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PIONEER
S-VSL3
¥30,000(税抜)
プラズマとの組み合わせの好適
スタイリッシュなスリムタワー
価格は1本
ビジュアルグランプリ2004 ≪スピーカーシステム・中、大型部門≫受賞モデル
【SPEC】 ●型式:位相反転式フロア型 ●ユニット:8.3cmコーン型(2個)、2.0cmドーム型 ●インピーダンス:6Ω ●周波数帯域:50Hz〜40kHz ●最大入力:80W(JEITA) ●外形寸法:240W×1,080H×240Dmm ●質量:8.0kg(1本)
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
「ティアドロップ型(涙滴型)」のトールボーイスピーカー。といっても特殊な形状ではなく、水平断面が四角いものでは定在波により周波数特性に癖が付きやすいし、それを防ぐために吸音材を増やすと「良い音まで吸われる」という難点がある。特にスリムな形状ではそれが深刻になる。そこで、丸みを持った断面形状のキャビネット(エンクロージャー)が採用されるのである。ここではアルミ押し出し材を採用して、キャビネットが綺麗な減衰曲線の共振になるように工夫している。
バスレフ型の防磁仕様2ウェイだが、3ユニット構成である。つまり8.3cm径のウーファーが2個、2.0cm径のドーム型トゥイーターが1個である。結線は底面で行うので手間がかかるが、スピーカーケーブルを目立たせない設計である。
音楽ソフトは、音量を上げるとダイナミックレンジがそれほど広くないことが分かる。ただしスリムな形状なので音場感は良好。中域のキリッとした描写は声の明瞭度に貢献している。中級クラスまでのアンプとの接続をおすすめしたい。
映画の音はぐっと快活になり設計意図かうかがえる。米語の台詞がそれらしい抑揚であり、鼻にかかったトーンがよく分かる。効果音の重厚感はサブウーファーとの組み合わせで演出するといい。プラズマテレビとの相性は音についても言える。
(text:吉田伊織)