製品情報
PIONEER
VSA-AX1AV
¥112,381(税抜)
HDMI端子や「フェイズコントロール」を搭載したAVアンプ中級機
【SPEC】●実用最大出力(JEITA、6Ω、サラウンド時):180W×7ch ●定格出力:110W+110W ●周波数特性:5Hz〜100kHz(+0dB、-3dB) ●イン入力S/N比:103dB(IHF-A) ●入力端子:同軸デジタル×2、光デジタル音声×4、オーディオ×3、HDMI×2、USB×1、iPod×1、ビデオ×5、Sビデオ×5、D4ビデオ×2 ●出力端子:音声プリアウト×1(7.1ch)、光デジタル音声×1、オーディオ×1、ビデオ×3、Sビデオ×3、コンポーネントビデオ×1、D4ビデオ×1、HDMI×1、RS232C×1 ●消費電力:345W ●外形寸法:420W×173H×466Dmm ●質量:15.3kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
THX SELECT2に対応した、7.1ch構成のパイオニア製新型AVアンプ。自動音場補正MCACCは、9バンド3次元補正のアドバンスド仕様となった。定在波制御までこなす優れたテクノロジーである。EQカーブに加え、ディレイやレベルまで保存できるようになった。さらに、メモリー数は6つに増加。これを「コンビネーションメモリー」と呼んでおり、例えば映画を観るときと、テレビゲームをするときとで、同じ部屋でも異なる音場パターに加工できるわけだ。
先進のフィーチャーは他にもある。位相のずれを解消する「フェイズコントール」や、圧縮オーディオファイルを高音質化する「サウンドレトリバー」も採用。パワーアンプ部を左右対称パワートレインにし、パワー供給、アナログ回路、デジタル回路、ビデオ部分をお互いに距離を置くことで、ノイズを減少させた「ダイレクトコンストラクション」にも注目したい。
静かだ。S/Nがずば抜けており、急激なアタックへの追従もよく、サウンド全体のダイナミズムが高まった印象だ。オーディオ的な手法を随所に使いつつ、手堅く煮詰めた印象。アンプ設計の原点に戻ったかのようで、はつらつした音質が好ましい。
5.1chの映画音響再生でも、申し分のない空間情報を描いており、清涼感が漂う。セリフ、効果音とも抜けのいい音だ。奔流のようなエネルギーもあるので、ボリュームを絞っても明瞭さを失わない。AVアンプで新風を巻き起こすのは容易に想像できよう。(文/林正儀)