各社製品を集めての講演も大盛況

「大阪ハイエンドオーディオショウ 2015」レポート<1> 注目の最新モデルが今年も大阪に集結

公開日 2015/11/07 10:29 編集部:小澤貴信
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25回目を迎える関西最大のオーディオイベント「大阪ハイエンドオーディオショウ 2015」が、大阪・ハートンホテル心斎橋にて11月6日より開幕(公式サイト)。11月8日(日)まで開催されている。開催時間は10:30〜19:00(最終日は17:00終了)。

今回は22社のオーディオメーカー/輸入商社が出展。各ブースで最新のハイエンドオーディオ製品のデモが行われ、さらには多数の講演も実施される。初日となった6日も、11:30の開場と同時に大勢のオーディオファンが来場し、会場となったハートンホテル心斎橋は大きな賑わいを見せていた。

11時からは最初の講演となるアキュフェーズ、ラックスマン、アクシス、エレクトリの4社による共同イベントが開催された。講師には本誌連載でもお馴染みの角田郁雄氏が登場。各社の製品でCD/SACD・ハイレゾ・アナログレコードと、それぞれの魅力を存分に味わうことをテーマに講演を行った。

アキュフェーズ、ラックスマン、アクシス、エレクトリによる4社イベントの模様

講師を務めた角田郁雄氏

スピーカーシステムには、MAGICOの最新モデル「S7」と、JBLのフラグシップ“Project EVEREST”「DD67000」を使用。アンプはアキュフェーズで、プリに「C-3850」、モノラルパワーアンプに「M-6200」、ステレオパワーアンプに「P-7300」が用意された。

スピーカーにはMAGICO「S7」と、JBL“Project EVEREST”「DD67000」を使用

アキュフェーズ「M-6200」と「P-7300」

そしてCD/SACDはアキュフェーズ「DP-720」とラックスマン「D-08u」、ハイレゾ音源はMSB Technologyの「Diamond DAC V」で再生。アナログレコードは、プレーヤーにラックスマン「PD-171AL」とbergmann「Magne」、フォノイコライザーにラックスマン「EQ-500」を用意して再生された。

演奏されたプレーヤー/DAC群

アナログ再生システムも用意された

角田氏は各製品の技術的な背景を解説しつつ、そのサウンドの魅力を紹介。自身の愛聴盤や高音質盤を再生していった。厳選されたハイエンドシステムでの各ソースの再生に、来場者が終始熱心に耳を傾けていたのが印象的だった。

金曜日の午前11時開始にも関わらず、多くの来場者を集めた

また角田氏は「ハイレゾ再生にいち早く取り組もうと思ったきっかけは、マスター音源をスタジオの関係者しか聴けないなんて面白くないと思ったから」と自身のエピソードを紹介。加えて、「最新のハイレゾフォーマットの登場は、マスター音源の音質向上にも寄与している。従って、こうしたマスターから作られたCDやSACD、レコードを楽しむ上でも、その恩恵が得られる」とコメントしていた。

以下、本記事では、アキュフェーズ、ハーマンインターナショナル、ラックスマン、アクシス、ナスペック、ユキム、トライオード/ゴールドムンドジャパンの各ブースの模様をお伝えしたい。

アキュフェーズ

アキュフェーズは、ラインナップのほぼ全製品を一斉に出展。東京インターナショナルオーディオショウ(TIAS)にて初公開され、昨日正式発表された最新プリメインアンプ「E-370」(関連ニュース)も改めて披露した。

アキュフェーズ・ブースの模様

また小社『季刊オーディオアクセサリー』誌主催の「オーディオ銘機賞2016」で金賞を受賞した旗艦プリアンプ「C-3850」や、やはりTIASで初公開されたステレオパワーアンプ「P-7300」など最新モデルを中心に、注目&主力ラインナップのデモンストレーションを実施した。

「P-7300」

「E-370」


ハーマンインターナショナル

ハーマンインターナショナルのブースには、JBLのスタジオモニター新フラグシップ「4367WX」が登場。11月4日に発表されたばかりの本機のサウンドを、実際に試聴することができた。JBL伝統の38cmウーファーを搭載する4367WXは、その一方で最新技術も多数搭載。2つのコンプレッションドライバーを単一筐体に結合した「D2デュアルドライバー」や、HDI(High Definition Imaging)技術を用いることで、ホーンならではの緻密な表現と広く一定した定指向特性を両立させた「Xウェーブガイド・ホーン」の採用を特徴としている。

