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DSP-AX757

YAMAHA
DSP-AX757

¥75,000(税抜)

発売:2005年4月下旬
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【SPEC】
●定格出力:100W×7ch ●実用最大出力:140W×7ch ●周波数特性:10Hz〜100kHz(0/-3dB) ●全高調波歪率:0.02%以下(MM→REC OUT)、0.06%以下(CD他→フロントSP) ●SN比:80dB以下(PHONO)、100dB(CD他) ●入力端子:アナログ音声信号×8、8ch×1、デジタル音声信号(光)×4、デジタル音声信号(同軸)×2、コンポジット映像信号×5、S映像信号×5、コンポーネントビデオ×2、D4-ビデオ×2 ●出力端子:SP OUT×7ch 11端子、PRE OUT×8ch、REC OUT アナログ音声信号×3、デジタル音声信号 光×1、コンポジット映像信号×3(内MONITOR OUT×1)、S映像信号×3(内MONITOR OUT×1)、コンポーネントビデオ×1、D4-ビデオ×1 ●消費電力:295W ●外形寸法:435W×171H×420Dmm ●質量:12.5kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

極めて背景が静かで音声信号を高鮮度に伝達する

新しい57シリーズの最上位モデルに当たる。従来2チップで構成されていたDSPエンジンを米国TI(テキサス・インスツルメンツ)社との共同開発による1チップとしたのが大きな変更だ。信号処理のスピードアップとノイズの影響低減が実現されている。また自動音場補正YPAOもこのチップによって行われる。

従来からのコンセプトであるハイカレントアンプ・テクノロジーとデジタルマキシマムコンセプトをベースに、本機ではD/Aコンバーターへの電源供給をセパレート化し、スピーカー・リレーの回路を変更するなど、きめ細かなリファインを行っている。またチューナーのPLL回路を、チューナー不使用時には停止させるという配慮も加えた。これらによってノイズを減少させているのが今回の大きな特徴といっていい。「きれいにできるところをきれいにする」という設計ポリシーだというが、まことに適切な姿勢といっていい。

本機はシリーズ3モデル中唯一ピュアダイレクトモードを搭載している。単なるストレート・モードと違って不要回路の遮断を含む厳密なダイレクト再生が可能である。

こうした設計が結実して、本機の音調は従来よりも確実に一次元の向上を実現した。S/Nが高い。AVアンプではどうしてもノイズの影響が避けがたいものだが、本機ではそうした影がない。特にピュアダイレクトでは極めて背景が静かでCDの信号を高鮮度に伝達する。それに伴ってディテールが浮き上がってくるのはもちろんである。

映画では高低両エンドでのエネルギーが利いて充実感が高い。セリフや身辺音の表情が厚く、音場のつながりが非常に滑らかだ。さらにシネマDSPを併用すると、深く広い空間が一体感に富んだ音調で描かれる。駆動力にも不満がなく、清新な印象と精密な描写力を備えた高品位な仕上がりになっているのを感じる。

(井上千岳)