ケーブルブランド探訪記(トランスペアレント編 その9)
High Performance Digital |
広帯域性能、インピーダンスの正確さ、伝送スピード、導波性能の高さと、インシュレーションの材質、シールディングとターミネーションの技術など、デジタルシグナルの伝送の精度を左右する要素は多岐にわたっているが、こうしたパラメーターはネットワークの助け無しでコントロールすることが可能だ。
同社のデジタルケーブルは99.999%の焼きなましOFHCでスムーズな表面処理を得たソリッドコア芯線とインシュレーションを介した二重編組/ホイルによる徹底したシールドなどによって驚異的な整合性を可能とし、超正確なデジタル信号伝達を実現してくれる。
今回ご紹介の「ハイパフォーマンス」シリーズは高品位発泡材絶縁を採用している。ラインナップにはRCA同軸タイプの他に光TOSケーブルも用意されている。ぜひお楽しみいただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
【トランスペアレント社のプロフィール】
1980年に設立されたトランスペアレント社は、電気的静特性と音楽信号伝送特性の不整合性から、ミステリアスに扱われがちだったオーディオケーブルを動特性の徹底した解析に基づいた正攻法によって一つのコンポーネントとして完成させた注目のケーブルメーカーであり、米国のハイエンドオーディオ界では既に圧倒的に高い評価を得て不動の地位を築いている。
【トランスペアレント社のケーブルの特徴】
トランスペアレント社のオーディオケーブルは、優れた製法と独自のネットワークシステムの搭載を特徴としている。ネットワークは、ケーブル内の帯域特性コントロールによってEMノイズを一掃すると同時に、帯域内共振を抑えてフラットな周波数レスポンスを獲得し、ケーブルそのものの電気的な「くせ」を剥ぎ取って、透徹で実在感に溢れるダイナミックなサウンドを実現する。
【トランスペアレント社のケーブルの構造】
長さと構造に合せて特性を最適化した厳格なハンドメイド品高精度に抽出されたシングルゲージのOFHC無酸素銅を入念に撚り束ねて焼きなまし、表面を平滑かつ均一に仕上げたうえで、さらに絶縁体コアを軸に複数の束を正確に束ねるという製法を採用。
また、ラインケーブルの絶縁体素材には空気に次いで優れたインシュレーション効果を持つ精密成型されたテフロンを、そしてスピーカーケーブルには屈曲性に優れ高いインシュレーション効果を持つポリプロピレンを用い、曲げやねじれによる僅かな特性変化をも防止すべくジャケットを圧力成型で、すべての芯線を緊密で安定した状態に保つ。
さらに全てのアッセンブリー工程では、含有率2%の銀入りハンダを適正にプリヒートさせた芯線にすばやく融解させ余分な熱を加えない熱制御手法による厳格なソルダーリングテクニックを導入し、特性管理を徹底させています。また、ネットワークシステムには、それぞれケーブル長に応じた時定数の厳密なマッチングが計られている。
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