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VGP2012 金賞受賞メーカー特別インタビュー

デジタルテレビは新たな提案の下地
つながる展開で次の付加価値訴求へ
パナソニック(株)
役員
デジタルAVCマーケティング本部
本部長
西口史郎
ビジュアルグランプリ2012 総合金賞 “お部屋ジャンプリンク”
BD レコーダー “ブルーレイDIGA”DMR series「DMR-BZT9000」「DMR-BZT910」「DMR-BZT810」「DMR-BZT710」「DMR-BZT510」「DMR-BZT210」
プラズマテレビ “3D VIERA”VT3 series/DT3 series
ポータブル地デジテレビ “VIERA”DMP series「DMP-HV200」「DMP-BV300」
ポータブルワンセグテレビ “ビエラ・ワンセグ”DMP series「SV-ME970」「SV-MV100」
写真は、DMP-HV200(左上)、DMR-BZT9000(左下)、TH-P65VT3(右)
ビジュアルグランプリ2012 特別金賞
BDレコーダー “ブルーレイDIGA”「DMR-BZT9000」
ビジュアルグランプリ2012 金賞受賞モデル
TH-P65VT3/TH-P50VT3/TH-P42VT3/TH-L37DT3/TH-L32RB3/DMR-BZT9000/DMR-BZT810/DMR-BWT510/HDC-Z10000/SC-HTF9/LM-BE100J
(VGP各部門の詳細はこちらをクリック)
デジタルカメラグランプリ2012 金賞受賞
DMC-GF3X/DMC-FX90
デジタルカメラグランプリ2012 審査委員特別大賞受賞
DMC-GF3X
(DGP各部門の詳細はこちらをクリック)
デジタルカメラグランプリ、ビジュアルグランプリともに最高賞を獲得したパナソニック。そのポイントはWiFi環境下での“つながる提案”だ。BDレコーダーをホームサーバーとして拡がる新たな楽しみへ、年末商戦、そして来年度以降に向けた展開への次なる価値訴求が始まっている。

(お詫びと訂正)
「Senka21」12月号における、パナソニック(株)西口史郎氏のインタビュー記事につきまして本文が違っておりました。正しい本文はこちらの内容となります。ご関係各位にご迷惑をおかけしましたことをお詫びし、慎んで訂正させていただきます。

市場の拡大を実現させた ミラーレス一眼の進化

ーー デジタルカメラグランプリ2012、ビジュアルグランプリ2012で最高賞を受賞されました。

西口 ミラーレス一眼は当社が業界をけん引し、新たなカテゴリーとして市場拡大をもたらしました。受賞したDMC-GF3Xは、コンパクトユーザーをミラーレスに引き上げる意図で企画し、販売も順調です。


「DMC-GF3X」は、デジタルカメラグランプリ2012金賞と審査委員特別大賞を受賞。

同時提案の電動ズーム搭載Xレンズは、まさにコンパクトカメラの操作で一眼の高性能を楽しめるレンズであり、動画撮影にも威力を発揮します。そして、コンパクトからステップアップされた方には、さらに一歩進んでレンズを交換する楽しさや醍醐味を味わっていただきたいと思います。これまでスペック重視だったレンズカタログも、撮りたい写真に合うレンズの紹介というかたちで、ステップアップされたお客様の目線に合わせた表現にがらりと変えております。

そうしたミラーレス一眼の展開で、コンパクトカメラにおける単価ダウンや頭うちになった需要に対し、一石を投じた思いでおります。販売台数増、単価アップを図るとともに、交換レンズの拡大も図り、業界にとって好循環にもっていければと思っており、我々パナソニックのそういう思いをご評価いただき、非常に嬉しく思います。