ハーマン・ブースの模様

JBL「4367WX」

また、マーク・レビンソンのモノラル・パワーアンプが参考出展。型番や価格をはじめ詳細は明かされなかったが、JBL「DD67000」と組み合わせてのサウンドを確認することができた。近日中に正式な発表があるとのことなので、続報をご期待いただきたい。

マークレビンソンの製品群。下段の2台が近日登場予定のモノラル・パワーアンプだ


ラックスマン

アンプからデジタルプレーヤー、アナログプレーヤーまで同社の主要製品を一堂に展示したラックスマン。フラグシップとなるセパレートアンプ「C-900u」「M-900u」、SACDプレーヤー「D-08u」、フォノイコライザー「EQ-500」など同社トップエンドのラインナップで、CDからアナログレコードまで再生を行っていた。

ラックスマン・ブースの模様

真空管パワーアンプ「MQ-300」やプリアンプ内蔵USB-DAC/ヘッドホンアンプ「DA-250」などこの秋に登場する最新モデルも出展。ヘッドホン再生のデモやDA-250を中心としたコンパクト・システムの提案も行っていた。

「MQ-300」

「DA-250」


アクシス

アクシスは、ルーメンホワイトの復活第1号モデル「white light anniversary」をメインスピーカーに据えてデモを展開。本機は、リアポートローディングやエアーダンピング・テクノロジーなどの独自技術が投入された代表的スピーカー「white light」をベースに、5年のブランド休眠の間に蓄積された研究成果が投入された創立15周年記念モデルだ。

アクシス・ブースの模様。スピーカーはル「white light anniversary」

Willson Audio「Sabrina」


MSB TECHNOLOGYの最新DAC・トランスポートも登場

EXOGAL「Comet」
アンプ関連では、20周年記念モデル「Twenty」をRシリーズから5シリーズにまで展開したAyreを全面に展開。ウィルソンオーディオの最新スピーカー「Sabrina」や、「Vシリーズ」へと発展したMSB TECHNOLOGYのD/Aコンバーター群、EXOGALのコンパクトなD/Aコンバーター「Comet」なども出展。各モデルを試聴することができた。


ナスペック

ナスペックは、同社が取り扱う各ブランドの最新・注目製品の試聴を実施。ハイエンド帯の製品が集められた部屋では、スピーカーにはウィーン・アコースティック「Beethoven Concert Grand Symphony Edition」を据え、プレイバックデザインズのSACDプレーヤー「MPS-5 LIMITED」やダールジールのDAC内蔵プリメインアンプ「LHC-208」、ISOTEKのパワーコンディショナー「EVO3 SIGMAS」をデモ。

ナスペック・ブースの模様


こちらはミドルクラス製品でまとめられたシステム

Cambridge Audio「CXシリーズ」のプレーヤーとアンプ
主にミドルレンジ帯の製品を集めた部屋では、スピーカーにモニターオーディオ「BRONZE 6」を用意し、ケンブリッジオーディオの「CXシリーズ」のプリメインアンプやCDプレーヤーの再生を行っていた。

ユキム

ハートンホテル心斎橋の別館にブースを構えたユキムは、同社が取り扱うエラックのスピーカーを中心にデモンストレーションを実施。中でも注目を集めていたのが、11月21日より販売が開始される「Debut Line」だ。本スピーカーはエントリーモデルながら、TADやKEFでも実績のあるアンドリュー・ジョーンズ氏が開発に携わった製品だ。

ユキム・ブースの模様

会場では、シリーズ中で最もコンパクトなブックシェルフ型スピーカー「B5」をメインに再生し、そのコストパフォーマンスの高さをアピール。ブックシェルフの上位機「B6」、フロア型「F5」も出展されていた。

“Debut Line”「B5」

“Debut Line”「F5」


トライオード/ゴールドムンドジャパン

トライオード/ゴールドムンドジャパンのブースでは、トライオード、ゴールドムンドの各製品に加え、スペンドールやKRONOS、Cocktail Audioなど両社が取り扱う各ブランドの製品が登場。11月より取り扱いがゴールドムンドジャパンに移管されたB.M.C.の製品も今回から出展が行われた。

トライオード/ゴールドムンドジャパン・ブースの模様

また、リッピング機能を搭載したハイレゾ対応プレーヤーとして注目を集めるCocktail Audio「CA-X40」のシルバー色モデルや、新たに取り扱いが開始されるLEEMA ACOUSTICSのプレーヤーとアンプなども出展されていた。

Cocktail Audio「CA-X40」のシルバーモデル(写真下)。B.M.C.のコンポーネントも出展された(写真上)

GOLDMUNDやLEEMA ACOUSTICSの各モデルをデモ


この他の出展社ブースの模様は別記事でお伝えする。

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