製品情報
DENON
AVR-1612
¥50,400(税込)
iPhone/iPodデジタル接続に対応した5.1ch AVアンプのエントリーモデル
【SPEC】●定格出力:75W×5ch(8Ω) ●実用最大出力:130W×5ch(6Ω) ●HDMI:入力4、出力1 ●外形寸法:435W×162H×382Dmm ●質量:9.2kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
オーディオビジュアルのトレンド機能を盛り込んだベーシックモデル
デノンが今夏モデルとして発表したAVR-3312/AVR-1912/AVR-1612の3製品は、iPod/iPhoneのダイレクト再生や3D対応を実現したAVアンプとして話題を集めている。中でも入門者に手頃なのがAVR-1612だ。AVR-1611の後継となる5.1chのレシーバーで、GUIのオーバーレイ表示やシステム初期の接続をテレビのモニターを見ながらサポートするセットアップ・ウィザードを搭載した。ベースとなるオーディオ部は全ch同一クオリティ・ディスクリート構成で、定格出力は75W/ch(6Ω)、実用最大出力は130W/ch(6Ω)と充分のパフォーマンス。サラウンド回路は32ビット処理のDSPを搭載。HDオーディオへの対応や、3次元の高さ表現をもたらすドルビープロロジックIIzのプロセッサー搭載も実現した。
9.2kgのどっしりとしたボディ。スピーカー端子はすべてバナナ対応とこだわっており、エントリーモデルだからといって、ポップな音づくりをしていないのが、さすがデノンである。色づけを極力避け、S/Nとドライブ力を重視した正統的なサウンド。そんなデノンのピュアイズムが、エントリーモデルの本機にも一貫して流れているのだ。
音楽CDはストレートな純度感があり、ほとんど作為や色づけを感じない。さっぱり気味だが素のままの繊細なギターがゴキゲンで、シャンティの息づかいやニュアンスの表現がリアル。ピアノも響きが豊かだ。ピークのノビはもうひとつだが、アタックがダンゴにならずきれいに立ち上がる。分離鮮明だ。
BDソースはステレオがそのまま5.1chに拡大された印象で、チャンネルバランスの良さを実感する。「クリス・ボッティ」はボストンホールのライブ感を伝える、輝くようなトランペットが好印象。このクラスでは厳しいと思われたミュージカル「レ・ミゼラブル」の巨大空間も、良質なエコーを活かし精密なステージ感を楽しませた。
映画は重心点を低くとった座りのよいサラウンド表現で、「ロビンフッド」の柔らかな自然音や音楽エフェクトが包み込む。重厚な音響が時代や作品性にマッチして、DTS-HD Master Audioの実在感をうまく表現する。戦闘場面はコワいほどだ。3D作品では「トロン・レガシー」のスピード感がこれまた痛快で、このようにジャンンルに片寄らない再現力が本機の魅力といえる。お買い得なエントリーモデルだ。
(text:林正儀)
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