製品情報
PIONEER
VSA-1016V
¥87,619(税抜)
HDMI端子や「フェイズコントロール」を搭載したAVアンプ中級機
【SPEC】●実用最大出力(JEITA、6Ω、サラウンド時):170W×7ch ●定格出力:100W+100W ●周波数特性:5Hz〜100kHz(+0dB、-3dB) ●イン入力S/N比:103dB(IHF-A) ●入力端子:同軸デジタル×2、光デジタル音声×4、オーディオ×3、HDMI×2、USB×1、ビデオ×5、Sビデオ×5、D4ビデオ×2 ●出力端子:音声プリアウト×1(7.1ch)、光デジタル音声×1、オーディオ×1、ビデオ×3、Sビデオ×3、コンポーネントビデオ×1、D4ビデオ×1、HDMI×1 ●消費電力:335W ●外形寸法:420W×173H×466Dmm ●質量:15.3kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
7.1ch構成にまで対応するAVアンプ。エントリー〜ミドルレンジの価格帯に位置するが、低域の位相ずれを補正する「フェイズコントロール」、自動音場補正「MCACC」など同社の特徴的な技術を受け継ぐ。全チャンネルの動作環境を合わせる「シンメトリカル・パワートレイン・デザイン」、左右対称の回路構成でノイズ混入や信号干渉を最小にする「アドバンスド・ダイレクトコンストラクション」といった土台の高音質化も当然だ。
MCACC は上位機種に搭載される「アドバンスド」仕様ではないが、それでも精度の高さは伺える。作業中のオンスクリーン表示からも計測・補正項目の多彩さがわかる。正確・詳細な補正の代償として作業完了までには5分弱を要するが、設置時のみの作業なのでさほど気にはなるまい。
実際に聴いての空間性や音域バランスの良好さは、補正が適切に行われた証なのだろう。特に映画ソースでは、左右にも前後にも自然に広がる、見通しのよい音場を感じられる。音域バランスはやや低域寄りかとも思えるが、映画に関してはそれが適度な迫力を演出する。派手ではないが明瞭な音像。それでいてセリフや効果音には当たりの柔らかさもあり、聴き疲れない。音楽ソースでも傾向は同様で、しなやかさと迫力を併せ持つ、ややメリハリ調の表現だ。
USB端子や圧縮音声補正技術「サウンドレトリバー」の搭載など、デジタルオーディオへの対応も進んでいる。機能的にも音質的にも穴のない、完成度の高いAVアンプだ。(高橋敦)