ーー FX90はWiFi対応、スマートフォン対応も提案しました。

西口 デジタルカメラは一般的にスマートフォンと競合すると言われがちですが、決してそうではなく、WiFiを通じて共存する時代に入ったのです。広い商品群を手がけるパナソニックとして、その路線を力強くけん引していきたいというメッセージが今回の商品にも表れています。家庭内のWiFi環境がこれだけ整ってきた今、そこでこれだけの楽しみが拡がるということを、先々の戦略につながるようなかたちで導入しました。これもパナソニックならではのひと味違った路線です。

レコーダーとテレビの新提案でさらなる需要喚起を図る

ーー ビジュアルグランプリでは「お部屋ジャンプリンク」をフォーカスした総合金賞となりました。BDレコーダーを中心に、部屋の中でも外でもつながる便利で楽しい世界。地デジ化が終了してテレビ需要が一段落した今、ここへの期待は高まっています。


自宅のリビングにあるディーガなどに保存した映像・写真を、個室やキッチンなど別の部屋で楽しむことができるパナソニック独自のリンク機能「お部屋ジャンプリンク」。

西口 BDレコーダーの購買層はより2極分化しており、商品を買われる方、商品の使われ方をより意識したマーケティングが必要だと実感しています。

アナログからの買い替え需要がまだ3,900万台ほどあると言われていますが、そういうお客様をターゲットにした簡単操作のディーガでアナ→デジ買い換えを促進するのがひとつ。そしてお部屋ジャンプリンクを活用したBDレコーダーのよさを享受していただき、デジ→デジ買い換えを促進するのがひとつ。録る見るだけの世界から、お部屋ジャンプリンクでサーバー機能を使い、家庭内のさまざまな機器と連動して楽しむことができます。

2つのターゲット層を明確に分け、各々に対策を講じることによって、年末から来年に向けたレコーダーの需要をさらに喚起できると思っています。

ーー カメラで撮影し、SDカードをディーガにさすだけで再生できるのも大きな特徴ですね。

西口 簡単操作は重要です。お客様に使っていただくとき、細かいところにまでストレスのないよう半年に一度の新製品リリースの際は必ず注意を払っております。お客様の使い勝手を考えながら、ここはさらなる進化を目指したいと思います。

レコーダーは、外部の通信系コンテンツやオリジナルコンテンツもすべて取り入れられるサーバーの役割を果たします。ディーガ新製品で搭載した「動くアルバムメーカー」の機能も評判で、SDカードに撮って放置されがちな静止画や動画を自在に組み合わせたアルバムとして、画面上で楽しんだりディスクに焼いたりが簡単にできる。これもパナソニックのめざすひとつのかたちです。写真や動画のパソコン編集を敷居が高いと思われる方に、大きくアピールできると思っています。

すでにBDレコーダーをお持ちの方でも、こんなに楽しいことができるなら買い替えたいという気持ちになっていただけるのではないでしょうか。お悩み事解決、さらに高付加価値で買い換えにもつながる。お客様にもご販売店様にもいい存在になっていると思います。

ーー テレビは昨年来大きな台数が動きましたが、デジタルでできるすべてはまだ享受されていません。

西口 商品のもっている機能をすべて使っていただいているかという目線で、もういちどテレビ需要を喚起していきたい。高画質になったビエラとディーガによって新しい楽しさを味わっていただけますし、これまでテレビが置かれていなかったキッチンや風呂場などにも対応できます。しかも、お部屋ジャンプリンクでそれらすべてのさまざまな楽しみが広がります。

これからがテレビ買い換えのスターティングポイントであり、そこから高画質や高機能の高付加価値商品群をお買い上げいただく、さらに関連機器のご提案ができる環境が整ったと思っております。ご販売店様でもぜひこうした目線で販売のチャンスを拡げていただければと思っております。

西口史郎氏 プロフィール

1980年、松下電器産業(株)(現パナソニック(株))入社。その後、アメリカ松下へ出向。テレビ事業部国際部部長、テレビ事業部商品企画部部長、 LCDテレビビジネスユニット長を経て、2007年4月より、パナソニックマーケティング本部本部長に就任。2008年4月より役員。