ミキサーズ・ラボ、DVD-Audio作品第2弾を発売 〜 ビッグバンドのサラウンド録音現場を見てきた!
2005年「音の匠」に選ばれたことでも知られる内沼映二氏が代表を務める(株)ミキサーズ・ラボ。2004年に自社レーベルから5.1chサラウンドチェック・ディスク「CHECKING DVD BY MUSIC」を発売し大きな注目を集めたが、今回、本格的なビッグ・バンド・ジャズのサラウンド収録に挑戦し、DVD-Audio作品「BIG BAND STAGE」として完成させた。
自社レーベル第2弾となる本作は、角田健一ビッグバンドによる演奏を収録。スペシャルゲストにサックス奏者MALTA氏を迎え、ビッグバンドの名曲10曲をDVD-Audio、CDそれぞれに収録、2枚組作品として完成させた。DVD-Audioはもちろん5.1chサラウンド仕様、CDは同内容のステレオ収録盤だ。発売は明日4月26日。
今回編集部では、3月初旬に行われた録音現場に同行しその様子を見学させてもらった。
録音スタジオに選ばれたのは、東京ビクタースタジオ内の「301スタジオ」。20人近い演奏者が一斉に演奏することが可能な広いスタジオで、広さは110m2。管楽器がズラリと並ぶメインアリアの周りを、ピアノやベース、ドラム、ギターなどが個々に仕切られた各ブースが取り囲み、演奏者全員が一体になって録音に望めるスタジオ設計だ。全10曲のうち3曲に参加したサックスのMALTA氏はメインエリア後方のブースに陣取った。
スタジオ内には、各楽器の音を拾うマイク、スタジオ全体の音を拾うマイクがあわせて30本以上用意された。マイクの選定、設置はプロデューサー兼レコーディングエンジニアを務める内沼氏自身が行う。トランペットの収音には、耳につく音をやわらげる真空管マイクが適しているのでノイマン製「M49」を使用する、といった具合に、各楽器にあわせたマイクを厳選しているのだという。
録音は一日5曲ずつ、計2日間にわたって行われた。見学当日はTrack2の「我が心のジョージア(Georgia On My Mind)」の収録から始まった。まず初めにリハーサルが行われる。角田氏が指示を出しながら、楽譜にはない細かな演奏のニュアンスまでもここで決めていくのだ。角田氏はトロンボーン奏者であると同時に、このバンドの指揮者としても大きな役割を担っている。
リハーサルが終わると本番の録音だ。コントロールルームの合図と同時に演奏が始まる。各マイクで収音された音声はコントロールルームに集められ、レコーディングソフトPro Toolsを通してHDDに保存される。内沼氏は巨大なミキサーの前に陣取り、リアルタイムに微調整を行っていく。
1曲録り終わると、演奏者全員がコントロールルームに集まり、録音したばかりのものをその場で聴く。ここで角田氏を中心に話し合いが行われ、修正が必要な箇所を決め、再度演奏/録音を行うのだ。ベースの1音のみを追加で録るといったこともここで行われた。
数日後、ミキシングとマスタリングが行われ、5.1チャンネルサラウンドのディスクとして作品が完成した。ミキシングは、前面のスピーカーをメインに使いながら、要所でサラウンドスピーカーを使っていく自然な仕上がりを目指し、念入りに行われた。
商品はDVD-Audio/VideoとCDの2枚組。各ディスクの収録内容と音声フォーマットは以下の通りだ。
【DISC1】DVD-Audio/Video
<収録曲>
1.スプランキー Splanky(Neal Hefti)
2.我が心のジョージア Georgia On My Mind(Hoagy Carmicheal)
3.タキシード・ジャンクション Tuxedo Junction(Erskine Hawkins)
4.エアメイル・スペシャル Air Mail Special(Benny Goodman)
5.茶色の小瓶 Little Brown Jug(J.E.Winner)
6.イン・ザ・ムード In The Mood(Joseph Garland)
7.イン・ア・センチメンタル・ムード In A Sentimental Mood(Duke Ellington)
8.ジャンピン・アット・ザ・ウッドサイド Jumpin' At The Woodside(Count Basie)
9.シング・シング・シング Sing, Sing, Sing(Louis Prima)
10.A列車で行こう Take The "A" Train(Billiy Strayhorn)
<フォーマット>
AUDIO ZONE
・PPCM / 192kHz / 24bit / Stereo
・PPCM / 96kHz / 24bit / 5.1ch Surround
VIDEO ZONE
・Dolby Digital / 48kHz / 5.1ch Surround
・DTS / 48kHz / 5.1ch Surround
(各フォーマットで上記10曲を収録)
【DISC2】CD
<収録曲> 上記10曲と同じ
<フォーマット>
・LPCM / 44.1kHz / 16bit / Stereo
この様に「BIG BAND STAGE」は、DVD-Audio再生環境でステレオ/サラウンドの高音質再生を楽しめるだけでなく、DVD-Videoの再生環境しかなくても5.1chサラウンドをDolbyもしくはDTSで楽しむことが可能で、さらに同内容の楽曲をCDで聴くことが可能だ。各フォーマットの音の違いをじっくり聴き比べるといったことも楽しみの一つになりそうだ。
「BIG BAND STAGE 〜 甦るビッグバンドサウンド」
