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YAMAHA
DPX-1100
\OPEN(予想実売価格1,100,000円前後)
DMDパネルに「HD2+」を採用し、HDMI入力端子を備えた
「HD2+」内蔵で暗部階調に深み、映画画質を貫いた覇者の凱旋
ビジュアルグランプリ2005 ≪プロジェクター(高詳細タイプ)部門賞≫受賞モデル
【SPEC】
●投映デバイス:0.8inchDMD「HD2+」素子×1枚 ●解像度:1280×720 ●レンズ:1.6倍電動ズームレンズ F=2.7〜5.0 f=24.3〜38.9mm ●ランプ:270W SHP ●明るさ:800ANSIルーメン ● コントラスト比:4000対1(ランプ最大電圧、ホワイトブーストON、アイリス最小時) ●騒音レベル:28dB〜30dB ●入出力端子:ビデオ入力1、Sビデオ入力1、D4入力1、RGB(BNC×5)入力1、RGB(ミニD-Sub15ピン)入力1、HDMI入力1、RS232C端子1、トリガー出力12V(リモート)×1 ●消費電力:375W(待機時0.1W) ●外形寸法:495W×192.6H×465.4Dmm ●質量:13.8kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
群雄割拠のハイエンド市場にHD2+モデル最後の本命
“HD2+”DMDデバイスによる新製品である。同DMDを用いた製品は既に国産では「VP-12S3」(マランツ)、「XV-Z11000」(シャープ)、「LVP-D2010」(三菱)が先行している。画素数は1280×720の単板。DLP陣営としてはこの画素数のまま3板化した製品群を計画しており、既にマランツが製品化を果たしてもいるが、対抗する液晶陣営がLCOS(ソニー)とD-ILA(ビクター)で3板式HDフル画素(1920×1080)の製品を完成しているので、競争の先行きは不透明である。DLPは劇場用プロジェクターですらいまだフルHDになっていないため、技術的な関門は高いといえそうだ。それはともかくとして、HD2+単板式プロジェクターの製品ジャンルは、三菱の低価格機投入によって一波乱ありそうな気配である。具体的には書かないが、同クラスにもかかわらず価格差が30万円ほどあるからだ。その差を諸機能、光学性能、画質、アフターフォローの違いで説明し、消費者を納得させなければならない。それが可能かどうか、特に高額機メーカーの対応が興味深い。本機の場合、想定価格として110万円前後を考えているようだが、対三菱で約20万円の価格差があるので、それを考慮してオープン価格を選択したのであろう。
表示デバイスがHD2からHD2+に変わることによって、現在はブラックボックスになっている駆動系回路も進化する。セットメーカーはそれを最大に活用することによって画質向上を図るわけだが、表向きにはヒンジ部が平坦になることによってミラーOFF時の散乱光が少なくなり、ミラーON時の光利用率が上がるため、輝度が上がり、コントラストも向上すると説明される。当然ながら本機もその恩恵に浴するわけだ。加えてHD2+は、これまで6セグメントであったカラーホイールに新たなセグメントを加えることを可能にした。そのセグメントは主としてG(緑)+NDフィルターに用いられ、光利用率を高めることによって暗部のジラジラしたノイズを抑圧することと、Gの解像力を確保することを目的としている。本機はマランツ、シャープの製品と同様、従来の2R/2G/2BにNDを含んだGセグメントを一つ追加する方式を選んだが、三菱は同じ面積のセグメントを2分割し、その2つを対称に配置する8セグメント式を独自に採用した。両方式の違いは処理回路に反映するが、それが画質差に直接つながっているか、現状では確認できていない。ただ、G+HDセグメントが加わったことによるシャープネスの向上とS/N改善は、実際の画像で確認ができる。
ヤマハの光学系はフジノンとの共同開発だが、本機の投写レンズは、前機DPX-1000に比べ、異常分散ガラスの使用を倍増することによって、周辺画像の色収差を大幅に改善しているという。その効果は周辺解像力の向上に明らかである。また、ランプ系と投写系レンズが連動する3段階アイリス機構(DPX-1000は2段階)を開発し、絞り率も全面的に見直した。それによってコントラストレンジの広いフィルム画像の諧調再現が、信号処理と併せてたいへん魅力的なものになっている。ガンマカーブの設定、ガンマ補整もほぼ的確である。また、前機DPX-1000では色温度を変化させたときのトラッキングに不満があったが、本機ではそこにも相当な力が注がれた。ip変換およびスケーリングについて、SDに関しては新たにファロージャのTrueLifeTMが採用され、HDは1080i対応オリジナルip変換回路とスケーリング処理を踏襲している。その他、出力系でHDMIの搭載が大きな特長になる。画質は、試作機レベルながら、コントラストレンジの拡大と暗部ノイズの抑圧をはっきりと見て取ることができ、高輝度と諧調再現の両立を目論んでいることがよくわかる作りになっている。
(text:松山凌一)
- Phile-webニュース【<CES2004レポート3>ヤマハ〜プロジェクター最新モデル「DPX-1100」「LPX-510」公開】
- Phile-webニュース【ヤマハ、HD2+やHDMI端子を搭載したDLPプロジェクター「DPX-1100」を発売】
- AV機器売れ筋ランキング 「Senka21」 2004年8月号集計 第5位
- AV機器売れ筋ランキング 「Senka21」 2004年7月号集計 第9位
- AV機器売れ筋ランキング 「Senka21」 2004年6月号集計 第8位
- 製品批評 2004年4月14日号(4/7発行) 群雄割拠のハイエンド市場にHD2+モデル最後の本命
- 製品批評 2004年3月10日号(プロジェクター特集) 高いコントラストと暗部の階調性を両立した
- メーカーURL、製品情報ほか
- 取り扱い:ヤマハ(株)
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