同一マスターから作成した通常CDと聴き比べ
ユニバーサルの純プラチナ反射膜採用ディスク“プラチナSHM”試聴会レポート
ユニバーサルミュージックが発表した、純プラチナ反射膜採用の高音質ディスク“プラチナSHM”。9月25日より、ユニバーサルから名盤10タイトルがこのプラチナSHMディスクで発売されることが既に告知されている(関連ニュース)。
これに先駆け、7月19日に東京のStudio AでプラチナSHMの試聴イベントが行われた。イベントでは、ユニバーサルミュージックとビクタークリエイティブメディアの担当者によるプラチナSHMの解説を交えながら、同一のマスター音源を使用した通常CD盤とプラチナSHM盤の聴き比べを実施した。
■最大の特徴は純プラチナを採用した反射膜
“SHM(Super High Material)”とは、通常のCDとは別種の液晶パネル用ポリカーボネート樹脂を使用することにより、素材の透明性を高めた高音質ディスク。
今回発表されたプラチナSHMは、この“SHMシリーズ”の新しいモデルとしてユニバーサルミュージック合同会社とビクタークリエイティブメディア(株)が開発したもので、上述の通り反射膜に純プラチナ(Pt1000)を採用していることが大きな特徴だ。プラチナを採用したことにより、より細かな金属反射膜を形成し、ピット形状をより正確に読み取ることができるという。
イベントで登壇したユニバーサルミュージックの塩川直樹氏は、「高音質ディスクの開発を行っていく中で、プラチナを反射膜に採用したところ、さらに音質を高めることができた」と説明する。開発に携わったビクタークリエイティブメディアの北村勝敏氏も、「反射膜の材料として、アルミやプラチナなど様々なものを試したが、音質を最優先に考えプラチナの採用を決めた」と語った。
なおプラチナSHMは、反射膜にプラチナを採用したことで反射率は60%前後となり、CD-DAの基準である反射率70%に達していないため、CD規格からは外れている。
塩川氏によれば「音を聴いて頂ければ、音質最優先で選ばれた素材であることを実感して頂けると思う。なお、プラチナSHMはCD規格ではないもののほとんどのCDプレーヤーで再生できるが、2000年以前に生産された一部の古い製品では再生できない場合もある」とのことだ。ユニバーサルでは、万が一プラチナSHMディスクの購入者が自宅のプレーヤーで再生できないような場合が発生したら、メーカーが責任を持って対応するとしている。
■ハイレゾマスター音源からダイレクトカッティングする独自のシステム
プラチナSHMの収録音源は、オリジナルアナログテープからのフラット・トランスファーを基本とし、SA-CD〜SHM仕様のためのDSDマスターや、本シリーズのための最新マスターを使用している。
通常CDの場合、マスタリング後に44.1kHz/16bitのマスターテープを作成し、そのCDマスターテープを再生しCDカッティングを行う。これに対してプラチナSHMは、マスタリング後に176.4kHz/24bitのWAV/AIFFでHRマスター音源を作成し、それを44.1kHz/16bitにダイレクト変換するHRカッティングシステムを採用していることが特徴。
北村氏は「HRカッティングの際は、176.4kHz/24bitのHRマスター音源をDDCで変換してDVD化している」と解説した。
■ターコイズブルーの高音質対応レーベル面
さらに北村氏によれば、「レーベル面についても様々な色味を吟味し、一番適したターコイズブルーを採用した」という。プラチナSHMが採用するのはVCMが開発したターコイズブルーで、ピット情報の読み取り以外の反射光を吸収し、ノイズの原因となる迷光を減らす効果があるという。
北村氏はプラチナSHMについて、「素板材料、反射膜、カッティング方法、レーベル面印刷色の4ポイントについて、マスタリングエンジニアを中心として音質検討を繰り返し、様々な組み合わせから音質を最重要視して最適条件を見つけ出した」と語った。
■ロックやソウルの名盤10タイトルが紙ジャケ仕様で発売 − SHM-CD盤も
上述の通りユニバーサルミュージックでは、以下のロックやソウルの名盤10タイトルをプラチナSHMの9月25日より発売する。価格は各タイトル3,800円(税込)。全タイトルとも紙ジャケ仕様を採用している。
・メイン・ストリートのならず者/ザ・ローリング・ストーンズ
・刺青の男/ザ・ローリング・ストーンズ
・フーズ・ネクスト/ザ・フー
・いとしのレイラ/デレク・アンド・ドミノス
・フィルモア・イースト・ライヴ/オールマン・ブラザーズ・バンド
・オペラ座の夜/クイーン
・彩(AJA)/スティーリー・ダン
・悲しきサルタン/ダイアー・ストレイツ
・トーキング・ブック/スティーヴィー・ワンダー
・ホワッツ・ゴーイン・オン/マーヴィン・ゲイ
本イベントではこの中から、ザ・ローリング・ストーンズ「ロックス・オフ」「友を待つ」、スティーリー・ダン「ブラック・カウ」、スティーヴィー・ワンダー「サンシャイン」、ザ・フー「ビハインド・ブルー・アイズ」の5曲を再生。同一マスターから作成された通常CD盤とプラチナSHM盤の聴き比べを行った。
なお上記10タイトルは、反射膜にアルミを採用したSHM-CD盤も2,800円(税込)で同日発売する予定となっている。収録音源にはプラチナSHMと同一のマスターを使用しており、HRカッティングを採用。レーベル面は特製のターコイズブルー・レーベルで、製品は紙ジャケ仕様としている。なお、プラチナSHM用のCD別収納ケースは付属しない。
