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DV-S969AVi

PIONEER
DV-S969AVi

¥198,000(税抜)

発売:2003年12月上旬
このモデルは生産を完了しています
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デジタルインターフェースをさらに充実させたi.LINK搭載の高品位モデル
世界で初めてHDMI出力に対応したユニバーサルプレーヤー

オーディオ銘機賞2004 ≪銅賞≫受賞モデル

ビジュアルグランプリ2004 ≪銅賞≫受賞モデル

ビジュアルグランプリ2004 ≪DVDプレーヤー部門トップ賞≫受賞モデル

オーディオ銘機賞2004 ≪デジタルプレーヤー部門≫受賞モデル

【SPEC】
●再生可能メディア:DVDビデオ、DVDオーディオ、SACD、DVD-RW(VRモード)、DVD-R(ビデオモード)、DVD-RW(ビデオモード)、ビデオCD、音楽CD、CDV(オーディオパートのみ)、DTS-CD、CD-R/RW(音楽CDフォーマット、ビデオCDフォーマット、MP3ファイル) ●S/N:118dB ●ダイナミックレンジ:108.8dB ●全高調波歪み率:0.0008% ●出力端子:HDMI1系統、i.LINK入出力2系統、コンポーネント映像出力1系統、D1/D2端子1系統、S1/S2映像出力2系統、映像出力2系統、光デジタル出力1系統、同軸デジタル出力1系統、アナログ2ch音声出力1系統、アナログ5.1ch音声出力1系統 ●消費電力:15W ●外形寸法:420W×109H×278Dmm ●質量:5.5kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

i.Linkはもちろん、HDMI端子も搭載

他機に先駆けてi.Link端子を搭載して話題を集めたDV-S858Aiの上位機に相当する。i.Linkはもちろんのこと、映像信号をデジタル信号のまま出力するHDMI端子を搭載し、今回も他機をリードする役割を果たしている。本機のHDMI端子は映像信号のみを取り扱うが、その背景には、音声の伝送にはi.Link端子が適しているという判断があるのだろう。

映像DACの216MHz/14bitという仕様もいまのところ最先端の内容であり、HDMI出力時に解像度を上げて出力する画素変換回路を内蔵している点も注目したい。

音質対策にも当然ながら手が加えられている。まず、DV-S858Aiではフロントチャンネルのみに採用していた、バーブラウン製の192/24bitのDAコンバーターを、本機では全6チャンネルに採用。i.Link接続に対応していないAVアンプとアナログで接続する場合、各チャンネルのクオリティが完全に揃うことになる。そのほか、シャーシの剛性の向上、アナログ出力再生時にデジタル信号、ビデオ信号、FL表示をまとめてオフにする「ピュアオーディオ」機能の新設も見逃せない改善ポイントである。

アナログ接続で聴いた音調は、本機のベースになっているDV-S858Aiに近いが、大きく改善された点もいくつかある。まず、音像定位の精度が明らかに向上した。ソプラノの音像は、左右の広がりが向上したサウンドステージの中央に、ごく自然な大きさできれいに浮かび上がり、オーケストラとの前後関係が正確に把握できる。声は伸びやかで潤いがあり、細かい表情も丁寧に描写。前後の立体感も確実に向上している。この改善は、シャーシ剛性の向上と、ピュアオーディオ機能の相乗効果によるものだろう。

マルチチャンネル再生の場合は、アナログ接続よりもi.Link接続の方が音場の見通しがよく、直接音と反射音の関係や、立体的な位置関係が鮮明に浮かび上がってくる。マーラーやワーグナーなど、大編成のオーケストラ曲を聴くと、その違いがよりはっきりするのだが、バイオリンソロなど、器楽曲や室内楽曲でも微妙な雰囲気に違いが出てくるようだ。調整を厳密に行ったシステムで聴くと、ホールトーンの広がり方が自然で、ステージとの距離感がしっかりとつかめるようになる。

(text:山之内正)