角田健一ビッグバンド Special guest MALTA
■発売日:2006年4月26日
■価 格:3,500円(税込)
■ディスク:DVD-Audio/Video、CD(2枚組)
(Phile-web編集部)
自社レーベル第2弾となる本作は、角田健一ビッグバンドによる演奏を収録。スペシャルゲストにサックス奏者MALTA氏を迎え、ビッグバンドの名曲10曲をDVD-Audio、CDそれぞれに収録、2枚組作品として完成させた。DVD-Audioはもちろん5.1chサラウンド仕様、CDは同内容のステレオ収録盤だ。発売は明日4月26日。
今回編集部では、3月初旬に行われた録音現場に同行しその様子を見学させてもらった。
録音スタジオに選ばれたのは、東京ビクタースタジオ内の「301スタジオ」。20人近い演奏者が一斉に演奏することが可能な広いスタジオで、広さは110m2。管楽器がズラリと並ぶメインアリアの周りを、ピアノやベース、ドラム、ギターなどが個々に仕切られた各ブースが取り囲み、演奏者全員が一体になって録音に望めるスタジオ設計だ。全10曲のうち3曲に参加したサックスのMALTA氏はメインエリア後方のブースに陣取った。
スタジオ内には、各楽器の音を拾うマイク、スタジオ全体の音を拾うマイクがあわせて30本以上用意された。マイクの選定、設置はプロデューサー兼レコーディングエンジニアを務める内沼氏自身が行う。トランペットの収音には、耳につく音をやわらげる真空管マイクが適しているのでノイマン製「M49」を使用する、といった具合に、各楽器にあわせたマイクを厳選しているのだという。
録音は一日5曲ずつ、計2日間にわたって行われた。見学当日はTrack2の「我が心のジョージア(Georgia On My Mind)」の収録から始まった。まず初めにリハーサルが行われる。角田氏が指示を出しながら、楽譜にはない細かな演奏のニュアンスまでもここで決めていくのだ。角田氏はトロンボーン奏者であると同時に、このバンドの指揮者としても大きな役割を担っている。
リハーサルが終わると本番の録音だ。コントロールルームの合図と同時に演奏が始まる。各マイクで収音された音声はコントロールルームに集められ、レコーディングソフトPro Toolsを通してHDDに保存される。内沼氏は巨大なミキサーの前に陣取り、リアルタイムに微調整を行っていく。
1曲録り終わると、演奏者全員がコントロールルームに集まり、録音したばかりのものをその場で聴く。ここで角田氏を中心に話し合いが行われ、修正が必要な箇所を決め、再度演奏/録音を行うのだ。ベースの1音のみを追加で録るといったこともここで行われた。
数日後、ミキシングとマスタリングが行われ、5.1チャンネルサラウンドのディスクとして作品が完成した。ミキシングは、前面のスピーカーをメインに使いながら、要所でサラウンドスピーカーを使っていく自然な仕上がりを目指し、念入りに行われた。
商品はDVD-Audio/VideoとCDの2枚組。各ディスクの収録内容と音声フォーマットは以下の通りだ。
【DISC1】DVD-Audio/Video
<収録曲>
1.スプランキー Splanky(Neal Hefti)
2.我が心のジョージア Georgia On My Mind(Hoagy Carmicheal)
3.タキシード・ジャンクション Tuxedo Junction(Erskine Hawkins)
4.エアメイル・スペシャル Air Mail Special(Benny Goodman)
5.茶色の小瓶 Little Brown Jug(J.E.Winner)
6.イン・ザ・ムード In The Mood(Joseph Garland)
7.イン・ア・センチメンタル・ムード In A Sentimental Mood(Duke Ellington)
8.ジャンピン・アット・ザ・ウッドサイド Jumpin' At The Woodside(Count Basie)
9.シング・シング・シング Sing, Sing, Sing(Louis Prima)
10.A列車で行こう Take The "A" Train(Billiy Strayhorn)
<フォーマット>
AUDIO ZONE
・PPCM / 192kHz / 24bit / Stereo
・PPCM / 96kHz / 24bit / 5.1ch Surround
VIDEO ZONE
・Dolby Digital / 48kHz / 5.1ch Surround
・DTS / 48kHz / 5.1ch Surround
(各フォーマットで上記10曲を収録)
【DISC2】CD
<収録曲> 上記10曲と同じ
<フォーマット>
・LPCM / 44.1kHz / 16bit / Stereo
この様に「BIG BAND STAGE」は、DVD-Audio再生環境でステレオ/サラウンドの高音質再生を楽しめるだけでなく、DVD-Videoの再生環境しかなくても5.1chサラウンドをDolbyもしくはDTSで楽しむことが可能で、さらに同内容の楽曲をCDで聴くことが可能だ。各フォーマットの音の違いをじっくり聴き比べるといったことも楽しみの一つになりそうだ。
「BIG BAND STAGE 〜 甦るビッグバンドサウンド」
角田健一ビッグバンド Special guest MALTA
■発売日:2006年4月26日
■価 格:3,500円(税込)
■ディスク:DVD-Audio/Video、CD(2枚組)
(Phile-web編集部)
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