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GZ-HM350

VICTOR
GZ-HM350 (Everio)

¥OPEN(予想実売価格80,000円前後)

発売:2010年7月上旬
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光学36倍ズームレンズと裏面照射CMOSセンサーを搭載した“Everio”

【SPEC】●動画記録方式:MPEG-4 AVC/H.264 ●音声:Dolby Digital 2ch ●撮像素子:総画素数332万画素1/4.1型 高感度B.S.I. CMOSセンサー ●レンズ:光学36倍 コニカミノルタHDレンズ ●最低被写体照度:4ルクス ●液晶モニター:2.7型(12.3万ドット) ●記録メディア:32GB 内蔵メモリー、SDHCカード/SDカード ●入出力端子:USB、HDMI出力、コンポーネント出力、AV出力 ●消費電力:約2.7W(XPモード時) ●外形寸法:52W×62H×110Dmm(バッテリー含む) ●質量:約260g(撮影時)

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

裏面照射CMOSセンサーを搭載した“Everio”コンパクトモデル

GZ-HM350は裏面照射型CMOSセンサーを採用したAVCHDビデオカメラだ。重量220gの小型ボディに光学36倍ズームの“コニカミノルタHD レンズ”を搭載する。実際にGZ-HM350を手にとると、着脱式グリップベルトは取り扱いが便利で、携帯性が優れているので女性も手軽に扱えるカメラにまとまっている。“アクティブモード”による電子式の手ブレ補正をオンにして、ワイド端で歩き撮り撮影をしてみると、手ブレが効果的に軽減できることを確認した。液晶バックライトコントロールで直射日光下でも確認しやすく、カジュアルな歩き撮りにも扱いやすい。

画質のテストは夏の陽射しが降り注ぐ屋外で行った。映像はフルHDらしく、精細感が高くディテールをくっきりと出しながら、平坦部にはノイズリダクションをきかせてS/Nを両立させるようなタッチだ。36倍ズームは遠くの被写体に寄れるのはもちろん、オートのままで撮影して背景のボケ味を出す用途にも使えるため、撮影時に切り替えてみると遊び甲斐がある。マニュアルとオートをワンタッチで切り替えられるので、撮影時に「シーンセレクト」を選び、背景をぼかす「ポートレート」などにも切り替えて使いたい。

裏面照射型CMOSセンサーの性能を検証するべく、夜間撮影にも挑戦した。「オート」で撮影すると街灯もある比較的明るい繁華街の路上では、漆黒の部分をしっかりと沈めながらノイズを抑え、被写体は精細感を保ちながら描写する。最低被写体照度4ルクスというスペックが示す通り、暗所撮影の性能はもちろん、街灯のある屋外なら日中と同じ感覚で手持ちで撮影して、きれいな映像が記録できるのは優秀だ。撮影時の傾向としてはネオンの看板のような暗部に浮かぶ原色系の色は輪郭を少しソフトに描きつつも、ノイズを全体に抑えて精細感を保つ。

本機にはより本格的な夜間撮影に向けたモードとして「シーン」の設定も用意されている。ほとんど街灯もない薄暗い屋外での撮影でテストすると、自動的に感度をアップする「ナイトアイ」モードがオンになり、夜間でも適切な明るさを得ることができた。ただ、手持ちだとどうしてもブレが発生するため、撮影時には三脚を利用したい。「夜景」モードは全体に光量を抑えるため、コントラストの差が大きい夜の遠景などを収めるのに向いている。夏本番に向けて夜間のイベント撮影の機会も増えるだけに、小型で持ちやすく暗部撮影に向いたGZ-HM350は手軽に持ち歩けるスナップカメラとしても活躍してくれるはずだ。

(text:折原一也)