ケーブルブランド探訪記(オルトフォン編その7)
8N-AC1000(左)、8N-BC1000P(右) |
第7回目は同社の8Nオーディオケーブル「8N-AC1000」と同じく8Nのバランスタイプの「8N-BC1000P」をご紹介する。
両モデルはともに、地上で実現可能な最高純度と言われる99.999999の8N銅を使用したプレミアムグレード。同社は、この超高純度素材を細線に加工後、素材内部に残っている歪みを除去し、結晶欠陥を補正する処理を行った上でケーブルに採用している。使用する素線は、引き出し方向に揃え、かつ、素線径、ストランド(素線集合)の構成、撚り方、撚り方向、さらに、絶縁、緩衝、被覆にも検討を加え、「最も音の良いケーブル」を完成させた。
構造としては、音の純度を守るために、高周波ノイズの影響を排除する効果の高い高密度シールドを採用。また、信号のホット側とコールド側が同一の導体構造を持つツインコア・シールド構造を採用しているなど、完璧な仕上がり。
同社の最高峰オーディオケーブルをぜひお楽しみいただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
【オルトフォンのプロフィール】
オルトフォン(デンマーク)は創立80年を超える、世界で最も古いオーディオメーカーの一つである。同社はトーキー関係の機器開発を行っていた創立当初から、やがて音楽産業の興隆とともに、録音機器にも進出した。特に戦後作られたSPUカートリッジは現在に至るまでマイナーチェンジを続け、ロングセラーモデルとしての不動の地位を保っている。
一方、同社のケーブルは、日本の同和鉱業との共同開発によっていち早く高純度銅への研究を開始し、1993年には世界初の7N銅とそれに続く究極の8N銅の製品化に成功したし、ケーブルメーカーとしての地位を確保した。
最近では、これらの高純度素材を黄金比で絶妙に組み合わせ、4芯クアドラ構造で構成した「リファレンスシリーズ」が話題を呼んでいる。ヘッドシェル・リードからスピーカー、デジタル、ビデオに至るまで、幅広い製品開発によって、高純度素材の魅力を世に広める信頼のブランドである。
【お問い合せ先】
オルトフォンジャパン TEL:03(3818)5243