これに先駆け、7月19日に東京のStudio AでプラチナSHMの試聴イベントが行われた。イベントでは、ユニバーサルミュージックとビクタークリエイティブメディアの担当者によるプラチナSHMの解説を交えながら、同一のマスター音源を使用した通常CD盤とプラチナSHM盤の聴き比べを実施した。
■最大の特徴は純プラチナを採用した反射膜
“SHM(Super High Material)”とは、通常のCDとは別種の液晶パネル用ポリカーボネート樹脂を使用することにより、素材の透明性を高めた高音質ディスク。
今回発表されたプラチナSHMは、この“SHMシリーズ”の新しいモデルとしてユニバーサルミュージック合同会社とビクタークリエイティブメディア(株)が開発したもので、上述の通り反射膜に純プラチナ(Pt1000)を採用していることが大きな特徴だ。プラチナを採用したことにより、より細かな金属反射膜を形成し、ピット形状をより正確に読み取ることができるという。
イベントで登壇したユニバーサルミュージックの塩川直樹氏は、「高音質ディスクの開発を行っていく中で、プラチナを反射膜に採用したところ、さらに音質を高めることができた」と説明する。開発に携わったビクタークリエイティブメディアの北村勝敏氏も、「反射膜の材料として、アルミやプラチナなど様々なものを試したが、音質を最優先に考えプラチナの採用を決めた」と語った。
なおプラチナSHMは、反射膜にプラチナを採用したことで反射率は60%前後となり、CD-DAの基準である反射率70%に達していないため、CD規格からは外れている。
塩川氏によれば「音を聴いて頂ければ、音質最優先で選ばれた素材であることを実感して頂けると思う。なお、プラチナSHMはCD規格ではないもののほとんどのCDプレーヤーで再生できるが、2000年以前に生産された一部の古い製品では再生できない場合もある」とのことだ。ユニバーサルでは、万が一プラチナSHMディスクの購入者が自宅のプレーヤーで再生できないような場合が発生したら、メーカーが責任を持って対応するとしている。
■ハイレゾマスター音源からダイレクトカッティングする独自のシステム
プラチナSHMの収録音源は、オリジナルアナログテープからのフラット・トランスファーを基本とし、SA-CD〜SHM仕様のためのDSDマスターや、本シリーズのための最新マスターを使用している。
通常CDの場合、マスタリング後に44.1kHz/16bitのマスターテープを作成し、そのCDマスターテープを再生しCDカッティングを行う。これに対してプラチナSHMは、マスタリング後に176.4kHz/24bitのWAV/AIFFでHRマスター音源を作成し、それを44.1kHz/16bitにダイレクト変換するHRカッティングシステムを採用していることが特徴。
北村氏は「HRカッティングの際は、176.4kHz/24bitのHRマスター音源をDDCで変換してDVD化している」と解説した。
■ターコイズブルーの高音質対応レーベル面
さらに北村氏によれば、「レーベル面についても様々な色味を吟味し、一番適したターコイズブルーを採用した」という。プラチナSHMが採用するのはVCMが開発したターコイズブルーで、ピット情報の読み取り以外の反射光を吸収し、ノイズの原因となる迷光を減らす効果があるという。
北村氏はプラチナSHMについて、「素板材料、反射膜、カッティング方法、レーベル面印刷色の4ポイントについて、マスタリングエンジニアを中心として音質検討を繰り返し、様々な組み合わせから音質を最重要視して最適条件を見つけ出した」と語った。
■ロックやソウルの名盤10タイトルが紙ジャケ仕様で発売 − SHM-CD盤も
上述の通りユニバーサルミュージックでは、以下のロックやソウルの名盤10タイトルをプラチナSHMの9月25日より発売する。価格は各タイトル3,800円(税込)。全タイトルとも紙ジャケ仕様を採用している。
・メイン・ストリートのならず者/ザ・ローリング・ストーンズ
・刺青の男/ザ・ローリング・ストーンズ
・フーズ・ネクスト/ザ・フー
・いとしのレイラ/デレク・アンド・ドミノス
・フィルモア・イースト・ライヴ/オールマン・ブラザーズ・バンド
・オペラ座の夜/クイーン
・彩(AJA)/スティーリー・ダン
・悲しきサルタン/ダイアー・ストレイツ
・トーキング・ブック/スティーヴィー・ワンダー
・ホワッツ・ゴーイン・オン/マーヴィン・ゲイ
本イベントではこの中から、ザ・ローリング・ストーンズ「ロックス・オフ」「友を待つ」、スティーリー・ダン「ブラック・カウ」、スティーヴィー・ワンダー「サンシャイン」、ザ・フー「ビハインド・ブルー・アイズ」の5曲を再生。同一マスターから作成された通常CD盤とプラチナSHM盤の聴き比べを行った。
なお上記10タイトルは、反射膜にアルミを採用したSHM-CD盤も2,800円(税込)で同日発売する予定となっている。収録音源にはプラチナSHMと同一のマスターを使用しており、HRカッティングを採用。レーベル面は特製のターコイズブルー・レーベルで、製品は紙ジャケ仕様としている。なお、プラチナSHM用のCD別収納ケースは付属しない。
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