まずは特注生産で地元のお客様へ

地元“青森ひば”使ったオーディアクセサリー開発に意気込む − 青森の専門店「音や」

公開日 2020/04/10 09:46 PHILE WEB ビジネス編集部・竹内純
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■強度と独特の明るい色つやを誇る木目が緻密で美しい

新型コロナウイルスの感染拡大は、製品の納期遅延や来店客数の減少など、全国のオーディオ専門店、ホームシアター専門店にも大きな影響を及ぼしている。青森のオーディオ&ホームシアター専門店「音や」の立花守氏は「今回の騒動を受け、オーディオ機器メーカーのほぼすべてが東京近郊にあること、または海外製であることに気付かされます」と改めて痛感する。

地方創生や地域経済の活性化が叫ばれて久しいが、逆境にも常に前を向く。「ひょんなことから青森ひばの職人と出会うきっかけがありました。今、青森ひば製のオーディオアクセサリーを作ってみようと試行錯誤しながら取り組み始めたところです」と地元が備える潜在力に目を向けアイデアを形に変えていく。

“青森ひば”を使ったオーディオアクセサリーを構想する立花守氏

「音や」といえば、オリジナルで開発した電源コンディショナー「MagicBox」でも話題を集める。オーディオの音質には、電源に接続されるさまざまな電子・電気機器による電圧変動やノイズ混入が悪影響を与える。MagicBoxは大容量進相コンデンサーを搭載し、電流と電圧の位相を整え、連続的、突発的なノイズを吸収、抑制する。これにより、躍動感や空間表現、エネルギー感が一層高まり、オーディオシステムのポテンシャルを引き上げることができると高い評価を集めている製品だ。製造はオーディオ、医療用の電源でお馴染みの青森県の光城精工が手掛ける。

今回、着目したのは「青森ひば」。東北森林管理局によれば、雪の多い地方でなければ育たないと言われ、そのほとんどが樹齢200年から250年。北の厳しい風雪に耐えながら長い年月をかけじっくり年輪を重ねることで、木目は緻密で狂いが少なくて美しく、さらに、強度と独特の明るい色つやを誇るのが特徴だという。ヒノキチオールなどの薬効成分が多く含まれているため、建物の土台としても腐りにくく、シロアリの被害を受けないことで知られている。

「最初は地元のお客様を中心とした特注生産に近い形になると思います」と製品化へ向け目を輝かせる立花氏。「とにかく何かしら動いてみることが大事ですから」とバイタリティあふれる発想や行動力は目をみはるばかり。“青森ひば”に命を吹き込み、はたしてどのようなアクセサリー製品が誕生するのか。目が離せない。

■店舗概要
オーディオ&ホームシアター専門店 音や

代表取締役:立花 守、インターネット担当:立花良治
〒039-1501 青森県三戸郡五戸町上市川弥次郎22−1
TEL:0178-68-3701  FAX:0178-68-2333
営業時間:10:00〜18:00 水曜日定休

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