世界85台ペア限定生産の「Prestage」シリーズ機

エソテリック、TANNOY 85周年記念スピーカー「Turnberry/85LE」

公開日 2012/11/26 18:54 ファイル・ウェブ編集部

エソテリックは、TANNOYブランド「Prestage」シリーズのスピーカーシステム「Turnberry/85LE」を12月15日より発売する。価格は504,000円（1本／税込）。本機はTANNOY創立85周年記念モデルで、全世界で85セットが限定生産される。

世界限定85セット生産となる「Turnberry/85LE」

本機の最大の特徴は、ALCOMAX-IIIアルニコマグネットを搭載した10インチ・デュアルコンセントリック（同軸2ウェイ）ユニット。ダイレクトラジエーション・ウーファーとホーン・ロードトゥイーターを同軸上に組み合わせ、各ユニットから別々に放射する音を同じ点で合成することで、「点音源」の理想に近づけたという。

TANNOYのコーポレートアイデンティティーといえる「本ALCOMAX-IIIアルニコマグネットを搭載した10インチ・デュアルコンセントリック（同軸2ウェイ）ユニット」

ALCOMAX-IIIは、フラグシップモデル「Westminster Royal/SE」をはじめ上位モデルにのみ採用されていたマグネットで、従来のアルニコの3倍の磁気エネルギーを持つ。容積100リットルのエンクロージャーとの相乗効果により低域の質を高めたとしている。

ALCOMAX-IIIは従来のアルニコマグネットの3倍の磁気エネルギーを持つ

ウーファーにはクルトミューラー社特性のハードコーンを採用。ハードエッジにはコットンクロスをツインロール上に形成したものを用い、耐久性と強度を高めるために特殊フェノール樹脂を含浸させ、表面に特殊コーティングを施した。

トゥイーターには、上位モデルと同一設計の真鍮削り出しホーンを備えたコンプレッションドライバーを搭載。このドライバーは、ロール状のエッジまで一体プレスした軽量アルミ・マグネシウム合金の逆ドーム型ダイアフラムと、アルミニウム線のボイスコイルから構成されている。ホーンの内面はラッピング（磨き込み）処理による滑面化仕上げが施されている。

また、本機はトゥイーターとウーファーで磁気回路を共用して、単一の大型アルニコマグネットで駆動させる方式が採用されている。これは1947年以来、同社の上位モデルにおける伝統となっている技術だ。

バスレフ・システムには独自のDPS（ディストリビューテッド・ポートシステム）も採用。解像力と低域の伸びを向上させるために、エンクロージャーのフロント両サイドの下部にポート開放部を設けている。金メッキ処理されたネジとプレートにより確実にロックアップするレベルコントロールシステムも採用。クロスオーバー周波数から20kHzまでのトゥイーターのレベルを±3dBで5段階に増減できる。

ロックアップ式の高域レベルコントロール

内部配線にはオランダvan den Hul社製のシルバーコーティング銅線を使用。メインコンデンサーには英国ICW社製の高級品ClarityCapを使用、高品質フィルムコンデンサーを組み合わせて、スムーズなロールオフ特性を獲得している。さらに、スピーカー端子には金メッキ処理が施された独WBT製端子を採用する。

グリル、ネームプレート、バッフルのターミナルパネルも専用品を採用。背面には85周年記念モデルであることを示すメタルプレートが取り付けられている。