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DCD-SA100

DENON
DCD-SA100

¥200,000(税抜)

発売:2003年7月上旬
このモデルは生産を完了しています
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高級CDから進化を遂げたこだわりのマルチ対応機

オーディオ銘機賞2004 ≪デジタルプレーヤー部門≫受賞モデル

【SPEC】●アナログ出力ch数:6ch(最大、SACD)、2ch(CD) ●再生周波数範囲:2Hz〜100kHz(SACD)、2Hz〜20kHz(CD) ●再生周波数特性:2Hz〜50kHz(-3dB、SACD)、2Hz〜20kHz(CD) ●SN比:113dB(可聴帯域、SACD)、118dB(CD) ●Dレンジ:107dB(可聴帯域、SACD)、100dB(CD) ●高調波歪率:0.0008%(1kHz、可聴帯域、SACD)、0.0017%(CD) ●出力レベル:2.0V(10kΩ) ●デジタル出力(CD):同軸、光 ●信号方式:1ビットDSD(SACD)、16ビットリニアPCM(CD) ●fs周波数:2.822MHz(SACD)、44.1kHz(CD) ●消費電力:28W ●外形寸法:434W×135H×340Dmm ●質量:14.9kg ●問い合わせ先:(株)デノン TEL/03-3837-8919
同社のCDプレーヤー「DCD-1650SR-N」をベースに、スーパーオーディオCD再生機能を搭載した。2チャンネルオーディオ回路とサラウンドオーディオ回路をセパレートした設計を採用。基板から出力端子にいたるまで独立配置とし、お互いの干渉を極力軽減した高音質設計が施されている。

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

上級機に迫る余韻を表現

本機は、ステレオ再生系とマルチch再生系の相互干渉を抑えることにこだわりを見せた。高級CDプレーヤーの進化形としては当然の配慮といっていいだろう。センター、リア、サブウーファーの各chは基板から出力端子まで独立させ、さらにステレオソース再生時は、これら使用していないchの電源を遮断し、再生音への影響を未然に防ぐ。CDやステレオ収録のSACDを聴くときは、2ch再生機として動作するというわけだ。

その一方で、マルチch再生の利便性にも配慮を怠らない。スピーカーのサイズとレベル調整機能を追加したことそのひとつ。もちろん固定出力も選択できるが、組み合わせるアンプの性能によっては、プレーヤー側で調整した出力を取り出す方が有利な場合もある。

CDの音調は、芯があり、彫りの深い力強さの一方で、きめの細かさ、繊細なニュアンスの再現力も兼ね備える。オーケストラはどの楽器も輪郭がぼやけず、粒立ちがいい。ステレオ録音のSACDをかけると、音場の深さを伝える空間情報の豊富さに感心する。特に太鼓の深い響きと、左右スピーカーの幅を超えた余韻の広がりは、上級機のDCD-SA10に迫るものがある。マルチch収録のSACDは、CDを聴いたときに感じた力感に共通する、張りのあるエネルギー感がある。内声部から低弦までリズムの構造がクリアに浮かび上がり、音楽の構造を果敢に描き出してみせた。

(text:山之内 正)