上位モデルHD320と変わらない高画質記録が可能
GZ-HD300は上位モデルのGZ-HD320と機能・スペック的に異なる部分は、ハードディスク容量が HD320の120GBに対して、本機は60GBとなる。60GBでも十分高画質なハイビジョン画質であるXPモード（ビットレート平均17Mbpsの VBR）で約7時間半の撮影が可能であるため、通常用途であれば、実用的にはまったく問題ないと言える。

HDDの容量以外、基本的な機能はHD320と変わらないため、当然のことながら画質もHD320と同等のスムーズでノイズや癖のない、クリアな映像が得られる。画質という重要な基本部分で手抜きがないのはうれしい限りだ。

もうひとつデザイン面においてHD300ならでは魅力といえるのが、HD320はボディがクリアブラック一色であるのに対して、HD300ではルージュレッド/ロイヤルブルー/プレシャスシルバーの3色が用意されること。筆者はルージュレッドがもっとも華があり、いい色なのではないかと思うが、プレシャスシルバーもクール感がある。このように色の選択だけでもいろいろ楽しめるところが、HD300のキャラクターということだろう。

HD300はハイビジョンビデオカメラをよりいっそうカジュアルに使いたい人にぴったりの製品だ。実際、使っていてHD320よりも全体に軽やかな印象を受ける。静止画の撮影も軽快に楽しめ、普段使いのマルチフォーマットカメラとして重宝しそうだ。

（text：一条真人）