製品情報
YAMAHA
DSP-AX1400
¥100,000(税抜)
発売:2003年10月上旬
このモデルは生産を完了しています
自動音場補正「YPAO」など上位機譲りの本格仕様を搭載
ビジュアルグランプリ2004 ≪AVアンプ部門≫受賞モデル
【SPEC】●定格出力(パワーアンプ部):フロント L/R動作時110W+110W (6Ω、20〜20kHz、0.06% THD)、センター動作時110W (6Ω、20〜20kHz、0.06% THD)、サラウンド L/R動作時110W+110W (6Ω、20〜20kHz、0.06% THD)、サラウンド バックL/R動作時110W+110W (6Ω、20〜20kHz、0.06% THD) ●入力端子:アナログ音声信号×12、デジタル音声信号(光)×5、デジタル音声信号(同軸)×3、コンポジット映像信号×7、S映像信号×7、コンポーネントビデオ×2、D4-ビデオ×2 ●出力端子:SP OUT 7ch、PRE OUT 7ch、SUBWOOFER OUT×1、アナログ音声信号(REC OUT)×4、デジタル音声信号(光)×2、MONITOR OUTコンポジット映像信号×1、S映像信号×1、コンポーネントビデオ×1、D4-ビデオ×1、コンポジット映像信号×2、S映像信号×2 ●消費電力:400W ●外形寸法:435W×171H×433.5D mm ●質量:15.5kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
効果音の描き分けが大変優秀で広大なスケール感が感じられる
ヤマハの多彩なラインナップの中で本機は中〜上級へのエントリーモデルと位置づけることができそうだ。機能や構成の点でも上級モデルを受け継いで本格的である。
まず注目されるのがYPAOと呼ばれるオートチューニングシステム。スピーカーのサイズや距離などを専用マイクで測定し、自動的に最適なセットアップを完了する。イコライザーも汎用的なグライコではなく、精度の高いパラメトリックタイプとしている。他に機能面では新たにドルビー・プロロジックIIxを搭載。映像面では同軸/S/コンポーネントのほぼ全てに互換性を持たせたビデオコンバージョン回路を備える。これによって同軸やSからコンポーネントへのアップコンバージョンが可能である。
パワー部は7ch構成。ただし独自のフロント・エフェクトとサラウンド・バックを共用することができ、実際には9本のスピーカーをつないでおいてモードに応じて自動的に切り替えることが可能だ。
音質面ではローインピーダンス化を徹底したハイカレントアンプ・テクノロジーと信号経路の最短化を実現するデジタルマキシマムコンセプトを柱とする。いずれもヤマハの一貫した設計思想である。さらにアナログ2chには専用入力を設け、一切のデジタル回路を遮断することで信号の純度を確保する。
CDはS/Nがよく澄み切った音調だ。ボーイソプラノは贅肉のないニュートラルな感触だが、余韻が豊かで緻密。レンジが広く解像度に優れている。ジャズでもウッドベースの実体感が高く、ピアノも強靭だ。
「ハリーポッターと秘密の部屋」はセリフがきめ細かなニュアンスで描かれ、室内音が正確で自然な重量感を備えている。街頭音も多彩。クリアだが落ち着いた音調で安定している。「ロード・オブ・ザ・リング〜旅の仲間」は自然音の描写に実在感があり、ディテールの遠近が精密だ。セリフも表情が生き生きしている。効果音の描き分けが大変優秀で、広大なスケール感を得ることが可能である。
(text:井上千岳)
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