用する方法を教えていただいた。
SHOHKI ENOさんは美術大学に通い、インダストリアルデザインとグラフィックデザインを専攻したという気鋭の写真家・フォトグラファーだ。
Web:http://iameno.com/
Instagram :@eeeeeeeno
ENOさんの写真は人物のポートレートから風景写真まで、被写体の躍動感を引き立たせる構図がとても魅力的だと筆者は感じている。ENOさんは写真の構図を決める際にはファインダーの中で、つまりiPhoneなどスマホの場合であればプレビュー画面の中で「水平・垂直の線」を意識することを始点としているそうだ。
国内に現存する公立美術館の中では最古の建築として知られる、京都市京セラ美術館の2階西広間をENOさんが撮影した写真をご覧いただこう。
iPhone 14 Proシリーズ、iPhone 14シリーズが搭載する0.5倍の超広角カメラが、1階のフロアから2階のステンドガラスの天井までの空間を広々と捉え、まるでその場所にいるみたいに生々しい臨場感を体験させてくれる。
最近のiPhone 14 Pro/iPhone 14シリーズには、35mm換算で13mm相当の超広角カメラが搭載されている。デジタルカメラの場合も同様だが、実は超広角レンズで写真や動画を撮影すると画像の周辺に歪みが生じやすい。ENOさんの写真は直線が複雑に交差する被写体の「線」を整然と記録しているところにも注目したい。どっしりとした安定感が生まれ、ドアの向こうに広がる空間に視線を誘われる。
ENOさんが同じ京セラ美術館で、iPhone 14 Pro Maxの望遠カメラで撮影したというもう一つの写真も紹介したい。人間の視線が、左上から右下方向に誘導されると心地よく感じる効果を意識して、ENOさんはこの写真の構図を決めたという。ペンダントライトが整然と並ぶリズム感が見事だ。
iPhoneのカメラアプリで写真や動画を撮影する際に「グリッド」、つまりはガイドラインをプレビュー画面に表示すると水平・垂直の方向性がより正確に把握できる。ENOさんがおすすめする機能だ。iOSの「設定」から「カメラ」アプリを選択。構図のメニューから「グリッド」をオンにしよう。
iPhone 13 Proシリーズ以降のProモデルから、超広角カメラを使って被写体まで最短2cmまで近付いてマクロ撮影(近接撮影)が楽しめるようになった。ENOさんがiPhone 14 Pro Maxのカメラを使って花にクローズアップした写真は、ガラス玉のように輝く水滴と鮮やかな色彩が力強く映える。普段から見慣れた被写体も、iPhone 14 Proシリーズのマクロ撮影を使うと、まるで異世界の空間を切り取ったような不思議な写真や動画に仕上がる。
iPhone 14 Proシリーズのカメラはフォーカス合わせが瞬時に、かつ正確にできるところが魅力だ。ENOさんは、iPhoneのカメラの特性や様々な機能をふだんから試して、それぞれの特徴をよく把握しておくことで、映える写真を残せる機会も増えるのではないかと語ってくれた。
■写真を撮る「前の準備」と「後の編集」
次に話を聞いたのは、旅をテーマにインスタグラムなどのSNSに魅力的な写真や動画の数々を公開しているトラベルインスタグラマーのKyoko Uedaさんだ。Uedaさんにはこの春に京都へ足を運んだフォトツアーの成果をうかがった。
Web:https://phototravel-japan.com/
Instagram : @kyoko1903
Uedaさんは、旅先で映える写真を撮るために大事なことは「下準備」だという。Uedaさん自身も旅に出る前に、その場所について入念に下調べを行い、撮りたい写真のイメージを可能な限り具体的に思い描くそうだ。
京都の北野天満宮でUedaさんが撮影した写真をご覧いただきたい。絵馬掛け所から本殿を望む写真は鮮やかな朱色が冴え渡る。Uedaさんは、これから写真に撮る風景をプレビューする段階で、色彩のバランスや映える色の配置に気を配っているという。
iPhone 14 Proシリーズのカメラには、連携するハードウェアとソフトウェア、さらには機械学習のアルゴリズムを組み合わせた新しいパイプラインである「フォトニックエンジン」が搭載されている。このフォトニックエンジンにより明るさが足りない環境でも、シンプルにシャッターを切るだけで明るく精細感にも富む写真が撮れる。
仁和寺にほど近い旧邸御室にて、Uedaさんが舞妓の女性を撮影した写真にも注目したい。落ち着いた陰影のバランスにより、写真の向こう側にしっとりとした空気感が漂っている。被写体の暗部を引き締めることによって自然な立体感が生まれている。
iOSに標準搭載されている「写真」アプリの「編集」機能を使えば、iPhoneで撮影した写真の色あいや明暗のバランスが後から自在に調整できる。Uedaさんもよく「写真」アプリで整えた作品をSNSに投稿しているという。さらに細かいところまで写真の補正を行う場合、UedaさんはiOS版のAdobe Photoshop Lightroomもおすすめだという。iOS版は主要な機能が無料で試せるところも魅力だ。
iPhone 14 Proシリーズは3つのレンズが異なるカメラを使い分けることで様々な写真や動画が撮れる。24mm広角カメラには画面のアイコンをタップするだけで、ズーム比率を2倍に素速く切り換えられる望遠撮影機能がある。
Uedaさんもお気に入りだというこの機能を使うと、被写体とカメラの間に一定の距離がつくれる。例えば料理の上に「スマホの影」が落ちることなく、色鮮やかな被写体を明るく引き立たせることができる。そしてiPhone 14 Proシリーズには光学3倍の望遠カメラもある。被写体の情報をぎゅっと詰め込んだような圧縮感のある風景写真を撮りたい時に、UedaさんはよくiPhone 14 Proの望遠カメラを活用するそうだ。
これから旅に出る機会にぜひ、プロのフォトグラファーによるiPhoneのフォトテクニックを実践してみてほしい。
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