製品情報
DENON
PMA-390IV
¥39,800(税抜)
高域の雑味がなくなり、帯域内の純度が高まった
PMA-390IV-K(ブラック)
【SPEC】
<パワーアンプ部>●定格出力:50W/ch(8Ω、20Hz〜20kHz、T.H.D.0.1%) ●実用最大出力:100W/ch(4Ω、1kHz、EIAJ) ●全高調波歪率:0.01%(1kHz、8Ω) ●ライン入力周波数特性:5Hz〜100kHz +0、-3dB
<プリアンプ部>●入力感度/インピーダンス:MM 2.5mV/47kΩ、LINE 150mV/47kΩ(ソースダイレクトON時) ●定格出力/PRE OUT:1V(1kHz) ●PHONO RIAA偏差/20Hz〜20kHz±0.5dB
<総合>●SN比(聴覚補正A、入力短絡): MM 86dB(5mV入力時)、LINE 107dB(ソースダイレクトON時)
<その他>●消費電力:135W、(スタンバイ時 2W未満) ●外形寸法:434W×121H×338Dmm ●質量/7.0kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
まさしくお買得のプリメイン
デノンのPMA-390の中で一番新しいモデル。PMA-390は3万円台プリメインのエース中のエースであって、ルーキーではない。いうまでもなくロングセラーのシリーズであって、常に売れ筋ナンバー1のベストセラー。
今回の改良テーマは広帯域と高SN比。これはもちろん、ハイスペックCD規格に対応させる作業である。また、パネルのルックスも若干の変更があってそれなりの高級感もあり、同時期に発売された同価格のCDプレーヤーDCD-755とのデザインの整合性もあり、再びベストセラーを狙っている。
前作も立派な性能、音質・音調を持っていたが、本機は一聴しただけで一層磨きがかけられていることが分かる。再生帯域はいくぶんワイド化されていることは事実だが、私の感じではバランスの出し方に違いがある。特に高域方向の荒れが抑制され、低域方向のフットワークのよさ、この2点を高く評価する。このため高音楽器に対して雑味がなくなり、雑味がなくなった分だけ帯域内の純度が高まり、低域さえも音程の明確化が認められる。透明で音抜けも優秀。このクオリティは他メーカーの1ランク上の製品に相当する。まさしくお買得のプリメインである。音場も十分に広く、ステージイメージも上等。中域の破綻のなさもいい。ピアノの右手方向、ソプラノはとてもきれいだ。低価格プリメインアンプに注目する時、本機は一番に挙げたい。SACD再生でのノイズも少なく、バランスも大きくは崩れない。
(text:藤岡 誠)