LINNギラード社長が「SNEAKY DSM」など新製品を紹介 、DSDに対する主張も展開
リンは、今年春に発売する新製品の説明会を開催。“DSM”シリーズの新モデル「SNEAKY DSM」や、アクティブスピーカー「AKUBARIK」などについて、来日したギラード・ティーフェンブルン社長が説明を行った。
ギラード氏は、今期の新製品は「見て美しく、聞いて美しく、シンプルで統合的なもの」だと説明する。「BDプレーヤーやPS3、PCなど音楽を楽しむ方法が沢山ある現代において、『アンプやCDプレーヤーを単品で購入して組み合わせる』という従来のオーディオスタイルは、少し指向性が違うものになっているのではないか。ユーザーは様々な手段をできるだけ簡単に楽しむための方法を探している。だから我々メーカーはもっと統合された、シンプルなソリューションを提供するべきなのだ」と語るギラード氏。そういった考えを体現したもののひとつが、“DSM”シリーズや、アクティブスピーカー「AKUBARIK」だという。
たとえばDSMシリーズは、ネットワークプレーヤー機能のほか、プリアンプの内蔵、多彩な入出力端子の用意など、幅広い使い方ができるのが特徴だ。またAKUBARIKはアンプを内蔵し、シンプルなシステム構成ができる点がポイント。「製品ラインナップがシンプルになるのもメリットだと思う」と話すギラード氏は、「リンはこれまでも“シンプル”という思想は持っていた。例えばDSシリーズは、KLIMAX/AKURATE/MAJIK/SNEAKYという幅広いレンジの製品を揃えているが、全ての製品はKinsky Desktopという共通のUIで操作することができ、非常に統合性が取れていると思う。ちなみに“DSM”シリーズは売上も大変好調で、発売から約1年が経つが既にDSの売れ行きを上回っている。この結果も、ユーザーがシンプルなものを求めていることの表れだろう」と、自社の方針に対する自信を見せた。
■DSはDSDに対応するの?ギラード氏が語る今後
このところ盛り上がりを見せているDSD配信について、LINN RECORDSで取り扱う予定はあるか、また“DSシリーズ”や“DSMシリーズ”がDSD再生に対応する可能性はあるのか、という質問が投げかけられた。
ギラード氏は「DSDは確かに最近の流行になっているが、実際はまだまだニッチな市場。そもそもDSDがPCMよりもクオリティが高いという考え方がリンにはないし、そういう特殊なフォーマットに対応するよりも、オープンなフォーマットにきちんと対応している方が大切だと考えている」と語る。
「リンレコードではDSD録音は今までしたことがない。制作の際特殊な機材が必要になるし、それが今後、それほど普及することもないと思う。それに、録音からマスタリングまで全てDSDで行われているならまだしも、ほとんどのDSD音源はどこかの過程でPCMに変換されているではないか。我々はかつてはSACDをサポートしていたが、それはCDよりもSACDの方が実際音が良いし、ユーザーニーズも多いと分かっていたから。でも、SACDよりも24bit音源の再生の方が音が良いと思っている」。
さらにギラード氏は「これまでユーザーに、CDの音がマスタークオリティだと思わせてきたのがそもそもの間違い。この次は、MP3の音が大衆のスタンダードになってしまうのではないか。そういう意味で音楽業界は長い間かけて自らの墓穴を掘ってきたようなものだ」と現状の音楽業界を批判した。
最後に「私としては、折角24bitハイレゾ音源が浸透してきたのに、DSDのような余計な選択肢が登場することで、その進化や普及が止まってしまうことを懸念している」と、DSDに対する自らのスタンスを強く主張した。
ギラード氏は、今期の新製品は「見て美しく、聞いて美しく、シンプルで統合的なもの」だと説明する。「BDプレーヤーやPS3、PCなど音楽を楽しむ方法が沢山ある現代において、『アンプやCDプレーヤーを単品で購入して組み合わせる』という従来のオーディオスタイルは、少し指向性が違うものになっているのではないか。ユーザーは様々な手段をできるだけ簡単に楽しむための方法を探している。だから我々メーカーはもっと統合された、シンプルなソリューションを提供するべきなのだ」と語るギラード氏。そういった考えを体現したもののひとつが、“DSM”シリーズや、アクティブスピーカー「AKUBARIK」だという。
たとえばDSMシリーズは、ネットワークプレーヤー機能のほか、プリアンプの内蔵、多彩な入出力端子の用意など、幅広い使い方ができるのが特徴だ。またAKUBARIKはアンプを内蔵し、シンプルなシステム構成ができる点がポイント。「製品ラインナップがシンプルになるのもメリットだと思う」と話すギラード氏は、「リンはこれまでも“シンプル”という思想は持っていた。例えばDSシリーズは、KLIMAX/AKURATE/MAJIK/SNEAKYという幅広いレンジの製品を揃えているが、全ての製品はKinsky Desktopという共通のUIで操作することができ、非常に統合性が取れていると思う。ちなみに“DSM”シリーズは売上も大変好調で、発売から約1年が経つが既にDSの売れ行きを上回っている。この結果も、ユーザーがシンプルなものを求めていることの表れだろう」と、自社の方針に対する自信を見せた。
■DSはDSDに対応するの?ギラード氏が語る今後
このところ盛り上がりを見せているDSD配信について、LINN RECORDSで取り扱う予定はあるか、また“DSシリーズ”や“DSMシリーズ”がDSD再生に対応する可能性はあるのか、という質問が投げかけられた。
ギラード氏は「DSDは確かに最近の流行になっているが、実際はまだまだニッチな市場。そもそもDSDがPCMよりもクオリティが高いという考え方がリンにはないし、そういう特殊なフォーマットに対応するよりも、オープンなフォーマットにきちんと対応している方が大切だと考えている」と語る。
「リンレコードではDSD録音は今までしたことがない。制作の際特殊な機材が必要になるし、それが今後、それほど普及することもないと思う。それに、録音からマスタリングまで全てDSDで行われているならまだしも、ほとんどのDSD音源はどこかの過程でPCMに変換されているではないか。我々はかつてはSACDをサポートしていたが、それはCDよりもSACDの方が実際音が良いし、ユーザーニーズも多いと分かっていたから。でも、SACDよりも24bit音源の再生の方が音が良いと思っている」。
さらにギラード氏は「これまでユーザーに、CDの音がマスタークオリティだと思わせてきたのがそもそもの間違い。この次は、MP3の音が大衆のスタンダードになってしまうのではないか。そういう意味で音楽業界は長い間かけて自らの墓穴を掘ってきたようなものだ」と現状の音楽業界を批判した。
最後に「私としては、折角24bitハイレゾ音源が浸透してきたのに、DSDのような余計な選択肢が登場することで、その進化や普及が止まってしまうことを懸念している」と、DSDに対する自らのスタンスを強く主張した。
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