製品情報
TOP > スピーカー・サブウーファー > スピーカーシステム
YAMAHA
NS-120
¥18,000(税抜)
発売:2000年6月20日
このモデルは生産を完了しています
素材の良さを十分に引き出すMCシリーズの入門機
価格は1本
【SPEC】●型式:2ウェイ・バスレフ防磁型 ●再生周波数帯域:42Hz〜35kHz ●インピーダンス:6Ω ●許容入力:60W ●最大入力:200W ●出力音圧レベル:88db/2.83V,1m ●クロスオーバー周波数:3kHz ●外形寸法:168W×800H×269Dmm ●質量:12.5kg ●付属品:スピーカーコード(4m)
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
バランスと再現性に富んだハイCPモデル
この組み合わせで2チャンネルを聴くと、かっちりとした明瞭なタッチの音調である。低域がこもったりふやけることがなく、量感の点ではさらに求めるところがあるにしても、解像度の高い鮮明な再現力である。ハイスピードであることはもちろんで、いろいろな意味で上位機の特質をそっくり受け継いでいると言っていい。
声楽では小ぢんまりとした音場のなかにきちんと音像が立ち、周囲に広がる余韻が静寂な音場を作り出している。質感の難しいハープの音にもきめ細かなタッチと豊かな響きが乗って美しい。コーラスのハーモニーにも濁りがなく、純度の高い声の音色と奥行きのある音場を再現する。オルガンなどの最低音域まではさすがに下がりきらないが、量感はしっかり確保されている。ホールの音場感もリアルである。
映画では『シン・レッド・ライン』の屋外の草原の音や風の肌触りが非常に自然で濁りがない。さわさわと鳴る草の感触をきめ細かく描き出し、少しも誇張を感じさせない。解像度が高く、それぞれの音が丁寧に分離されているという印象だ。このため空間の広がりも正確に再現されている。銃撃音は若干軽快ではあるが、曇りがなく明快。くせのなさがリアルなタッチを生み出していて、物足りなさはない。セリフは誇張のないクリアな描写だ。空間的なスケールはそう大きくはないが、映画の中にいる感触は十分に出ている。『シティ・オブ・エンジェル』でもセリフにやや軽さを感じるが、質感が非常にナチュラルだ。表情にもっと濃厚なものを求めてもいいが、ここでは爽やかにディティールを描き出す。また音楽の出方もいい。バランスと再現性に富んだコストバリューの高い製品だ。
(text:井上千岳)
- メーカーURL、製品情報ほか
- 取り扱い:ヤマハ(株)