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DENON
DHT-S311
¥OPEN(予想実売価格39,800円前後)
【SPEC】<フロントスピーカー部>●入力端子:HDMI×1、アナログ音声×1、光デジタル×1 ●出力端子:HDMI×1、専用フロントスピーカー出力×1 ●形式:フルレンジ 6スピーカー ●ユニット:5.1chバスレフ×6 ●再生周波数帯域:80Hz〜45kHz ●最大外形寸法:750W×91H×68Dmm 付属フット使用時(低) ●質量:1.4kg
<アンプ・サブウーファー部>●形式:1スピーカー バスレフ型 ●ユニット:16cmコーン型×1 ●最大出力:フロントスピーカー 20W×3、サブウーファー 20W ●再生周波数帯域:30Hz〜300kHz ●S/N比:80dB ●消費電力:28W(スタンバイ時0.3W) ●外形寸法:146W×376H×338Dmm ●質量:5.3kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
驚くほど簡単にセットアップできるスリムなホームシアターシステム
今回取材のため、筆者の試聴室に用意されたサンプル機材を開梱してみたところ、箱の中に取説が入っていなかった。編集部に電話で確認しようとして、思い止まった。「待てよ。何も見ないで勘でセットアップしてみよう」と。実際、取説なしでも接続は迷わない。アンプ内蔵のサブウーファーと、LRC各ドライバー3基を内蔵した細身のバースピーカーの2ピース構成となる。スピーカーには専用脚が付属するほか、カードリモコンも同梱されている。ソース機器として使ったPS3のHDMIをアンプに入力し、本機を経由してテレビに出力した。アンプとスピーカーとの間は専用マルチコネクターを使って接続する。他にアナログ音声入力、デジタル光入力を持つ。
機能面では、ダイナミックボリューム(Audyssey Dynamic Volume)は、再生するコンテンツ毎に音量レベルが変化してもボリュームを一定に保つ自動調整機能で、再生音量が下がってもFレンジの両端を持ち上げて聞きやすくしてくれる。他に「重低音」のON/OFFがある。ボリュームは最大で34。簡便なホームシアターシステムには音圧があまり取れないものもあるが、本機は十分以上のパワーがある。今回20くらいで聞いたが、もう少し抑えた一般的なレベルでも、映画『NINE』冒頭序曲のベース低音は鮮明でかなり効果的な音作りなので、特に低音効果を狙ったアクション系ソフト以外は重低音オフでいいかもしれない。
鮮明で切れ味のある音だ。サラウンドモードはムービー、ミュージック、ニュース、ステレオの4種。ムービーはセリフが非常にかりっと鮮明で前に飛んでくる音だ。ややハイ上がりで、SE(LR)がぐっと左右に広がる。ミュージックに変えてみよう。センター(ボーカル)に再生の重心を集め、音場がやや引っ込む。低音の響きを多めに付け、奥行きのあるやや丸い包み込む音だ。ニュースはムービーに近いが、左右のレベルがやや下がりセリフ(声)が中心、声の帯域(中域)がやや下がり太く力強い。セリフが重要な『ハムレット』ではムービー(やや響きが強い)よりニュースの方が落ち着いてドラマに集中しやすい。東芝/日立の対応するテレビとの接続時には、HDMIのARC機能を使ってサラウンドモード選択を本機任せにもできる。
感心したのは、音に篭りや色付きがなく鮮明でソース原音の特長が伝わることだ。だから、日常篭りがちの音に不満を抱く薄型テレビのユーザーに広く薦められる。スピーカーの筐体が樹脂製なので、ボリュームを上げるとその音色が皆無ではないが、共鳴がうまくダンプされている。一言で表現するとまともな音である。フロントサラウンドのバーチャルサラウンド効果よりTV(ビデオ)のパートナーとしてソースの音質を改善し、ソース毎の持ち味を引き出す好製品である。
(tex:大橋伸太郎)
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