製品情報
PIONEER
VSA-AX5Ai-N
¥220,000(税抜)
「VSA-AX10Ai-N」の技術を数多く投入
ビジュアルグランプリ2005 ≪銅賞≫受賞モデル
ビジュアルグランプリ2005 ≪AVアンプ部門トップ賞≫受賞モデル
【SPEC】
●実用最大出力:160W+160W(JEITA、8Ω、サラウンド時)
160W/ch(フロント2ch、センター1ch、サラウンド2ch、サラウンドバック2ch) ●周波数特性:5Hz〜100kHz(+0dB、-3dB) ●入出力端子:同軸デジタル入力2、光デジタル入力3、アナログ音声(2ch)5、7.1ch入力1、i.LINK端子2、USBオーディオ入力1、ビデオ入力5、Sビデオ入力 5、コンポーネント入力2、D4ビデオ入力2、プリアウト出力…フロント1(L/R)、センター1、リア1(SL/SR)、サブウーファー1、サラウンドバック1(SBL/SBR)、光デジタル出力2、アナログ音声(2ch)2、ビデオ出力4、Sビデオ出力3、コンポーネントビデオ出力1、D4ビデオ出力1 ●外形寸法:420W×188H×464Dmm ●質量:21.2kg ●消費電力:440W
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
高級機のカテゴリーでも競争力のあるモデルだ
本機は型番からわかる通り「VSA-AX5i」の後継機に相当するが、今回はフラグシップ機「VSA-AX10Ai」に搭載された「Advanced MCACC」を新たに搭載して、音場補正機能を大幅に強化してきた。さらに、大容量電解コンデンサーの採用や基板の銅箔の厚みを増すなど、このクラスとしては異例とも言える本格的な音質改善策を盛り込み、アンプとしての基礎体力を高める工夫を凝らす。
MCACCが上位バージョンのアドバンスド仕様に変更された効果は予想以上に大きい。低音の挙動などそれぞれの部屋の残響特性まで考慮して補正を行うため、聴感上のバランスがより自然になる効果が著しい。MCACC自体、他社の同様な機能に対して精度の高さで先行しているが、アドバンスド仕様ではその差がいっそう大きくなっている。
実際に試聴した印象でもその点をはっきり確認することができた。SACDのマルチチャンネル音源では声の前後方向の定位がしっかり定まり、高さの再現力も向上する。DVDビデオではサラウンド成分のつながりが改善されて密度感が高まってくるし、台詞や効果音の質感がリアルに聴こえてくるメリットも確認した。電源回路周辺の音質対策が功を奏し、スピーカー駆動能力に余裕が生まれたことも特筆すべき点と言える。
本機が実現した音質改善は本質的なもので、音楽、映画などソースの種類を問わず、高い水準に到達している。ミドルクラスというより、高級機のカテゴリーで実力を競うことになるだろう。
(TEXT:山之内 正)
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