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AVC-A1SRA

DENON
AVC-A1SRA

¥460,000(税抜)

発売:2003年12月上旬
このモデルは生産を完了しています
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パワーアップしたデノンのフラグシップモデル

ビジュアルグランプリ2004 ≪銀賞≫受賞モデル

ビジュアルグランプリ2004 ≪AVアンプ部門≫受賞モデル

オーディオ銘機賞2004 ≪マルチチャンネルアンプ部門≫受賞モデル

【SPEC】●実用最大出力(6Ω、EIAJ):フロント/275W+275W、センター/275W、サラウンド/275W+275W、サラウンドバック/275W+275W ●消費電力:580W(スタンバイ時1W未満) ●外形寸法:434W×216H×486Dmm ●質量:30kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

パワーアップしたデノンのフラグシップモデル

デノンのフラッグシップ機であると同時にAVアンプの定番モデルとも言えるAVC-A1SRのリファイン・バージョンである。デノンリンクがサードエディションとなって高品位マルチチャンネル伝送に対応したことと、ドルビー・プロロジックIIxを搭載したことの二点がリファインのポイントだ。その他の機能や音質面での変更はないが、もう一度ひととおり概要を述べておく。

本機はデジタル回路に定評あるNew D.D.S.C.デジタルを採用。サラウンド回路の各ブロックを高度な集積回路で構成し、高品位なデジタル処理を実現している。またデコーダー部には最新のハンマーヘッドSHARCを2個搭載し、32ビット・フローティングポイント演算処理によって高精度なデコーディングを可能とする。DACは全チャンネルとも192kHz24ビット。フロント2チャンネルには独自のAL24プロセッシング・プラスを採用して下位ビット信号を創生し、リニアPCMの再現性を高めている。

パワーアンプ部はサラウンド・バックを含む7チャンネル構成。各275W/6Ωの出力を備えている。増幅素子にはPC220Wの大電流型トランジスターを使用。シンプルなプッシュプル回路で大出力を獲得し、高純度でストレートな再現性を確保する。大型トロイダル・トランスと大容量コンデンサー、高速ショットキーバリア型ダイオードなどによる電源、高音質パーツをふんだんに用いた回路構成など、Sシリーズのノウハウを継承した音の練り上げも大きな特徴である。

基本的な音調は、S/Nの高さを基調としながらワイドレンジでダイナミズムに富んだ余裕のある再現性が明らかだ。音楽でも映画でもナチュラルな質感を失わず、ディテールをきめ細かくエネルギー豊かに描き出す。セリフや身辺音など何気ない音にまで豊かな表情を備えているのが、映画の再現力を大幅に高めた点と言える。マルチチャンネル・オーディオでもその余力と緻密な再現性は変わることがない。どのチャンネルも緻密に把握され、情報量が豊富だ。このためチャンネル間のつながりがよく、密度の高い空間再現が可能となっている。立ち上がりのデリカシーが鮮度よく保たれ、音場の遠近や楽器の音色などを鮮やかに描き出す。新たな魅力が加わった最高峰モデルである。

(text:井上千岳)