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ADV-M71-S

DENON
ADV-M71-S

¥77,000(税抜)

発売:2003年7月上旬
このモデルは生産を完了しています
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「ドルビーバーチャルスピーカー機能」を搭載、“ラビシア”シリーズのハイコンポ

ビジュアルグランプリ2004 ≪AVアンプ部門≫受賞モデル

<SPEC>
【DVD部】
●再生可能ディスク:DVD-VIDEO、VCD、CD-DA、CD-R、CD-RW
【アンプ部】
●対応基本デコード機能:ドルビーデジタル・dts ・AAC ・PCM)
●対応サラウンドフォーマット:ドルビーバーチャルスピーカー・ドルビーヘッドフォン・ドルビープロロジックII
●定格出力:20W+20W(8Ω、20Hz〜20kHz、T.H.D.0.08%)
●実用最大出力:35W+35W(6Ω、1kHz、EIAJ)
●再生周波数特性:10Hz〜50kHz(+0、-3dB、2chダイレクトモード時)
●S/N比:98dB(2chダイレクトモード時)
●適合スピーカーインピーダンス:6Ω〜16Ω
●入力感度・インピーダンス:200mV/47kΩ
●トーンコントロール:BASS/±10dB(100Hz)、TREBLE/±10dB(10kHz)
【FM部】
●受信周波数帯域:76.0MHz〜108MHz
●実用感度:1.5μV/75Ω(12.8dBf)
【AM部】
●受信周波数:522kHz〜1629kHz
●実用感度:20μV
【総合】
●消費電力:65W(スタンバイ時:約0.6W)
●外形寸法:210W×95H×367D mm(突起部含まず)
●質量:3.5kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

高品位のバーチャルサラウンド再生

DVDプレーヤーの世帯普及率が登場5年を経て、25%のラインを越えて浸透度を高めており、DVDレコーダーの急速な人気の高まりと共に、真のディスク時代が到来したと言えそうだ。そして次のテーマは、DVDプレーヤーをテレビに繋いだだけの多くの人たちを、サラウンドの世界に引きずり込むことである。サラウンドシステムを家庭に導入する際の最大の障害は、スピーカーをリアにも置かなければならないこと、ケーブルを部屋の中に長々と引き回さねばならないことだ。この当然なことも、インテリア性がライフスタイルの重要な要素となってきた現在、これはかなり高いハードルと言えよう。フロントスピーカーだけでサラウンド音場を再現しようというバーチャル・サラウンドシステムは従来からあり、新鮮味は乏しいが“ドルビーバーチャルスピーカー機能”というのが気になるところ。そのドルビー研究所が開発した最新のサラウンドフォーマットを、世界初搭載というDVDチューナーアンプがADV-M71-Sだ。

通常のバーチャル方式と異なり、5.1chにデコードしたデータを基にバーチャル処理することでセパレーションを高め、定位感や移動感の滑らかさを実現させている。視聴した『ハリー・ポッターと秘密の部屋』Chap.8の暴れ柳の怒りの表現力、Chap.15の空中スポーツ“クィディッチ”のスピード感溢れる縦横無尽な動きもスムース。実体感の薄い従来のバーチャル・サラウンドとは次元の異なるエンターテインメント性を持つ。今回は同時発売の“ラピシア”シリーズから、超広帯域再生を実現した3ウェイ・3スピーカーのペア・システムSC-M31LTD-Mをフロントに使用。5.1chシステムへ拡張可能な3.1chパワーアンプ内蔵のサブウーファーDSW-3.1-Mにて試聴を行った。SC-M31LTD-Mのカバー帯域の広さや単体スピーカーとしての質感が、『綾戸智絵/To you』や『スティーリー・ダン/エブリシング・マスト・ゴー』など話題のCD作品のキレの良さを、明るくアピールしてくれた。ADV-M71-Sは幅210mm、高さ95mmとコンパクトながらアルミの質感が品格を漂わせる。トレイ部のミラーやボタンレイアウトは好みの別れそうなところ。DSPやA/D、D/Aコンバーターなどは上位機と同等のものが搭載され、DVDプログレッシブスキャン機能が高画質再生を可能にしている。色付けのない再現性の高い映像もデノンらしいもの。またドルビーヘッドホン機能搭載で、真夜中でもパーソナルシアターが楽しめるのは有難い。

(text:麻野 勉)